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ふれあい文庫のロゴ制作

見えない人が点字をつけた本を貸し出すふれあい文庫のサイトを作ることになりました。その経過をたどったレポです。今回はロゴ。
https://note.com/tokumotonahoko/n/n96686eb5dca3

「ロゴはありますか?」「いやぁ、ないですねぇ」「よかったらこの機会に作ってみませんか?」
私はロゴをたくさん作ったことがあるわけではないけれど、作ってみたいとかねがね思っていたので挑戦させてもらうことにした。


イメージワード

他の人がどのような手順で作るのかあまり知らないけど、私はイメージワードをたくさん書き出してみようとした。

親しみやすさ、シンプル、ひらがな、オレンジ、暖色、緑、黄色
本、絵本、子供、親子、手、指、ふれあい、点字

・・・意外と少ないですね。ロゴの制作レポの皆さんとかもっと頑張ってる気がする。もっと頑張れ。
ですが一旦ここまで書いてみたところで、イメージが湧いた。

本を見える子どもと見えない子どもが一緒に読んでいるところ。私はすぐに気に入った。のでイラレで起こしてみた。

緑色の見える子どもとオレンジの見えない子どもが頬を寄せ合っている

可愛いー!決定!記事にした割に安易ですみません笑
とにかくシンプルにしたかったので、本すら省いて二人が頬を寄せ合って微笑んでいる図案にした。私は二人のことをニコちゃんと呼んでいるのだが(安易ですみません)オレンジのニコちゃんが線一本分前に出ているのは、今までのように「見える人」に助けてもらうだけでなく「見えない人」も能動的に動いていく、ということを表している。調和の緑と暖かく親しみやすいオレンジ。

・・・ここまではよかった。

文字をどう乗せるかで悩み倒した。ちなみにフォントはFOT-ニューセザンヌであまり悩まなかった。親しみやすくやさしいフォントに感じられたので。


ロゴ初案

初案はこれだったのだが、人に見せたところせっかく線一本分という繊細さで表したオレンジと緑のバランスが文字にその色を使うことで崩れてしまう、と言われた。その通りだと思った。作りながらも違和感があったのはそこだ!と思った。

そこで、文字色は茶色にしようと決めた。
・どちらにも寄りすぎず
・明度が低いので読みやすく
・黒よりやわらかく
それはよかったのだが、どこにテキストを置くか問題が勃発した。(下図は一部)

ロゴバリエーション1

左上 : 上の「てんやく絵本」がなだらかに弓形になっていてやわらかい印象を与えていると思った。ただニコちゃんを包むように配置していることでニコちゃんの印象が薄まっているかもしれない。
下3つ : 素直に下に並べてみて、ウエイトやマージンを調整してみた。こっちの方がロゴとしてしっかりしているような気はする。

字間やウェイトを変えてさらに並べてみた。もうわからなくなってきた。

今回、後半人にデザインするところを見てもらいながらやったのだけど、私は意固地というか「こうだ」と思ったらそこからなかなか離れられないところがあるな。いや、まあ半世紀近く自分やってるんで知ってたけど。上の試作を見てもらうとわかるように、他の案を出そうと思っても結局最初の案の微調整バージョンにとどまったりして。その人は「ゴールが最初から見えていてそこに近づけていこうとするタイプ」といいように言ってくれたけど、試作はもっと大胆に自分の意思とは逆行するようなこともやってみればいいのにね、と反省した。試作の段階でありえた可能性の芽を摘んでいる、と頭では理解している。今後の課題。

というわけで一番安定感があると思った、これにしたいと思います!
よろしくね!

色弱の人にどう対応するか

視覚障害の方を対象にしているコンテンツであるから、色覚異常の方にも対応すべきではないかと思いスマホのアプリ「色のシミュレータ( https://apps.apple.com/jp/app/%E8%89%B2%E3%81%AE%E3%82%B7%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%BF/id389310222 )で確認してみた。左上から時計回りにP(1型2色覚)、T(3型2色覚)、D(2型2型2色覚)、C(一般型色覚)。スクショで見ているから差が余計にわかりづらくはあるけれど愕然とした。少しの調整で見やすくなるものと思い込んでいたがこんなに世界はいろいろな色に見えているのか。
私には、私に見えている私が選んだ色があるので、その色を優先することにした。
ただサイトを制作するにあたって、色だけに依存するようなデザインはしてはいけないと肝に銘じた。

次はようやくサイト制作の話になる!かもしれない!

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