タローマン特撮美術
怪獣が建物を壊したり「実際に撮影できないものをミニチュアを用いて実現する」のがタローマンにおける特撮美術の役割です。
同じミニチュアでもジオラマとの最大の違いは「動きを伴った映像に記録される」ということです。
奇獣がかぶり付く建設中のビルは、壊れやすいようにバルサ材(柔らかい木材)を使用するなど、カットごとの狙いに応じた素材で製作します。
タローマンが破壊するビル https://note.com/tokuken2009/n/n2118f635f2a0 もまた、壊れやすいように仕掛けが施されています。
第5話で疾走する眼の背景に使われた回転ステージも、こちらから提案させていただきました。古典的な特撮手法でしたが、見てくださった方からも高い評価をいただけて嬉しいです。丸く切り抜いたベニアステージと、中華テーブルに使用される軸を回転に使用しています。
1話他にて使用されたカメラ前のセットです。車はありますが、カメラに映らない道路の部分は作られていません。これは、カメラの画角が変わるたびにミニチュアセットも画角に合わせた組み替え(現場では飾り変えと呼びます)を行うためです。ビルのスケールは実際の1/25で製作されています。
1~2話で爆散した奇獣の絵具が飛び散る街に使用されたミニチュアです。前述のミニチュアと異なり、絵具の比率を大きく見せるため1/60スケールで製作されています。
8話、痛ましき腕が迫ってくるナイター(夜間)設定のセットです。完成画面ではわかりづらいですが、本番では信号機のミニチュアが光っています。
地球防衛軍CBGの極東基地のミニチュアです。オープニングに毎回登場しています。空箱をベースに、プラモデルの余ったパーツを総動員して製作されています。
タローマンでは数分という限られた本編の中で、いかにバリエーション多くのセットを組めるかが課題の一つでした。
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