懐かし恋愛日記(33)二度目の実家
こんにちはトクです。
本日もNOTE訪問くださりありがとうございます。
今回は「ちえ」を二度目に実家に連れて行った時の思い出です。
いつものようにアパートでゆっくりしてから「今日、もう1回、実家に行ってみようか?」と言うと。
「ちえ」は「行きたい、行きたい。今度はお父さんに会えるかなぁ?」と聞いてきました。
「多分、無理だと思うけど、行くだけ行ってみるか」
また二人で実家に行くと、母親は大歓迎です。
おばあちゃんもニコニコして迎えてくれました。
「じゃあ、俺の部屋行こう」と言って二階へ。
またまた、たくさんのお菓子とおでんを持って私の部屋へ。
「やっぱ△ちゃんちおでん美味しいね。モグモグ」
「ちえ」が辺りを見回してから「この部屋で中学の時同級生の女の子が泣いてたわけか⋯」
「う、うん。そうだな⋯」
「ふ~ん。ここでねえ⋯」
「なんにもしなかったでしょうね?」
「してねーよ。泣いてる女の子に何するって言うの?」
「抱きしめて慰めるとかさ⋯。△ちゃんならやりそうだと思うだけど⋯」
「俺ってそんな風に見えてるわけ?そんなことするわけないじゃん。好きでもない子に⋯」
「ふ~ん。正直に言いなさいよ」
出ました「ちえ」の「正直に言いなさい」です。
「だから、正直に言ってるって。泣くのを見てるこっちの身にもなってくれよ⋯」
「その子にも、お菓子とかおでんとか出したわけ?」
「うん。母親が持ってきた。その時に、その子が泣いてたからビックリしてたけど⋯」
「なんか、俺が泣かしたって勘違いしたみたいでさあ⋯。後で理由を聞かれた」
「ふ~ん。あっ、この机で△ちゃんが勉強してたの?」
「あ、これ?これは弟の机。俺が高校生の時使ってたやつは火事で焼けちゃったからね」
「そうか⋯、ゴメンね。変なこと思い出させて」
「別に良いよ、ついでに言っとくと、2つ上の兄貴がいて、3つ下の弟がいるんだよね」
「二人とも彼女がいるけどね」
「ふ~ん。△ちゃんの兄弟ってみんなモテるんだ⋯」
「モテるかどうかわ分かんないけど、兄貴の彼女は超可愛いよ」
「俺らより一つ年下なんだけどさ」
「あっ、でも「ちえ」の方がもっと可愛いけどね」
「なんか付け足しで言われたみたいなんだけど⋯」
「そんなことないよ、俺の兄弟の彼女の中で「ちえ」が一番可愛い。飛び抜けて可愛い」
「え~。なんだか嘘くさいけど⋯。まあ良いっか」
「やっぱ、お父さんに会えないかなぁ⋯」
「ダメ元で、ちょっと話してくるわ」
「やっぱ会わないってさ。俺が会うとお前が恥をかくからって」
「そうなんだ⋯。恥かくってどういうこと?」
「障害者だからね。ひねくれてるんだよ。プライドは高いくせにね」
「俺の結婚相手になるかもしれない人だからって言ったんだけどさ⋯」
「△ちゃん。結婚相手って言ってくれたんだあ?嬉しいなあ。そしたらお父さんなんて言ってたの」
「お前の結婚式にも出ないってさ。結婚式に俺が出るとお前が恥をかくからって」
「もう、訳わかんないよな。自分の子供の結婚式出ないなんて⋯」
「でも、あの性格だから、一度出ないっ言ったら絶対出ないと思う⋯」
「そうなんだね⋯。なんか寂しいね⋯」
「「ちえ」のことは気に入ると思うんだけどな。兄弟の彼女の中では一番可愛いから」
「また、それが嘘くさいだよね⋯。お兄さんの彼女が超可愛いって言ったばかっじゃん」
「そう、超可愛いんだけど、「ちえ」はその上のウルトラ可愛いからね」
「なんか△ちゃん、最近、嘘が上手くなったよね⋯」
「なんだよ。俺が嘘つきみたいな言い方するなよな」
「俺の言うこと信じないなら、俺も「ちえ」の言うこと信じないからな」
「もう、別れるか?」
「えっ。別に⋯。そんなつもりで言ったワケじゃ⋯ないからね⋯」
「△ちゃんは、私と別れたいわけ?」
「別れたいわけないじゃん。だからお互いに信じあおうって言ってるの」
「うん。そうだね、ゴメンね」
「△ちゃんの言うこと信じるよ」
「よし、じゃあ残りのお菓子はもらって帰ろうか」
「うん。また、別の機会にお父さんに会いたいな⋯」
「うん。まあ、父親の部屋に強引に入れば会えるけどね⋯。まだ、そこまでして合わせたくはないな⋯」
「⋯」
「父親が「ちえ」のことを気に入るとか気に入らないとか言う前に、俺が父親のこと嫌いだからね」
「その関係は、まだ修復できてない。って言うか永遠にできないかもな⋯。残念だけど⋯」
「⋯」
「じゃあ、アパートに帰ろう。お菓子食べてから、久しぶりに外食行くか?」
「△ちゃんは、何食べたいの?」
「う~ん。ホントは回らない寿司なんだけど⋯。予算を考えると回転寿司だな」
「私は回転寿司でも全然良いんだけど」
「じゃあ、回転寿司行こう。アパートから近い、あの店だな」
「うん」
「腹減ってるから20皿くらい食うぞ。お金ある?」
「うん。そのくらいなら大丈夫そう」
こんな感じで「ちえ」を私の実家に、二度目に連れて行った時の思い出は終わりになります。
それでは最後までお付き合いくださりありがとうございました。