2022年上半期に読んで面白かった本を語る ―2022年7月1日の日記―

先月末に以下のツイートをした。

上半期と下半期で恒例のその期間内に読んだ本ベスト10冊である。このタグを見かけて始めてからもう2年くらいやっている気がする。過去ツイートはたびたび消したりしているのでたぶん自分のは去年の年間ベスト10冊くらいしか残ってないと思うけど、こういう感じで10冊選ぶのは結構楽しかったりする。

読書メーターやってればいつ読んだかもわかるし、この10冊を作るのには結構便利だったりする。そのためにやっているわけではないけれど1つの目安として「上半期には~冊読むぞ!」という感じで若干の目安にしている面はある。

ちなみに2022年上半期に読んだ本の冊数は32冊である。正直50冊くらいは読みたかった。冊数が全てじゃないのはわかっているけど、振り返るとこの時間ダラダラしてるくらいなら本でも読んだ方が良かったなと思う時間が結構あったし、その時間に読書してたら50冊くらい言ってたんじゃないかと思う。

あと冊数が稼げてない理由は半分くらいで読むのをやめた本が結構あるからというのもある。ページ数だけなら50冊くらい言ってる可能性は普通にあると思う。そのくらい途中でやめた本が多い気がする。このあたりは感覚で言っているので実際はどの程度かわからないけど。

このリストの中で自分が一番衝撃を受けたというか発見だったのが江國香織さんの『ウエハースの椅子』である。これはまさに発見だった。SNSで江國香織が良いとの情報を小耳にはさみ、買ってみたが完全に当たりだった。

この小説、なによりも文章が非常に美しい。個人的には戦後の小説で一番美しいと感じる。作品全体が示唆的で直接的な描写で描くというよりも抽象的な文章で解釈の幅を広めている。そういった多義的な解釈を美しい文章で促す構造が本当に美しいと思う。

まだ江國香織さんの小説は『ウエハースの椅子』しか読んでないが、徐々に全部読むつもりである。そのくらい気にいってしまった。

文章の美しさで言えば、上記のリストにもある木下龍也さんの『あなたのための短歌集』も相当好き。

木下龍也さん自体はオモコロでやっていたシャニマスのノーカラット感想会で知った。その時に木下龍也さんが詠んだシャニマスの短歌に衝撃を受け彼の歌集に興味を持ったのである。歌集の方も本当に素晴らしいしとにかく美しい。木下龍也さんの歌集も江國香織さん同様にすべて買って読むつもりである。

上半期だけで2人も気に入る作家に出会えたのは今までになかった気がする。気に入る作家も数える程度しかいないので本当にまれである。戦後の作家の本はあまり読んでなかったけどすごい人はやっぱりいることを改めて思い知らされた感じがする。

本当はリストの10冊全ての感想を書きたい気持ちもあるけど、本日は労力をこなす気力が足りないのでこのぐらいにしておく。あと今思い出したのでリストには書いてないけど夢野久作『少女地獄』の中に入ってた『氷の涯』も最高だったので書きたかったかも。こちらの方はいつか読み返して感想書きたい気持ちもある。

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