見出し画像

【2024年秋アニメ】8話を見た時点の格付けと感想(全12作品)

※2024年秋アニメの8話の範囲のネタバレを少なからずしているのでネタバレを見たくない方は注意!(ネタバレされたくない方は冒頭付近にある格付け表だけ見ることを勧めます)

2024年秋アニメ8話の現時点での感想と格付けを書いていきたいと思う。

初回と前回の記事は以下。

今回の格付け表は以下となる。

秋アニメは良くも悪くも安定している作品が多いので格付け表もあまり変わってはいないが、今回は魔王2099がとても面白かった。秋葉原編がようやく始動ということで面白くなってきたという感じである。

アオのハコは青春恋愛ものとしては面白いけどスポーツものとしては少し物足りなさを感じたので1つランクを落とした。ライバルとの試合があっさりすぎたなどがその理由だが、本格的な感想は個別の感想部分で書こうと思う。

アオのハコ(8話)

大喜と千夏、共に本番の大会が始まって終わるところまでが描かれる。大喜は結局ダブルスもシングルスも負けてしまうが、千夏はインターハイ出場を決める。

想像以上にあっさり終わった感じがある。試合を描くにしてももっと丁寧に描いてくれないと悔しさが伝わってこない。本作はどちらかというと恋愛描写がメインだと思うのでこのあっさり感は仕方ないのかもしれないけどそれにしたってもっと広げようがあったんじゃないだろうか。

今後大喜のライバルになりそうなのも遊佐と岸くらいだしそれだけだとあまり広げようがないと思われる。なのでスポーツ描写に関しては今後もこのくらいのあっさり感で進むのだろう。それで納得できるのかというのを考えると正直複雑な気持ちだ。「恋愛描写メインだしそれでいいよな」という気持ちと「それにしても薄すぎるでしょ」という気持ちが半々という感じ。

スポーツ描写には釈然としない気持ちがあるが、わざわざ差し入れを持って来てくれた雛のシーンはとても良かった。こういうシーンもスポーツシーンの悔しさがあってこそ雛の優しさが輝くと思うからやっぱりスポーツシーンはもっと細かくやるべきなんじゃないだろうかとは思う。

甘神さんちの縁結び(8話)

8話は朝姫の進路の話がメインとなる。

最後にあっさりと朝姫が進路を決定する場面があったが「あまりにも淡白すぎないか?」という違和感がすごかった。姉妹の元にいたいから陸上のスカウトを蹴るというのは流石にちょっと軽すぎる。それに対する姉たちの嬉しそうな反応も変だと思う。妹の進路を考えるならもっと真剣に考えるべきだと促したほうがいいのではないかと思ってしまう。

そんなことを考えずに見るというのがこういう作品の正しい接し方だとは思うけど、それにしても進路選択が軽すぎてノイズになっていると思う。夜重が将来どうするかというような話もあったりと、本作は「将来何をするか?」というのを主軸に据えている面もあると思うのでこんなに軽いのはやはり違和感がある。最終的に残るという決断をさせるにしても、もっと葛藤してくれないとやはり軽く見えてしまうと思う。

キャラはかわいいけどそれ以外の描写がおざなりすぎる。こんなに雑なら変にシリアス描写入れるよりもラブコメ要素を増やしたほうがいいんじゃないかと思ってしまう。8話まで見たので結局最後まで見ることにはなりそうだけど回を重ねるごとに雑っぽくなってきてる気がする。

2.5次元の誘惑(20話)

コミケ1日目で熱中症になってしまいふらつくリリサ。自分だけで頑張ろうとしていたリリサに対してノノアが自分も巻き込んで欲しいと言ったため、2日目からは全員でポーズを練習し、準備が整った段階で2日目に臨むところまでが描かれる。

コスプレのクオリティを保つために水を飲まないと言うリリサ。このシーンは実際にこういうことやっている人いそうだけど普通に迷惑だよなと思ってしまった。自分から熱中症になりにいきやすくするのは明らかに悪手だと思うしコスプレのクオリティにこだわるというリリサの想いはあるにしても描写としてどうなのかなと思ってしまった。

ノノアが自分を巻き込んで欲しいと言うシーンは良かったし、ノノアがリリサを運ぶシーンも良かった。ノノアが回を重ねるごとに良いキャラになっている気がするし、個人的にも好きなキャラの1人。今後もノノアに注目して見ていこうかなと思っている。

新テニスの王子様 U-17 WORLD CUP SEMIFINAL(8話)

今回はアメリカ代表のラルフとスペイン代表のリョーガの試合が主に描かれる。さらには赤也の試合も始まるというところまでが8話の内容となっている。

今回も要素が多かった。「リョーガの打球はチームを破壊する」というパワーワードも登場して面白かった。リョーガは人の能力を奪うという能力を持っておりそれによりチームを破壊してしまうらしい。その能力を駆使してラルフにもあっさりと勝ち、スペイン代表は勝利する。「能力を奪う」という力の理由が「なぜかわからないが奪える」みたいな説明をされていて、あまりにも雑で笑ってしまった。

さらにはなぜかシングルスの試合になるダブルス1の試合。赤也VSジークフリートは互いに似た感じなので次回はそれがメインに描かれるらしい。でもシングルスになったとしてもテニプリのことだから急に誰かが乱入してきてもおかしくないと思う。ここまで来ても新しいギミックで笑わせにくるからテニプリは面白いと思う(ボーボボと同じ種類の読めなさ)。

ネガポジアングラー(8話)

店長が別居している息子と1日だけ遊ぶという回。そして常宏・ハナ・躑躅森の3人はそれについていくという流れになる。

地味な回ではあるけど個人的には今回が今までで一番良いと思った。店長の人間性がこれでもかと描かれていた感じがする。店長が本格的に掘り下げられたのはこの1話だけだけど、店長の人間味はものすごく伝わってきた。その匙加減がとても良かったのである。

店長の良い面と嫌な面がバランスよく描かれているのが良いと思う。表面上は穏やかさがあったり優しさも持ち合わせていたりするけど、ちょっとした会話で嫌な部分も伝わってくる。否定が多かったり前の思い出を忘れてたりと、奥さんとなぜ離婚したのかをしっかり説明されなくともわかるという作りになってるのが凄いと思う。

個人的にはラストシーンが一番うならされた。息子のことを思っているという店長の気持ちを描きつつも、釣りへの興味もまた捨てきれない店長自身の性質がにじみ出ている。こんな割り切れない終わらせ方をするのはとても好きだ。綺麗に終わらないという人間味を追求した構成は好みが分かれるだろうけど少なくとも自分はとても好きだ。

MFゴースト(20話)

芦ノ湖GTレースの決着がつく回。上位陣の順位は1位はミハイル、2位沢渡、3位赤羽、4位カナタとなる。

最後まで熱いレースだった。カナタが3位で終わるかなと思っていたけど以外にも赤羽が健闘。メタ的な話だが赤羽がここで検討しないとキャラクターとして薄くなってしまうので仕方ないのかもしれない。そういったメタを考慮しても熱い試合ではあった。

諸星瀬名という新キャラも登場するという、次回のレースへの布石もあった。次回のレースのは今期中には描かれなさそうだが、仮に続編があったりしたら見てみたいと思う。

アイドルマスター シャイニーカラーズ 2nd season(8話)

8話は『薄桃色にこんがらがって』をなぞる回となっている。原作に比べればダイジェストだがおおむね流れは一緒だ。

今回はシャニアニ1期2期の中でも一番まとまってて面白かったと思う。元となるコミュが良いというのもあるけどやっぱり1つのユニットに絞った話は良い。千雪と甘奈の気まずい雰囲気など、アニメならではの良さが付加されているというのもあったように思う。

ただ、コミュを読んだことのある自分は楽しめたが初見の人はどうなのだろうか?という疑問はある。千雪のアプリコットへの想いが初見の人にも伝わらないと千雪の圧が強めに見えてしまう場合もあるような気がする。このあたりはわからないが、少なくとも原作を読んだ自分は楽しめたので良しとしよう。間違いなくシャニアニ史上で一番良かった。

モブ皇帝(8話)

先週の内容を全く覚えていないが8話は主人公が目覚めるところから始まる。目覚めたときにサンドラが何か食べてる演出がキャラクター的に意外すぎてシュールだった。

全体的にコミカルというかこのアニメらしい独特のノリが続くという内容。日本のアニメに比べると女の子のキャラクターの好意が前面に出てきており、90年代くらいのアニメキャラってこういう感じだったなと思う(それにしては雑過ぎるけど)。

結婚するって、本当ですか(8話)

前回告白してしまったので、なぜ告白してしまったのかもだえる拓也。そんな中、同僚の権田が訪ねてきてマッチングアプリをしているという話を聞く。今回はマッチングアプリを巡る権田の話が主軸の内容となっている。

急に重い話がきたなと思った。マッチングアプリの相手に権田がフラれるだけかと思ってたら、相手がまさかのシングルマザーという展開。これは読んでいなかったので完全に意表を突かれた。自分はマッチングアプリをやったことがないのだが、友人にやっている人がいてその人もシングルマザーの人に遭遇したことがあるらしい。なので実際にこういう状況はよくあるのだろう。

急に相手がシングルマザーだということを知ったら権田のような反応になるのもわからなくはない気がする。仮に結婚したら急に子どもが1人いるという状況。生活も大幅に変わるだろうし子ども1人を急に受け入れるのはなかなか難しいだろう。シングルマザー側のカオリ―の気持ちもわかるし権田の気持ちもわかる。今回は前回まで以上に妙にリアルさのある生々しい内容だと感じた。

カオリ―に真剣に向き合う権田の姿を見て拓也は本城寺さんへの気持ちを問い直し、彼女に向き合う決意をする。そういった決意を引き出すという意味では説得力のある出来事だったとは思うが、それにしても急だったなという気持ちもあるので釈然としない気持ちもある。権田の話がどうなるか、今後描かれるのかすらわからないが続きは見たいなと思う。

チ。―地球の運動について―(8話)

8話はヨレンタの勧誘とピャスト伯の過去が主な内容となる。

自分が解いたのに主人が解いたとごまかすわかりやすいヨレンタが面白かった。結局バデーニはそれを見抜いており、うまく彼女を籠絡することに成功する。その際に語られる真理に対する誘惑めいたバデーニのセリフがやはり良い。この作品全体に言えることだけどそういった点が本作の魅力だと思う。

さらにはピャスト伯という前回ちょっとだけヨレンタと会話していた偉いお爺さんの話も挟まれる。ピャスト自身は天動説を信奉しているが、単に信じているわけではなくそれをさらに完璧な理論として確立しようとしている。聖書の教えを絶対だと信じる立場でありながら真理を追い求めるその姿は、地動説を証明しようとするバデーニたちとは相違があるが、それでも真理に対する想いや惹かれる気持ちは共通しているという点が良いなと思う。やはりそういった魅力に惹かれる気持ちは人間が共通して持っていると思うし見ている側としても少なからずわかる面がある。そういった根源的な気持ちを揺さぶる何かがこの作品にあって、やっぱり好きな作品である。

星降る王国のニナ(8話)

フォルトナをとったものを次の王位に就かせるという話を聞いた王子たちは、それぞれニナを籠絡するために動き出す。なぜか足を切られそうになったりするもセトに助けられたり、セトの過去の話を聞いたりするというのが8話の内容となっている。

セトの過去は物悲しいけど、回想中に出てくる神殿長のシルエットがモブすぎてなんか安っぽく感じてしまった。もっと頭部を隠すとかしていればそういった安っぽさも消えていたと思うので惜しいように思う。

正直この回は途中まで全然面白くなかったが、セトの過去話を聞いた後のニナとセトの会話は良くてそれだけで評価が変わった。「あったかいのは嘘じゃないよ 1人じゃできないんだぞ!わかんだろ!」というセリフが良い。この作品は展開が速かったり雑な部分があったりと、いろいろと不満はあるけどやはり肝心な部分でのセリフは沁みるものがあるのでそれに期待して見てしまう。そういった良さがあるので次回も観ようと思う。

魔王2099(8話)

前回新宿編が終わったということで今回からは秋葉原編が始まる。まだ導入までしかやっていないが8話はコメディ描写が多く面白かった。

個人的に新宿編は4話あたりでシリアスになってからはあまり面白くないと思っていたため、今回のように3話までのコメディメインという形式に戻ってきてくれたのはとても嬉しい。まさかの学園侵入ということでスムーズに物事が運んでいくが、緩いノリで進む感じが面白い。普通に配信している魔王や学校で変な自己紹介している魔王など、日常描写に魔王が溶け込んでる感じが良いと思う。

秋葉原編はとても面白くなりそうなので次回も期待。

総評

今週の個人的ベストはネガポジアングラーだった。ネガポジの8話は賛否分かれる話だとは思うけど個人的にはとても好きだ。地味だけど良い邦画を見た時のような感慨がある。

8話まで見るとどの作品にも愛着がわいてきた感じがする。格付けで下の方の作品は悪い部分もあるがそういった部分も含めて味があるような気がしてくる。長く見たことによる効果だと思うが、一気見だとそんな感覚は芽生えないと思う。なのでリアタイ故の良さってやっぱりある。よっぽどのことがない限りは切らないと思うので次回以降も全アニメを楽しんでいきたいと思う。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集