ママも泣いたりするんだよ
この前の土曜日、わたしは6歳の息子の前で泣いてしまった。
というのも、乗り越えられずにいた過去のこと(興味がある方には読んでいただきたいのですが、踏み込んだ内容なので有料記事にしてます)を書いていたからだ。
仕事が休みだったので、今日書いてしまうぞ!と思い、いつもは夜な夜な息子が寝たあとに記事を書いているのだが、昼間からリビングで書いていた。
若い頃、わたしは少女マンガ家だったのだが、それをやめたとき(夢破れたとき)のことを書いていた。
ふと、息子が隣にやってきてパソコンをのぞき込み、記事の中の一部分を読んだ。
「〝マンガをやめた〟」
それを聞いたとたんわたしは泣き出してしまった。
音で耳から入ったからなのか、こらえていたものがドバーッと。
うっうっと泣いているわたしを見て、息子はびっくりしていた。
「大人が泣くところ初めて見た〜〜」と言った。
おお〜〜みたいな、動物園で初めてゾウを見たような、これが本物のゾウか〜〜って。
わたしは、息子の前で泣いたことないんだっけ?と思いながらも、涙がとまらない。
息子は指でわたしの涙を触ってみて、「ほんとに出とる…!」とキラキラした目で観察を続ける。
一応、なんで泣いてるか説明したがいいのかなと思って、「ママね、マンガを描くのやめたとき悲しかったの」と言うと、息子が「〝マンガをやめた〟」とまた言うので、わたしはまたうっうっとなってしまった。
おもしろがって息子が何回も言うので、わたしもさすがに慣れてきて、もう涙はとまったけど、泣いてほしいみたいなので、〝マンガをやめた〟と言われたら「え〜ん!」とウソ泣きをするという遊びが始まった。
書くことでちゃんと向き合って過去を受け止められるようになり、そして息子と遊ぶことで、トラウマがギャグみたいになって笑えるようになった。
息子の前で泣くのがいいのか悪いのか分からないけど、ママにはママの人生があって、泣いたり笑ったりいろいろするんだよ、ってところを見られてもまぁいいかな、と思った。
ママはこんな人間です。
悲しいときは泣いて、楽しいときは笑う。
息子と変わんないな。
おわり。