『東京クロノス』 監督としての挑戦と意気込み
こんにちは。
「東京クロノス」を絶賛監督中の柏倉です。
私がどんな経歴の人間か、当然ご存知ない方もいらっしゃるとは思います。これまで「ぼくらの」、「ブラスレイター」、「牙狼 -紅蓮ノ月-」などの作品に3DCGアニメーター・ディレクターとして関わりました。そして代表作としては、2014年の秋に公開された「楽園追放 -Expelled from Paradise-」という劇場アニメ作品でモーション監督という立ち位置で作品に携わらせて頂いていました。
こちらの作品は主なキャラクターがフル3DCGで描かれており、私はその中で具体的には、3DCGアニメーターの人達に対して演技指導や画面構成などのチェックや指示、実際にカットの作成などを行なっておりました。
生粋の3DCGアニメーターでしたが、その後は受注案件のディレクター業務が多くなり、その後2017年の夏前あたりにアニメ業界を離れるまでの11年間、要はアニメ屋でございました。
それが2017年にはゲームエンジンというものに惚れ込み、その流れでVRに興味を感じて、同じ年の秋にMyDearest inc.に合流致しました。
そして「東京クロノス」の監督を任されるに至った感じです。
「東京クロノス」自体は、私がMyDearestに合流した時には、ちょうどキャラクターをつくっている真っ最中で、シナリオ担当の瀬川さんと、プロデューサーの三木さん、弊社岸上代表とで、打ち合わせを幾つかやっている最中に私も参加させてもらいました(要はプロジェクトそのものはかなり序盤とはいえ既に走っていた)
その時衝撃を受けたのは、とにかくキャラクターやその関係性をどんなものにするかという事を最優先に決めている、というスタイルを目の当たりにした事です。
私は今までずっと3DCGアニメーター、ディレクターという枠の中で働いておりましたから、物語の源流が作られる現場なんかに立ち会ったことは一度もなく、ただ漠然と、世界観や伝える意図、物語から考えていって、そこにキャラクターを配置するんだろうなぁくらいに思っておりました。
それが、全然違う。
軸はストーリーというよりキャラクター。
キャラクターがストーリーという枠組みの中で、または枠組みの外で勝手に動き出すような、そんなことが重要なんだろうと、その場に何度か参加していて感じました。
後に、今に至るまで「如何にキャラクターが生きているように感じるか、活き活きと生かすか、生きていると感じさせるか」ということが、今のあらゆる決断の判断基準である。そんな風に感じるきっかけだったと思います。
(このたった半年とかの出来事ではありますが)
しかしVRで物語表現をやってみたいと思っていた私ですが、まさかその場から監督として参加するというのは(合流前からなんとなくそんな気はしていたし理解もしていたけど)、いざそうなるとびっくりしました。
また小説家の瀬川さん、ソードアートオンライン原作などの担当編集を歴任されてきた三木さん、そしてオリジナルコンテンツ開発に並々ならぬ情熱を注ぐ岸上代表。
いやぁこれは凄いなぁ、とは思いましたが、開発初期当時の肝心の現場のキャパはとてつもなく心許なかったので、これはさてどうしたものかなぁというのも。
しかし今は徐々に制作メンバーのクリエイターも集まってきており、しかもそれら全員が皆が「東京クロノスは自分の作品である」という当事者意識の非常に高いメンツばかり(これは本当にすごいです)
日々よく、「こうしたらより効率化できるのでは」「もっと魅力的になるのでは」といった意見が交わされる素敵な現場、プロジェクトとなっています。
(残された時間は決して多大ではありませんが、まだまだクリエイターとしての仲間は増え続けています)
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さてそんな「東京クロノス」プロジェクト。
日々悩みながら作っております。
それは、「東京クロノス」というプロジェクトの存在が今の私にとって、今までの仕事と比較してもとても大きい存在になっているからです。
私の考えていることは間違ったりしていないだろうか、キャラクターの魅力や物語の表現力を削いでいないだろか、もっと良い表現方法はないだろうか、それらの魅力をブースト出来ているだろうか・・・などなど。
個人的意気込みとしては、媒体やジャンルや方向性は違うけれども、是非あの(私の関わった)「楽園追放」に対抗する、いや当然超えるくらいの印象を残せる良いものにしたいと思っています。
果たしてそんなことができるのか。
いや、そうじゃない。
やるしかない。
VRアドベンチャー「東京クロノス」
誠意制作中です。
皆さまにご体験いただける日までは、今暫くお待ち頂ければと思います。
ではまた。
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