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空っぽ

ただ、生きているだけのような気がする。


そんな風に思ってしまうのは、周りにいるみんなに失礼だ。

人は、一人では生きていけない。できる、できないの話だけではなくて、どう生きても、僕らは誰かと関わってしまうから。

眠れない夜に「死にたい。」と零して、助けて欲しいと願う矛盾。

朝が来るたびに自分に嘘をついて、家の扉を開ける。

わかってもらえないかもしれないけど、きっと沢山頑張っていることがあって、精一杯、少しでもこの生活がよくなるように変えたこともあって、だから、生きているだけなわけがないんだよ。

なのに、またそう思ってしまうのは、


寂しいね、悲しいね。


催促の手紙が届かないから気づけないのかな。

何も持っていない人なんていない。

何度忘れたって、失くしたわけじゃないから、


よくも悪くも、


僕らは空っぽになれないようにできている。



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