今後、経営者noteが増えることを祈って、上場企業の社長や役員の方々のツイッターとnoteのリストをまとめてみる。
先週はソフトバンクグループ会長の孫さんが、3年以上ぶりにツイッターを更新したことが話題になりました。
私みたいなツイッター歴10年以上の人たちからすると、孫さんのこの「やりましょう」に懐かしさを感じてしまった人も少なくないはず。
こんなサイトもありましたからね。
個人的にも、当時、こうやって上場企業の経営者の方々も普通にツイッターとか社長ブログとかをやる時代が来ると良いなぁとか妄想してたんですが。
なんだかんだ孫さんも更新しなくなり、それほど上場企業の経営者のツイッターアカウントや社長ブログも話題にならなくなり、ツイッターもブログも公式アカウントに任せる企業が多くなった印象のまま今日に至る印象です。
経営者noteリスト作成の背景
私個人としては、普通の会社で普通にツイッターやブログ、noteが始めやすい雰囲気を日本でも作るのに貢献したいと結構本気で思っているのですが、その過程で最も重要だと思っているのが、企業トップのソーシャルメディア活用経験者の増加です。
noteでも、そんな企業トップのnote活用が増えると良いなという意味で、勝手に「経営者note」を増やすのを1つの個人的な目標にしているのですが。
とりあえず、現時点で、どれぐらい上場企業の経営者の方々がツイッターやnoteを使っているのか調べてみました。
上場企業の役員って、一番、ソーシャルメディア活用が難しい職業なんですよね。
上場企業って、何かあると株価が動いてしまうので、基本的に企業からの株価に影響がありそうな情報開示は、公平に証券取引所やメディアに公開することが求められます。
あのイーロンマスク氏も、SECにめっちゃ怒られてましたが、ツイッターで、ついポロッと口が滑って未来の計画しゃべっちゃった、とか、上場企業は絶対NGなわけです。
私自身も、大昔は通信会社でIR担当をさせていただいてましたが、今もその仕事をやっていたら、こんな気軽にブログとか書けてないでしょう。
ただ、逆に言うと、上場企業の経営者ツイッターや経営者noteは、そういう制約条件がある中でも、あえてツイッターやnoteを使われている方々なので、大企業や大組織に所属している方々には、参考になる点が多々あります。
もちろん、トップの人のやり方を、新入社員がそのまま真似するのは無理ですが、是非ヒントを見つけてもらえれば幸いです。
上場企業の役員の方々のツイッターのリスト
まず上場企業の社長や役員の方々のツイッターのリストはこちらです。
なんかツイッターのリスト機能のUIが変わってしまって、上記だとリストの投稿一覧になりますので、リストの一覧が見たい方はこちらのリンクをクリックして下さい。
記事執筆時点で41人しかいないので、この10年であまり増えてない印象があるのが正直なところですね。
(この人漏れてるよ、というのをご存じの方は、是非コメントかツイッターにて教えて下さい。)
上場企業の役員の方々のnoteのリスト
そんな中でも、noteとツイッターを組み合わせて活用されている経営者の方々がこちらです。
※敬称や肩書きではなく、さんづけでリスト化することをご容赦下さい。
■鎌田和樹さん (UUUM CEO)
最もアクティブな経営者noteは間違いなくこのUUUMの鎌田さんのものでしょう。毎日の様に更新されていますし、プロフィール記事も設定されていて、公開されたばかりのサークル機能も活用中。
もちろん、noteと提携しているのは大きいのでしょうけど、もはや経営者noteというよりは、普通にnoteのコアなクリエイターの一人です。
■小泉文明さん (メルカリ 取締役会長)
鎌田さんと逆に、個人的に典型的な経営者noteの使い方としてありだなと思っているのがこちらのメルカリの小泉さんのnoteです。
鹿島アントラーズをメルカリが買収したタイミングで、サポーターの人たちが不安になるのを想像して、小泉さんの思いが綴られています。
こう言う話って、プレスリリースにはのせられないですし、個人ツイッターで連投すると炎上しやすいので、その中間的な位置づけとしてnoteを長文ツイッター的に活用するのは上手いなと思ってます。
実は小泉さん、この1本しかnoteには記事書いてないんですけど、すでに知名度もある経営者なので、それでも全然OKなんですよね。
是非、皆さん真似して下さい。
■富山浩樹さん (サツドラホールディングス 代表取締役社長)
直近の事例で、とても上手だなと思ったのが、こちらのサツドラホールディングスの富山さんのnoteです。
Facebookとかの投稿を拝見していた限りだと、おそらく富山さんはnoteをオンライン上の名刺代わりにプロフィールページとしてだけ使うつもりだったんだと思うんですが。
ウイルス感染拡大で買い占めが進む過程で、ドラッグストア社長ならではの視点をnoteに綴られ、大きな反響を呼んでいました。
小泉さんのケースもそうですが、経営者の方であれば、noteの記事をFacebookやツイッターのつながりで関係社の方に広げてもらえるので、こういう、ここぞという時だけ使うのはアリだと思います。
■国光宏尚さん (gumi 代表取締役会長)
少し古い事例になりますが、1年前に自社サービスの狼煙の上げ方として上手いなと思ったのがこちらのgumiの国光さんのnoteです。
gumiが開始したFiNANCiEというブロックチェーン技術を課徴した新しいSNSの告知も兼ねた記事なんですが、プレスリリース的ではない国光さんの問題意識や思いがこもった記事で。
当時の一部ユーザーの間のインスタやFacebook疲れを捉えたタイムリーな投稿だったのもあり、非常に記事が話題になっていたのを良く覚えてます。
「会社」という顔の見えない組織としての発言ではなく、国光さん「個人」としての発言だからこそ、大きな反響を呼んだんだと思います。
■松田 元さん (OK Wave 代表取締役社長)
このOK Waveの松田さんのnoteは、今回の調査をする過程で始めて存在を知ったんですが。記事に441回とあるように、長く書き続けられているnoteです。
仮想通貨のビジネスに長く携わっている松田さんならではの視点で、非常に専門的な内容の記事が綴られており、経営者noteというよりは専門家のnoteの雰囲気を醸し出しています。
■竹田正信さん (マネーフォワード取締役)
今回調べた中では唯一の取締役noteとなるマネーフォワードの竹田さんのnote。
記帳代行自動化サービスを運営していたクラビスの取締役をされていたのが、クラビスのマネーフォワードのグループ化によって、本体の事業を担当されるようになった経緯があるようです。
マネーフォワードさんは公式noteも運営されているので、マネーフォワードの人たちの記事がマガジンにまとまってるのも興味深いところです。
■鈴木康弘さん (デジタルシフトウェーブ 代表取締役社長)
鈴木さんは、ご自身の会社の社長でもあるんですが、SBIホールディングスの社外取締役をされていたので、無理矢理、上場企業の経営者noteに並べさせていただきます。
鈴木さんの場合は、個人でnoteを開設するのではなく、会社のnoteの中に自分のマガジンを作るというスタイル。
上場企業の場合は、このスタイルの方が、広報さんも掲載前にチェックできるし、安心かなと思ったので、1つのやり方としてご紹介。
◼️青野慶久さん(サイボウズ代表取締役社長)
サイボウズの青野さんもnote書かれているのを教えていただいたので追記。
我々ネット系企業の人間にとっては、青野さんというとサイボウズの社長ですが、世の中的には青野さんというと選択的夫婦別姓制度を求めて訴訟をされている方という認知の方が広がっているかもしれません。
noteも選択的夫婦別姓に関する記事が多く書かれています。
上場企業の役員経験者の方々のnoteのリスト
さて、ここまでで、実は上場企業の経営者らしい人が途絶えてしまったので。(他にもご存じの方とか始めた方いたら教えて下さい)
上場企業の社長や取締役を過去に経験されてる方も、リストに追加してみました。
■家入一真さん (CAMPFIRE 代表取締役CEO)
家入さんは、もともとペパボで社長をされていて、JUGEMというブログサービスも運営されていたぐらいなので、ブログ時代からこの手のソーシャルメディアはお手のものですね。
今回のウイルス拡大に向き合って、会社の方針のリリースもnoteに公開されています。
■宮坂 学さん (東京都副知事)
ヤフーの社長から東京都の副知事という驚きのキャリアチェンジをされた宮坂さん。
昨年、ご自身の経験を元に書かれたこの「重大事故の時にどうするか?」という記事は非常に大きな反響を呼びました。
こういう、真の経営の経験者しか書けない話を読めるのが、経営者noteが増えて欲しい一番の背景だったりします。
■前澤友作さん (株式会社スタートトゥデイ)
元ZOZO社長の前澤さんといえば、何と言っても700万近いフォロワーがいるツイッター活用が有名ですが。
実はポイントポイントでnoteに記事を書かれてます。
前澤さんぐらいツイッターにフォロワーがいれば、ツイッターで連投する手もあると思いますが、やはり誤解を生みたくない話とか、しっかり読んでもらいたい話とかは、こうやってツイッターとnoteで分けるのは1つの手だなと思います。
■田端信太郎さん (田端大学 塾長)
元ZOZO執行役員の田端さん。noteは2014年に開設されてる初期ユーザーです。
日本では「役員」は取締役のことらしく、執行役員は「役員」に入らないのが正確なところらしいんですが、せっかくなので前澤さんとならべてご紹介。
ツイッターでは過激な発言が多い印象が強い田端さんですが、直近のnoteは書籍の一部を転載する形で利用されてます。
聞くところによると、noteユーザーは本好きの人が多いので、こういう使い方が相性良いそうです。
■出口治明さん(立命館アジア太平洋大学学長)
元ライフネット生命会長の出口さん。
noteは個人で使われているわけではないのですが、文藝春秋digitalのnoteで出口さんの名物講座が連載されているのでご紹介。
ご自分で長い文章を書いている余裕がない経営者の方は、こうやってメディアの企画と連動するのもありじゃないかなと思ったり。
■徳力基彦 (ブロガー/noteプロデューサー)
ちょっと手前味噌ですが(汗)
私も一応、アジャイルメディア・ネットワークが上場したときにまだ取締役だったので、元上場企業取締役ということで最後に自己紹介。
まぁ、私みたいなソーシャルメディア好きは、上場企業の取締役とか危なすぎるので早々に退任させていただいたのが、正直なところではあるんですが。
経営者noteのリストはもちろん、会社員の方々の実名noteリストがこうやってまとめきれないぐらいに、たくさん増えて欲しいなと妄想してますので、是非こちらの本のネタ提供とか、ご協力いただければ幸いです。
ちなみに、未上場企業の経営者noteは大量にあることを確認できたので、余力があったらまたの機会に作る・・・かも・・・
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