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アメリカのTikTok禁止は、実は日本の音楽の海外展開への悪影響がありえる模様。

いよいよ、アメリカにおけるTikTok禁止法発効に向け、アメリカでTikTokのしようができなくなったようです。

トランプ大統領は早速この法律施行の先送りを検討しているようですが、一方で多くのTikTokerが別の中国のショート動画の利用を開始したりとアメリカでは混乱が拡がっているようです。

まぁ、日本人からしたらあまり関係ないかなと思う人も少なくないかと思いますが、そんな中、毎回参考にしているLUMINATEの2024年振り返りレポートで興味深いパートがあったのでご紹介したいと思います。

結論から言うと、アメリカ人はショート動画経由で日本の楽曲を認知することが多いので、TikTok禁止は、J-POPにとってネガティブかもと言う話です。

このレポートは2023年版も紹介したんですが、その時にはJ-POPの飛躍がデータに明らかにでていたので、今年も期待してたんですが、残念ながらJ-POP自体にスポットライトを当てたパートは今年はありませんでした。

数少ない日本の音楽事情に言及したスライドは、ストリーミングのシェアが伸びている国として上げられていたスライド。
ちなみに、伸び率では日本は12.8%で世界7位の伸び率の模様。

で、英語を母国語とした国は、海外の楽曲にシェアを奪われているのに対して、日本のような英語が非言語の国は、ローカルコンテンツ比率が増えているというパートぐらいでした。

一方、レポートの中で非常に興味深かったのが、米国ファンの分析で、特に日本にとって大きいのが米国のJ-POPファンの53%が新しい音楽を知るのにショート動画のプラットフォームを通じているという点。

ショート動画プラットフォームがTikTokとYouTubeのシェアがどれぐらいのなのか不明ですが、少なくとも米国に日本の音楽が拡がるのにTikTokが貢献していたのは間違いなさそうなリサーチ結果でした。
(一方でアメリカのボリウッド音楽ファンの53%が、ストリーミングのTVショーで新しい音楽を知るんだとか)

これを考えると、TikTokはやはりこのまま米国でサービス運営されてくれた方がJ-POPにとっては良さそうです。


ちなみに、他に興味深いスライドだったのが下記。

米国のJ-POPのスーパーファンの76%がグッズを買うんだそうで、これはアニメグッズの影響なのかなとも思います。

また、米国では若い世代ほどライブに行く人が増えているようです。
これは日本でも同じなのか気になるところ。

また、一番驚いたのは、TWICEがRobloxでミートアンドグリートを実施したところ、明らかにTWICEのストリーミングが増えたと言うグラフでした。

Robloxの影響力が間違いなく世界であがってますね。

LUMINATEのレポートは下記でダウンロードできますので詳細が気になる方は是非どうぞ。

なお、今日13時からの雑談部屋「ミライカフェ」では、このあたりの話題も皆さんと雑談できればと考えています。
タイミングが合う方は是非ご参加下さい。


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徳力基彦(tokuriki)
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