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「YouTuber大統領」がフィリピンで誕生したのには、フェイクニュースの力も大きい模様

いやー、これ日本人にはなかなかピンと来ないですよね。

あの数千人を殺害・拷問したことで有名な独裁者マルコスの息子が、選挙で大統領に選ばれてしまうという。
(しかもボンボンという通称なのが日本語的にはちょっと面白いという。)

まぁ、独裁は昔の出来事だし、あくまで父親の話だから息子には罪はないということなのかもしれないですけど、日本人の私ですらマルコスは独裁者という記憶が残ってるんだから、フィリピンも40代以上の人は嫌悪感持ちそうなもんですが。

それぐらい若い世代に人気があったということなんでしょうか。
なんか日本でも、「報道メディアの取材には応じず、討論会にも欠席を続けた。」と報道されてたので、一体どうやって選挙戦やってるのかと思ったら、YouTuber大統領という報道で妙に納得してしまいました。

実際YouTubeの動画のクオリティは、日本の政治家のYouTubeでは滅多に見られない、米国大統領選挙系のクオリティです。

チャンネル登録者数も現時点で234万人。
人気の動画の再生数は350万を超えてますし、動画の総再生数はなんと1億超えてます。

しかも、「ボンボン陣営は、約100の企業からなるフェイク情報ネットワークを持つ」というのがなんとも絶望する話です。
トランプ大統領がフェイクニュースという言葉を自分で乱発して、フェイクの定義を曖昧にしたり、Facebook広告でフェイクを乱発して、多くの人を混乱の渦に巻き込み、選挙戦を勝利したのはNetflixのドキュメンタリーで赤裸々に描かれていましたが、もはやそのやり方を世界中の政治家が真似しはじめてるんですよね。

しかも、フィリピンは高齢化社会の日本と逆で、年齢の中央値が23歳という非常に若い人が多い国だから、有料の正しいニュースにアクセスできない貧困層や若い人は簡単にフェイクニュースに騙されてしまうんだそうです。

私自身は日本のSNS活用が進めたい側の人間なので、高齢化社会の日本がSNS利用が進まないのを嘆いている側ですが、こういう逆の問題もあると思うとモヤモヤしてしまいますね・・・


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徳力基彦(tokuriki)
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