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「鬼滅の刃」の大ヒットの裏側には、アニメ流通のパラダイムシフトが効いていたらしい

いやー、やっぱりこういうことだったんですね。

鬼滅の刃がアニメ放送開始の最初から、動画配信サービスで視聴できるようにしたのは画期的だったという話はどこかの記事で読んだ記憶があるんですが、この記事にはその詳細が深掘りされてます。

めっちゃ長い記事なんですが、これで前編と言うから凄いです。

この記事によると、鬼滅の刃はアニメの流通の考え方を根本的に変えた、文字通りパラダイムシフトに挑戦した作品だったようです。

従来のアニメは、テレビや劇場での公開を優先して、ネットでの配信は追加で「お金を稼ぐため」に実施していたのを、鬼滅の刃では「ユーザーに認知してもらうため」にあえて無料配信を各プラットフォームで実現したんだとか。

それが「全国21局での放送に加えて、AbemaTV、dTV、Amazonプライムなど14もの動画配信プラットフォームでも無料配信」という選択につながったようです。
これが実現できたのは、多くの企業が参加する製作委員会方式ではなく、「アニメ企画会社のアニプレックス、制作会社のufotable、原作漫画を出版する集英社」の3社だけだからということのようです。

もちろん、作品の力があるからこその大ヒットということではあるんですが、劇場版「鬼滅の刃」があそこまでの記録的なヒットになったのには、アニメ放送開始の時のこのパラダイムシフト的決断があり。
認知を優先した結果、各世代がドミノ倒し的に巻き込まれていったと言うことのようです。

そして、今やこの方式は、多くのアニメで真似されてますからね。

「君の名は」が高校生に向けた試写会を大量に事前に展開していたりとか、「シンゴジラ」がテレビCMでもあえてネタバレをしない作りにしたりとか、「カメ止め」が監督や役者さんのツイッターの活用が種火になったりとか、やっぱり時代を代表するようなヒットをする作品というのは単純に作品そのものの力に加えて、PRやプロモーションの仕方にもイノベーションが組み合わさっていることが多いような気がしてきました。


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徳力基彦(tokuriki)
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