【2024年秋アニメ】10話を見た時点の格付けと感想(全11作品)
※2024年秋アニメの10話の範囲のネタバレを少なからずしているのでネタバレを見たくない方は注意!(ネタバレされたくない方は冒頭付近にある格付け表だけ見ることを勧めます)
2024年秋アニメ10話の感想と現時点での格付けを書いていきたいと思う。
初回と前回の記事は以下。
今回の格付け表は以下となる。
それでは早速個々のアニメの感想を書いていこうと思う。
2.5次元の誘惑(22話)
夏コミの最終日、リリサと2人でコスプレをして同人誌を買いあさるという回。同じくリリエルのコスプレをした外国人も登場し、リリサが嫉妬するなどといった話もあった。
ノノアがアリアがコスプレを辞めるかもしれないと思って寂しがる描写が良かった。考えてみるとノノアは最初、アリアのことがあまり好きではなかったのにいつの間にかこんなに好意を寄せている。その変化にまず感動するし、ノノアの背景を知っているので彼女が素直にその寂しさを伝えるシーンは良かった。何気ないシーンだったけどこのあたりでも涙腺が緩む。
最終日は完全にリリサとのデートだったが、嫉妬するリリサも可愛かった。次回はサムネを見る限り水着回なのでそれも期待。
新テニスの王子様 U-17 WORLD CUP SEMIFINAL(10話)
切原とジークフリートが戦闘不能になったため種子島とビスマルクの試合が始まる。ビスマルクの過去が描かれたり互いの技の応酬が見られたりする回となっている。
ジークと赤也が気絶しているため、互いがリターンするところでは返球ができずポイントが取れないというのをちゃんと描くのは意外だった。ジークVS赤也の変則シングルスの時も描写はされてなかったもののビスマルクと種子島は返球していたらしい。以前のチャレンジもそうだが変なところでリアルテニスの描写を入れてくるのが逆に面白い。ここまで荒唐無稽な展開なんだから別にそこは気にしなくてもいいと思うが、なぜか妙なところでリアルに沿っている。
結局種子島はタイブレークに持ち込まれ、サービスゲームを逃し負けるかというところで赤也が復活。そこで物語は終わる。めちゃくちゃ熱い展開なので次回も期待。
結婚するって、本当ですか(10話)
2人で玉川上水でデートするというのが10話の主な内容となっている。
玉川上水の回ってブラタモリでもあった気がする。実際に調べてみると本当にあるのでもしかすると作者はその時期くらいにこの漫画のシーンを思いついたのかもしれない。自分もなんとなく見た覚えがあるが、内容は忘れてしまった。
本城寺さんは気を遣わず、本来のいつも通りの姿で玉川上水を散策する。それにより拓也もあきれるだろうというのが彼女の見立てである。しかし拓也はむしろ好印象を抱くという流れ。ここまで想い合ってるなら「はよくっつけよ!」と思わなくもないが、こういったもどかしさが面白いポイントなのだろう。自分は流石にちょっとこの流れに飽きてきた気がする。
一度断られた後に、それでも本城寺さんにもう一度何かをしようとする拓也。この流れは8話の権田の話が生きてるなと思う。仮に権田の話が無かったら拓也の積極性が唐突だし違和感があっただろう。やはり8話は必要だったのだと思う。
結局なぜかキスするという流れになるが、こういうラブコメ展開にするんだったらもっとちゃんと言葉で丁寧な告白シーンをやってほしかった気がする。玉川上水というせっかく良いロケーションだし、今回のようにコメディに逃げた感じで終わってしまったのは正直がっかりである。上司に呼び出されるところで終わったので、この後はなんやかんや展開があって2人がくっつくという流れになるとは思う。そこで良い告白シーンがあれば今回の引き延ばしも納得だけどないのであればちょっと残念だなと思う。なんにせよ次回に期待したい。
MFゴースト(22話)
22話はザ・ペニンシュラ真鶴のタイムアタックが始まる回。他にも上司に恋バナをする恋の姿などが描かれる。
タイムレコードを出すカナタ。ようやく上位陣とも互角に渡り合えるくらいの装備になってきたのかもしれない。次回のレースは沢渡やベッケンバウアーなどとも拮抗する姿が見れるかもしれないので期待できる展開だと思う。2クールで終わりだと思うのでタイムアタックが一通りやったら終わってしまいそうな気がする。面白かったので続きのアニメも期待したいけどどうなんだろうか。とにかく見たい気持ちが強いのであまりにも次のアニメが遠かったら原作を買ってもいいかもしれない。
アオのハコ(10話)
前回倒れてベッドに覆いかぶさる形になってしまった大喜と千夏。10話ではその行為の余波により2人ともが互いを意識するという描写が主に描かれる。
今回の目玉はやはり食材を買い足しに行った後の帰り道だろう。千夏にはっきりと線を引かれるという描写。あえてそれを言う千夏が性格出ていて良いと思う。直前に大喜の父親との会話シーンを入れてきたのも絶妙なタイミングで、これにより千夏のインターハイという夢がもはや千夏のものだけではなくそれを支えている大喜の家族のものでもあるという想いが伝わってきた。夢が自分のものだけではなくなってしまったから、それゆえに気になっていたとしても私情だけで行動することができずに大喜を遠ざけるという側面もあるのだろう。このあたりの描き方が本当に上手いと思う。千夏の内心がどの程度なのかをぼかしつつも様々に解釈できる余地を作っていてすごい。やはりこのアニメは面白いと思うし、まだまだ展開はありそうなので今後も期待。
チ。―地球の運動について―(10話)
バデーニさんが地動説を完成させる回。他にもオクジ―が字を習い始めたり、穴を掘ったりする姿が描かれる。
エピクロスとかルクレティウスなど、聞いたことがある古代ギリシア・ローマ世界の偉人が出てくるとちょっとテンションが上がる。個人的にはどちらも読んだことはないが、リアルでもバデーニさんくらいの地位があれば読めたんだろうか。
バデーニさんの「誰もが簡単に文字を使えたらゴミのような情報であふれかえってしまう」というセリフがものすごく現代を風刺しているようで面白かった。たしかに今はそんな状況になっている。ただそれでもバデーニさんはオクジ―が本を書くということを今後認めそうな描写もあったので今後このセリフの反対の意見も見られるかもしれない。そういう意味では次回も気になる展開である。
モブ皇帝(10話)
10話はフィテッセ帝国の通りを歩き、買い物したり金ピカのトスカというキャラに絡まれたりするというのが主な内容となっている。
正直今までは特殊な演出以外そこまで楽しめていなかった作品なのだが、ここにきてちょっと面白くなってきた気がする。前回からそこまで変わったというわけではないが、深淵に対抗するための金属があるからこの国は現状を維持できているというような話があったりと設定が面白いと思う。原作が小説なのでもしかすると設定を追っていけば結構面白い話なのかもしれない。思えば、中国ってSFの設定は結構凝ってる作品が多い印象にある。この作品も細部はちゃんとしていて、それゆえに人気があるのかもしれない。
コメディ描写も多く今回は今までで一番面白い話だったように思う。なぜか「親父にもぶたれたことないのに!」というガンダムのパロネタもあったりでシュールな面白さもあった。ここにきてハマり始めてきているのかもしれない。
甘神さんちの縁結び(10話)
「まさかここにきて面白くなるとは……」というのが10話を見た感想である。率直に言えば、このアニメは切るかどうか悩むくらいの位置にいた。9話までは完全に中だるみしており8話か9話あたりで切ってもおかしくなかった。
ところが「見るのダルイな……」と思いながら惰性で視聴してみたらめちゃくちゃ面白かったのである。今回から瓜生は夕奈と一緒の学校に登校することになるのだが、この学校生活がまず面白い。夕奈と同居していることを隠しながら学校生活を送るという共通の秘密を持つという設定が面白いし、学校においても新たなキャラクターが出てきており今後も楽しみだ。モブキャラも可愛かったが、やはり梅ノ木みつ子という夕奈の友達が個人的には刺さった。やはりこの作品はキャラクターがかわいいので新キャラが出るだけでテンションが上がる。ちょっとだけ出て来た白日も今後は出番が増えそうで楽しみである。
瓜生が作った弁当のエピソードも良かった。夕奈が食べ終わった弁当箱を返すときに、作ってもらっている手前申し訳ないという前置きをした後に「今後はちょっとだけアレンジしてくれると助かる」と申し訳なさそうに言うのがかわいかった。同居していることを秘密にするという設定は夕奈のキャラも生きる展開だと思う。こういう弁当のようなシーンが増えそうなので今後も期待できそうだ(と言ってもあと数話しかないが)。
群衆にカメラを向けられた三姉妹を助ける時に名前呼ぶ必要あったのだろうかという些細な疑問はあったけどそれはどうでもいいくらい面白かった。こういう急に面白くなる作品があるからやはりアニメはわからない。3話あたりで学園設定が出てきてもあまり惹かれなかったと思うし、9話まででキャラクターに愛着が湧いてきたからこそここにきての学園生活で良さが爆発しているんじゃないかと思う。9話までの前フリは長かったけど10話でここまで面白くなるなら視聴してきて良かったなと思う。
シャニアニ(2期10話)
10話は智代子の回。ネームドのカメラマンが出てきたりあすみちゃんが出てきたりと、そういった人たちを通して智代子がどういったアイドルになるか、その悩む過程などが描かれる。
あすみちゃんのビジュアル公開って初だっただろうか。いきなり出てきて驚いた。想定していたイメージとそれほど遠くない造形だと思う。
やはりストレイライトの回と同じく1つのユニットが主体になると急に話にまとまりが出てくる。これについては再三書いているが、やはり毎回そう思う。でもまとまりがあると言っても、今回のエピソードに5人出す必要あったかというのを考えると疑問な気もする。誰かを省くとどうこう言われるのはわかるけど、5人だとしてもそれぞれに話をさせると多少冗長な感じがあったので、ところどころ削っても良かったんじゃないだろうか。ゲームだと5人でもそこまで冗長さを感じないが、アニメだとやはりそういった点が気になってしまう。
さらにいえばアニメによって添加された良さというのがなくはないけどそれほどあるわけでもない気がする。原作のあすみちゃんエピソードは個人的にもシャニマスの中で上位に入るほど好きな話なので、そのあたりがアニメ化したことは嬉しかったけど、このくらいの出来なら原作だけでもいいかなと思ってしまう。複数ユニットが出る普段の回よりはまとまってて面白い回ではあったけど、それでも良作の閾値に達しない程度の面白さでしかないように感じた。
ネガポジアングラー(10話)
ネガポジの10話は「ようやく物語が動き出してきたな」という回だった。常宏が余命宣告されたということを躑躅森が気づき始め、さらには躑躅森の弟の話なども新たな情報が出てくる。ラストには2人は喧嘩をしてしまいどうなるかというところで10話が終わるという、非常に続きが気になる展開である。
10話の最後に躑躅森の家で喧嘩するシーンでの声優さんの演技がどちらも良かった。臨場感にあふれているというか、真に迫るものを感じた。
今回はSNSの反応を見る限り賛否あるようだが、個人的にはとても良かった。常宏が後回しにしたり、躑躅森の家で暴れたりと、そういった点において反感を買っているようだが、本作の魅力はそういったクズさだと思う。8話の店長の描写でも感じたが、人間の嫌な部分を描いた上で良い部分も描いているので人間描写が全体的にフラットだと思う。この味付けを嫌う人もいるだろうけど自分は結構好きなタイプの描き方である。
最後どうなるのかが読めないので現時点では本作を評しようがないが、そういった描き方自体は好きなので期待してしまう。次回以降によっては最悪のアニメにもなるし最高のアニメにもなるだろう。そういう意味では結末が楽しみである。
魔王2099(10話)
10話はゴブリンの新キャラが出てきたり秋葉原で食事をしたりする回となっている。
やっぱり秋葉原編は面白い。レガリアを探すという目的があるとともに、コミカルな描写も頻繁に入ってくるので本作の良さが十分に生きていると思う。適度に伏線らしい描写もあったしキャラクターも可愛い。世間的にはそんなに流行っている印象はないが、何気に今季の中でもトップクラスに面白いと個人的には思う。
まとめ
今週で『星降る王国のニナ』を切ってしまった。単純に見る時間がなかったので仕方なく今週の記事を投稿した。もしかすると来週続きを見て復活する可能性もあるかもしれないが、よっぽど時間に空きがない限りは基本的には切りそうな気がしている。
今週は以前まであまり評価していなかった作品が面白かったように思う。モブ皇帝、甘神さんち、シャニアニとそれぞれに意外な面白さがあった。ニナを切ったばかりでこれを言うのもなんだけど、意外な作品が面白くなるのでやはり見続けるのは大事だと思う(やっぱりニナもできる限り続きを見たい)。