第1回 これまでとこれからの感染予防対策 ー都内在住外国人アンケート結果から
こんにちは。東京iCDCリスコミチームです。
新型コロナウイルスの流行は、この3年半のあいだ、社会や生活に様々な影響を及ぼしてきました。そのなかで、東京都に暮らすひとびとが新型コロナに対してどのような意識を持ち、どのように行動しているのか、その実態を把握することの重要性から、リスコミチームでは、これまで都民の方を対象に、新型コロナへの対応等についてのアンケート調査を実施してきました。
そして、都内には58万人以上の外国籍の方が暮らしており、これは東京都の人口の4%強になります。そこでリスコミチームでは、都内在住の外国人のみなさんが、このコロナ禍で何を感じ、どう過ごしてこられたのかについて、この6月にアンケート調査を行いました。
調査の概要は次の図のとおりです。調査対象は東京都在住の20代~70代の外国籍の方とし、サンプリングは国籍別の都内人口構成比率に合わせた割当抽出を行いました。調査期間は2023年6月1日〜同年同月21日、有効回収票数は2,000です。
アンケートの回答者の性別、年代など 基本属性については こちらをご覧下さい。なお、実際の都内在住外国人の構成比率と比べると、今回の回答者は、男性が多く、また30代が特に多くなっています。アンケート結果を見る際にはこの点をふまえる必要があります。
ではアンケートの結果です。
ご自身の感染予防対策について、今年2月時点でどれくらい気をつけていたかをたずねたところ、下の図のような回答結果となりました。いずれの調査項目においても、在住外国人のみなさんも、高い割合で感染予防対策を実施していたことが分かりました。マスク着用は8割、手洗いも7割です。部屋の換気も65%と良好です。
感染対策について、今後も続けていくつもりのものについてもたずねました。下図がその結果です。すべての項目について、約半数が今後も続けると回答しています。とくにマスク、手洗い、部屋の換気については約7割が続ける意向を示しています。テレワークも5割となっています。
次に、これまで行われてきた新型コロナの感染予防対策について、どう感じているかをたずねました。その結果は下の図のとおりで、すべての項目において、「適切だった」とする割合が最も高くなっていました。とくにマスクや手洗いでは「適切だった」が7割となっています。
一方、「過剰だった」の割合がおよそ3割と、高くなっていた項目として、「県境をまたぐ移動の自粛」などがあります。また、「もっと徹底すべきだった」の割合が高い項目もあり、「換気」、「無料PCR検査」、「ワクチン接種」は約2割となっています。
ここまでの今回の都内在住外国人アンケート調査の結果をまとめると、
○ 多くの外国籍の方も感染防止対策に取り組んでいたこと。また、今後も引き続き取り組んでいこうと考えている方が多いこと。
○ 新型コロナの感染予防対策について、多くの人が「適切だった」と捉えていること。
が分かりました。
結果報告の第2回では情報入手など情報関連の項目について、第3回では生活面の影響について、第4回では東京都の施策の評価や行政に望むことについて記載しています。ぜひご覧下さい。