就労継続支援B型作業所を解説します⚒️
こんにちは。
特別支援学校の先生のしんちゃんです。
今回は、『就労継続支援B型作業所』について詳しく紹介します。
就労継続支援B型とは、障害のある方が就職することが困難だったりする場合、雇用契約を結ばずに生産活動などの就労訓練を行う事業所のことです。
障害者総合支援法という法律で定められた、国の就労支援サービスのひとつで、「就労の機会の提供」や「就労に必要な能力を育む」ことを目的としています。
どのような場所なのか、その機能や魅力についてご紹介していきます。
雇用契約は結ばない「非雇用型」
就労継続支援には、A型とB型の2種類があります。
A型の違いは…
就労継続支援B型では雇用契約は結びません。
給料についても、「賃金」と呼ばず「工賃」の呼び方になります。
作業成績に対する成果報酬として工賃が支払われます。
つまり、作った物の数と質で工賃が支払われるということです。
A型の作業所は最低賃金の給料が支払われますが、A型に比べると月の収入は少なくなります。
自分のペースで無理ない働き方ができる
就労継続支援B型では、自分の障害や症状に合わせて、簡単な軽作業を少しずつ自分のペースでこなしていくことができます。
自分の出来る範囲から始めるなど、サポートを受けられる。
現在、30万人以上の方が就労継続支援B型事業所を利用しています。
就労継続支援B型の仕事内容
主な作業内容の一例をあげると、下記の通りです。
衣類のクリーニング
パンやお菓子などの製造
農作業
ミシン作業や手工芸
清掃作業
袋詰めや値札付け
簡単なパソコン入力作業
製品の梱包作業、発送作業
就労継続支援B型事業所の目的は、工賃をもらいながら働くスキルを身につけることにあります。
また、訓練の日数については、事業所に相談のうえで柔軟に決めることができます。
就労継続支援B型の工賃(給料)
令和元年度における就労継続支援A型とB型の平均工賃は下記の通りです。
<令和元年度の平均工賃>
就労継続支援A型事業所:78,975円(月額)/887円(時間額)
就労継続支援B型事業所:16,369円(月額)/223円(時間額)
就労継続支援B型の対象者
就労継続支援B型は、身体障害・知的障害・精神障害(発達障害も含む)や難病などがあり、主治医から事業所の利用の了解がされた方のうち、指定された要件に当てはまる方が対象者となっています。
就労経験があり、年齢や体力の面で、一般企業に雇用されることが困難になった方
50歳以上の方
障害基礎年金1級を受給している方
就労移行支援事業者等によるアセスメントにより、就労面の課題が把握されていてが行われていて、かつ就労継続支援B型事業所を利用する方が適切だと判断された方
就労継続支援B型は、特別支援学校卒業直後に利用することはできません。
また、障害者手帳は必須ではありません。医師の診断と対象者の要件を満たしていれば、訓練を受けることができます。
上記要件に記したように、一度就労経験をするか、就労移行支援事業所を利用するかなど、条件が定められています。
就労継続支援B型の利用期間
利用の期間は、上限は定められていません。
ゆっくりと時間をかけながら、就労経験を積み、トレーニングを重ねることができます。
※「就労移行支援」を利用する場合は、基本的に「2年」という利用期限が設けられています。
作業所を選ぶ際の注意点
作業所で訓練を受ける場合、訓練を受ける本人の意欲が非常に大事になってきます。
訓練を一定期間受けるうえでは、日々の我慢が積み重なることで辞めてしまっては本末転倒ですよね。
本人の意欲を確認し、丁寧にアセスメントをして納得できる作業所に通うことが大切です。
以上、就労継続支援B型作業所について解説しました。
障害のある子どもの進路先の一つとして、B型の作業所があります。
その他にも「就労移行支援」や「A型作業所」などもありますが、後日記事にまとめていきます。
ご一読くださり、ありがとうございました。
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