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BE:FIRSTのATEEZツアー出演で、あらためてメディアの「負のスパイラル」問題を考える

いやー、素晴らしかったですよね。
ATEEZの米国単独ツアーに、BE:FIRSTがLA公演の2日間だけ出演するという話題が、ファンの問題提起から一部では炎上ネタ扱いになってしまっていた件ですが。

蓋を開けてみたら、ツアー当日はATEEZファンの方々にもあたたかく迎えていただき、無事に2日間の出演を終えたようです。

XにもYouTubeにもたくさんのファンカムの動画たくさんあがっていて、DAY1の時から歓迎の雰囲気をATEEZのファンであるATINYの方々が作ってくれてることが伝わってきます。

正直、BE:FIRSTのファン(というよりは正確にはウォッチャーですが)の一人としてもホッとしました。

で、今後同じ騒動が起きないためにはどうすればいいのか、今回の問題をここで振り返っておきたいと思います。

今回ATEEZのファンの方が、BE:FIRSTに対して反発を感じるきっかけになった投稿がこちらでした。

この投稿が批判の対象になってしまったポイントは2つでした。
1・ATEEZ側が発表する前に、BE:FIRST側から発表してしまった
2・BE:FIRST側から「スペシャルゲスト出演決定」と発表

今回、実際にLAのフライヤーの映像が流れてきて、BE:FIRSTは「SPECIAL GUEST」と表記されていたので、おそらくこれを元に投稿したものだとは思われます。

そういう意味では、とにかく今回のポイントは1ですよね。
本来はスペシャルゲスト招待のこのフライヤー自体が公開されるなり、ATEEZ側から告知されてから、BE:FIRST側のXアカウントが告知すれば、ここまで揉めなかったのは間違いないと思うので実に残念です。


ただ、実はATEEZ側のXアカウントって、BE:FIRSTとのコラボについても、「Hush-Hush」のMVの投稿はリポストしているものの、ほとんど独自の投稿をされてないんですよね。

上記の投稿もスタジアムの投稿ですし、ATEEZ側の投稿にBEFIRSTがメンションされているのは、あくまでATEEZの楽曲のコラボ投稿だけでした。

ATEEZは今回のライブにしても、ストーリーや世界観を大事にするグループということなので、Xのアカウントも現在のワールドツアーのメインとは関係ない宣伝投稿的なものは極力しないということなのかもしれません。

ただ、この辺のATEEZ側からBE:FIRSTへの言及がほとんどない状況が、ATEEZのファンの方々が不安に感じているポイントになってる気もするので、BMSG側は音楽のコラボだけでなく、しっかりATEEZ側とSNS上のコミュニケーションも連携を取っておくべきだと感じます。

実際にはATEEZ側もメンバーは、インタビューなどことある毎にBE:FIRSTに言及してくれていたので、それでファンに伝わっていると思っていた可能性も高いのかなぁとか思ったりもしています。


で、ファンの方々に注意していただきたいのは、こういうファン同士の騒動はネットメディアやインフルエンサーにとって「飯の種」になってしまうと言う点です。

今回も蓋を開けてみたら、ATEEZのファンの方の多くはBE:FIRSTを歓迎ムードで迎え入れてくれたわけですが、ネット上の投稿だけを見ていると、一部ではとても過激な批判も飛び交っていたとか。
これはメディアの「負のスパイラル」によって発生します。

構造としてはこんな感じ。

■ファンの人が不安に思う出来事が起こる
 ↓
■それに対して一部のファンが気持ちをSNS上で表明する
 ↓
■メディアがその発言の過激な部分を拾って記事化や動画化する
 ↓
■ファンやアンチがその記事を見てさらに激しい発言をする
 ↓
■それをまた拾って記事化や動画化する

メディアやインフルエンサーは、とにかくアクセスが増えれば収入になるので、ポジティブな記事を書くよりもネガティブな記事の方が簡単なんですよね。

ポジティブな記事は関係あるファンしかなかなかアクセスしませんが。
ネガティブな記事はファンもアンチも寄ってくるし、火事場の野次馬も集まってきちゃうからです。

あまりアクセスを増やしたくないんですが、象徴的な記事がこういう記事です。

これ見事にBE:FIRSTとATEEZのファンのネガティブな発言だけを拾って記事化しています。

実際にエゴサーチすると、コラボを喜ぶファンのポジティブな発言の方が数はずっと多いんですが、こういう記事を見るとお互いのファンが、お互いにネガティブなことしか言ってないような錯覚に陥り、それによって実際にネガティブな投稿がまた増え、場合によっては誹謗中傷にまでつながり、それをまたメディアが取り上げて稼ぐ、という仕組みになっているわけです。

こういうメディアは、記事自体を批判されてもそれでアクセスが来れば十分というスタンスなので、残念ながらスルーするしかありません。

この辺は過去に長い記事にもまとめたので参考にして下さい。

本来はアーティスト同士がリスペクトし合ってコラボが成立しているはずなので、SNS投稿の行き違いやミスによって、ファン同士が喧嘩してしまうなんて、アーティストの方々が一番悲しく思う現象だと思います。

大勢ファンがいるアーティストの場合、ファンにも様々な人がいて、様々な感情になって当然です。
ただ、その中でも一番過激な発言をしている人をファンの代表と思い込んでしまうのはSNS時代には危険だなと改めて感じた次第です。

個人的には1年前には考えられなかったようなコラボが、ATEEZとBE:FIRSTによって生み出されているのが楽しくて仕方が無いので、両者の今後を楽しくウォッチしたいと思っております。



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徳力基彦(tokuriki)
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