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スティーズ・ジョブズの原点の一つに、日本の川瀬巴水の新版画があったらしい

すごい記事だと言うから何だろうと思って読んでみたら、本当にすごい記事でした。

さすがNHKの取材力という感じでしょうか。

本当の原点って、案外、本人の独白本とか映画とかにも描かれてなかったりするもんなんですよね。

ジョブズがカリグラフィーを大学で学んで、それがアップルの製品に大きく影響を与えた話は有名ですが。
日本の川瀬巴水の新版画が10代のジョブズに大きな影響を与え、文字通り終生ジョブズとともにあったという話は初めて聞きました。

日本人である自分が川瀬巴水を知らず。
こうやってジョブズの記事経由で知るというのも恥ずかしい話ではあるんですが。

子どもの頃に、こういう原点になるような何かに出会えるかっていうのは本当に大事なんだなというのが良く分かる逸話ですね。

日本人だからこそ嬉しい逸話という面もありますが、「雪景色、朱色の鳥居や神社、そして、和傘を持つ女性。この三つが、日本の木版画が外国人によく売れる要素だと聞いたことがあります。しかし、ジョブズのコレクションには、そういった作品はほぼありません」という点が個人的にはツボでした。

ミヒャエルエンデの「はてしない物語」で自分を見失った主人公が、自分を忘れないために1枚の絵を選ぶシーンがあるのが凄い記憶に残っていて、そういう絵をしばらくずっと探していた時があったのを思い出しました。
自分にとっての川瀬巴水は、ミヒャエルエンデだったのかもしれないなぁとか思ったり。

ちなみに、7月には大田区立郷土博物館 特別展で、さらに10月にSOMPO美術館で、川瀬巴水の回顧展があるようです。
行ってみようかなぁ。


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徳力基彦(tokuriki)
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