アロマ生活がはじまらない
交換日記の1ターン目が終わりました〜。
今日の担当はAです。
前回の記事について。
"食事やお風呂や睡眠や推しは、自分をプラスにしてくれる素敵なもので、マイナスから0に戻すだけの非生産的なものではないはずだ"
"マイナスを0にするのは、何らかの大きな力に任せたい"笑
数年前に「旅の目的ランキング」を見ていて、上位に「観光」「グルメ」「非日常的体験」の他に、「リフレッシュ」がランクインしていることに違和感を感じたことを思い出しました。マイナスを0にするために、時間とお金と労力をかけるのはコスパが悪いと思いました。
でも生きていれば疲れは溜まるし、リフレッシュは必要。回復のための行動に、「発見」や「喜び」や「幸せ」や「ひらめき」が付随したり、吹き込んできたら、ラッキーですよね◎
本編に入りますー。
*
アロマディフューザーを持っている知人がいる。その人は鼻が麻痺して衣類に香りが付着していることに気づかないほど、部屋中をラベンダーの香りで充満させている。その人と無印良品に行った。
「アロマディフューザー、いいなぁ」
「いいよー。おすすめ!」
「うーん、でもいきなり買うのは……」
「そうだ! ディフューザーを買う前に素焼きストーンっていうのを使っていたことがあって、それが残っているから今度あげるよ!」
「なにそれ?」
「ディフューザーほど拡散力はないけど、その石にアロマオイルをぽたぽた垂らすと、香りが広がるんだよ。お試しにいいかも」
「へー。ありがとう!」
9ヶ月後
貰った石を一度も使うことなく新年を迎え、テレビでHachette(アシェット)の『やさしいアロマ生活』のCMを見た。
無印で精油を買うと小瓶でも1,000円はする。『やさしいアロマ生活』には「生活の木」のラベンダーのアロマオイルが付いて499円(税込)だ。本ではなくオイルを買うのだと思えば、かなりお得だ。
そしてわたしは先ほどの知人と本屋に行って、『やさしいアロマ生活』を買った。シリーズもののマガジンを買うのは初めてだったので、レジに持っていくのが少し照れ臭かった。
1週間後
「使ってみた?」
「まだ使ってないよ。家をピカピカにしてから開けようと思って」
1週間後
「使ってみた?」
「まだだよ」
キッチンから下水の臭いが漂っていて、アロマの香りを愉しむどころではなかったのだが、イメージを保つためにそのことは伝えなかった。
「アロマは敷居が高いよ」
さらに1週間後
突然妹が遊びに来ることになった。わたしは重い腰を上げて、風呂場、キッチン、洗面所、あらゆる排水溝を掃除した。換気をしてシンクを磨き、トイレ掃除もした。
家中がピカピカになり、ようやくアロマ生活をはじめる環境が整った。
妹が帰った日の夜、わたしはお風呂から上がって布団を敷いて、貰った石にラベンダーのアロマオイルをぽたぽたと垂らした。
ふわぁっと華やかな香りが広がった。
雰囲気を出すために豆電気にした。リラックスできる。岩盤浴に来たような癒し感だ。ゆったりと香りを愉しんでいると、自ずとストレッチやヨガのような、体を伸ばす運動をする気になってくる。気になってくるだけで、実際にストレッチをしたのは1回きりだ。
アロマ自体は気に入った。お手軽なのでその後もほぼ毎晩、石に油をぽたぽた落とし、ラベンダーの匂いに包まれて眠りについている。
人知れずアロマ生活をはじめたことを、ここに報告いたします。
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