特別支援学校・学級のプログラミング教育【Scratch基本操作編】
みなさん、こんにちは。
特別支援学校の先生のしんちゃんです。
前回の【知的・発達障害のある生徒のプログラミング教育】の続きを投稿します。
PCや機器を使わないプログラミング教育については、前回の記事をご覧ください。
今回は、Scratchを使って知的・発達障害のある生徒がプログラミング教育を学ぶメリットを記事にしていきます。
実際に、知的障害部門の学校に勤務していた際、総合的な学習の時間で中学生の授業で使った経験があり、その経験も踏まえていきます。
Scratchの基本操作の動画をYouTubeにアップしていますので、興味のある方はぜひご覧ください。
では、Scratchを使って知的・発達障害の生徒がプログラミングを学ぶメリットをお伝えしていきます。
実際に使ってみて、メリットは5つあると感じました。
①【認知能力への配慮】
Scratchのブロックプログラミングは、テキストベースのプログラミング言語に比べて、認知の負荷が低いです。
知的・発達障害のある生徒にとって、情報の処理や理解が簡単で、プログラミングの基本概念を取り入れるやすいです。
②【自由度が高い】
Scratchは多くのカスタマイズオプションを提供していて、生徒が自分のプロジェクトを設計する自由度が高いです。
生徒が自分の興味に合わせたプロジェクトを作成して、幅広い自己表現の機会となります。
③【感覚統合のサポートが充実】
発達障害の生徒の中には、特定の音や大きな音に敏感な生徒もいます。Scratch 音声機能がないため、突然大きな音が出ることもなく、学習に集中することができます。
④【友達同士での共感と理解】
Scratchでは、コミュニティの中で多くのプロジェクトを共有しており、他の生徒が作成したプロジェクトを見ることで、共感と理解が生まれます。
他の生徒のアイデアから学ぶこともできます。
⑤【幅広いキャラクターや背景などの素材が豊富】
Scratchでは、キャラクターを『スプライト』と呼びますが、自由自在にスプライトと背景を変えることができます。
発達障害のある生徒の豊かな発想力を発揮しやすい仕組みになっています。
野球場の背景に選手を置いてプログラムを組めば、野球ゲームも作れちゃいます。
以上が、知的・発達障害のある生徒がScratchを使うメリットになります。
こちらは、あくまで私の主観もありますので、参考程度にお願いします。
どちらにしても、特に発達障害のある生徒は、プログラミング教材を扱うと驚異的な能力を発揮する生徒が多いように感じます。
論理的思考力が目に見える形で表現できるからだと思います。
今回は以上になります。
次回は、Sonyが提供する『KOOV』について記事にします。
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