変わるために必要なのは
行動力でも、知識でも、資金でもないと思っている。
私は上京してから世界が広がって、昔の自分と比べると確実にいい方向に変わることができたと思っている。
確かに上京するには行動力も資金も、ある程度の知識も必要だった。
それでも、上京しただけで何かが大きく変わったわけではなかったので、やっぱり必要なのはもっと違うものだろう。
じゃあ、何が私を変えたのか。
いくつかの要因が浮かぶが一つだけ決定的な出来事があった。
運命の出会い
これは別に色恋でもなんでもなくて、ただ私の人生を変える運命の出会いだった。
その人は映画が大好きだと言って、私に一つ映画をおすすめしてくれた。
私は当時全く映画に興味がなかったし、普段なら人のおすすめを素直に試してみるタイプでもなかった。
それでも、その人から発される映画への情熱が私を動かした。
おすすめされた「はじまりのうた」をTSUTAYAで借りてきて鑑賞する。ちゃんと洋画を見たのはその時が初めてで、最初は言語の壁が少しだけ不安だった。そのくらい映画に疎かったのだ。
それでも見始めるとどんどん引き込まれていき、最後には涙を流しながら内側から沸き起こる新しい感情に震えていた。
そこから私は映画を好きになり、海外の文化に興味を持ち、今では親友とも呼べるくらい仲の良いドイツの友人もできた。
後付けの理由
当初の上京の目的は、漠然とした夢を叶えたいとか、キラキラした生活に惹かれて。とかそんなものだった。
今となっては、東京にいることで色々な国の人と関わる機会が増えたことが一番のメリットだと感じている。
それから、映画の試写会にもたくさんいけることも。
冒頭に戻るが、変わるために必要なのはどうしようもない情熱だと思っている。
結局人の心を動かすのはいい言葉でも、見たことのない展開でも、綺麗な顔でもなくて。楽しそうな人や情熱を持った人からもらう、見えない何かのエネルギーへの共鳴じゃないだろうか。
それに気づいてからは、人の好きなものの話を聞くのが好きになって世界もどんどん広がっていった。
有難いことに、東京には色々な想いを持って上京した人が私のほかにもたくさんいる。そういった人たちと出会える機会が多いのもまたメリットだろう。
と、後付けの理由を色々述べたが、東京にはやっぱりそういう情熱が集まっていると思う。
情熱に揉まれることで、時に疲弊しながらも突き動かされ、そんな生活が私を変えてくれた。
来年も振り返った時に、成長できたと感じられてるといいなと思いながら今日も映画を見て情熱に触れる。
Written by HINA