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【ぽこピー】自分でデザインしたキャラクターで7年活動するってすごい憧れる!【アドカレ2024】

※ 本記事は「ぽこピーアドベントカレンダー2024」vol.1の12月14日分として提出した作品になります。ぽこピーアドベントカレンダーとは、12月にぽこピーファンの人たちでファンメイド作品の投稿リレーをしていこうという非公式企画です。今年も3枠立っております。

この記事では、ぽこピーの活動を簡単に振り返り、自分なりにぽこピーの魅力を語ってみたいと思います!! 楽しんでもらえると嬉しいです!!


導入

こんにちは!
みなさんはVTuberユニットの「ぽこピー」をご存知でしょうか!

左:ぽんぽこ、右:ピーナッツくん

狸のVTuberであるぽんぽこと5歳のピーナッツであるピーナッツくんの2人組です。
この二人はまとめて「ぽこピー」と呼ばれ、主にYouTubeのぽんぽこちゃんねるで週1~2本の企画動画を公開しています。
多くのVTuberがもっぱらゲーム実況配信を行っている一方で、ぽこピーの2人は例えば食べ比べ、飲食店レビュー、旅行VLOGなど比較的YouTuber的な企画動画を投稿しています。ただしたまにゲームや生放送もしています!

ぽこピーには次のふたつの特徴があります!

  • 実の兄妹である

  • 企業無所属である

この2点はぽこピーを魅力的にしている要素の一部だと思っています!

① 実の兄妹である

ぽんぽことピーナッツくんをやっている人物は、実の兄妹だというのが公然の事実になっています。

ピーナッツくんのアニメを生み出し、ピーナッツくんの声を出している人は、「ぽんぽこ」のお兄さんということで「兄ぽこ」と呼ばれています。

2018年、兄ぽこのビジュアルがぽんぽこによって投稿されました。狸の耳があるように、ぽんぽこと同じ種の生き物として描かれています。(側頭部にある三角形が何なのかは解釈が分かれるところです)。

(私の記憶だと、ピーナッツくんや兄ぽこが、兄ぽこについて「狸」や「忍者」だという設定を示唆するような発言をしたことは一度もなかったように思います。おそらく、兄ぽこは兄ぽこのキャラクターデザインについて無頓着でありその外見や設定に関して特に否定も肯定もしていないのではないか、と私は考えています)。
(逆に言うと、ぽこピーの世界観の中で無数のキャラクターデザインを生み出してきた兄ぽこが、ほぼ唯一自分でデザインしなかったのが他ならない「兄ぽこ」である可能性もあります。兄ぽこだけはぽんぽこが生み出した説)。

ぽんぽことピーナッツくんが(ある意味)実の兄妹であることは、ぽこピーというユニットをとても魅力的なものにしています
企画動画系のYouTuberグループはよくボケたりツッコんだり、みんなでご飯を食べたり旅行したりすると思います。そういうのは見ていて楽しいものでしょう。ぽこピーの場合はそこにさらに、「兄妹でこんなことやってるのが微笑ましい、癒される」という要素が加わります。
また、エンタメコンテンツゆえに、きつい口調でのツッコミやヒートアップしていく口喧嘩が見られる場合もありますが、そのとき「家族だからこそここまで言い合える」「信頼関係あってのものだ」と捉えることができて視聴者は安心して楽しむことができます

「喧嘩を安心して楽しめる」という捉え方を教えてくれたのは次の記事です。「言われてみたら確かに!」と深く納得しました。

極端に過激な言葉を使うことがなく、かつ兄妹のコンビのため、多少強い言葉を使っても家族内の喧嘩として、安心して見ることができる。

sayama「好きなもの・感動したものを紹介する その3

ぽこピーの言い合い・喧嘩は本当におもしろいです。あの可笑しさの高まり具合はテーマパークのアトラクション並みだと思います。

② 企業無所属である

また、ぽこピーはどこか企業に雇用されていち社員としてVTuberをやっているわけではありません。滋賀にある実家から2人で始めてずっと自営業でやっています。バックグラウンドがない状態で滋賀の2人の兄妹がインディペンデントに始めたYouTube活動なわけです。このことは、視聴者にとって自然にぽこピーを応援したいという気持ちにさせてくれる要素の一つかもしれません。

(では、もしこれから彼女らが企業に所属した場合、彼女らの魅力は損なわれてしまうのでしょうか? こればかりは実際そうなってみないことにはわかりません。個人的には彼女らが判断したことなら応援したい気持ちがありますけどね!)

癒しと笑いを安心できる形で届けてくれて、自然に応援したい気持ちにさせてくれるYouTuberユニット、それがぽこピーだと思っています! 



さてここからは、ぽこピーの活動を理解するに当たり主にピーナッツくんに焦点を当て「自分がデザインしたキャラクターで7年間活動するってすごく夢がありますよね」という観点からぽこピーの魅力を探ってみたいと思います。

経歴の振返り

ここで一部ではありますが、ぽこピーの活動経歴を振り返ってみたいと思います。

【ぽこピー活動年表】
2017年 7月 ピーナッツくん ショートアニメ開始
2018年 2月 ぽんぽこちゃんねる ぽんぽこデビュー
2018年 3月 ぽんぽこちゃんねる ピーナッツくん初登場
2018年 5月 ぽんぽこ24 第1回 放送 (ピーナッツくんのチャンネルにて )
2018年12月 兄ぽこ 退社(専業VTuberに)
2019年 1月 ぽんぽこちゃんねる 毎日投稿開始
2019年 7月 ぽこピー 着ぐるみ化
2019年11月 ピーナッツくん ゆるキャラグランプリ(企業・その他部門) グランプリ受賞(1位)
2020年10月 ぽんぽこ ゆるキャラグランプリ(企業・その他部門) グランプリ受賞(1位)
2021年 9月 ぽこピー パペット化
2022年 5月 ピーナッツくん HIP HOPフェス「POPYOURS 2022」出演
2023年 5月 ピーナッツくん 野外音楽フェス「森、道、市場 2023」出演
2024年 5月 ピーナッツくん HIP HOPフェス「POPYOURS 2024」出演
2024年 7月 ピーナッツくん Zeppワンマンツアー「BloodBagBrainBomb Tour」開催

年表も踏まえてピーナッツくんの活動を振り返りながら思ったことを語らせていただきます!

2017年7月 ピーナッツくん ショートアニメ開始

ピーナッツくんの自主製作ショートアニメ「オシャレになりたい!ピーナッツくん」は2017年7月に始まりました。これが「ぽこピー」にまつわるすべての始まりだと言ってよいでしょう。

ピーナッツくんが相棒のチャンチョとピーナッツ星を冒険しながら、様々な人に出会い、オシャレを目指して成長していくようなストーリーです。
毎話1分30秒ほどのショートアニメで、インターネットや世間の流行を見境なく取り入れネタにしていくのが特徴です。視聴者からのリクエストを元に新しいキャラクターをどんどん生み出していく「みんなで作っていくアニメ」というのがアピールポイントでした。

キャラデザやアニメーション制作をすべて兄ぽこ一人で行い、声優も9割方自分で声を当てている徹底的な自主製作っぷりですが、彼はもともとイラストレーターやアニメーションの仕事をしていたのでしょうか?
このことについて、2017年~2018年にかけて行われたピーナッツくんのクラウドファンディング募集ページにて次のように語られています。

実は・・・
私たちはアニメ制作未経験者です。絵も描けません。もちろん専門学校などとも無縁です。
ある日、ネットサーフィンをしていたらAdobe Character Animatorというソフトを発見し、想像以上に簡単にアニメが作れることを知りました
「こんなに簡単にアニメが作れたら、うまくやればいけるんじゃない??」 
            X
「SNSをうまく使えばアイデアと行動だけでヒットできる時代!!それを証明したい!!」

みんなで作るSNSショートアニメ!!ピーナッツくんを流行らせたい!!(2017)

兄ぽこは、(学生時代漫画を描いていた時期はあったようですが)、アニメ制作は未経験であり、絵も描けず、専門学校とも無縁だったようです。しかし、ネットで偶然Adobe Character Animatorを見つけ、想像以上に簡単にアニメが作れることを知ったようです。
だからと言ってやりますかね!? アニメ制作ソフトがあることを知ったからといって、それで実際自分でやってみようとなっちゃうのがすごいですよね。

ピーナッツくんはあまり典型的なジャパニーズ オタク カルチャーを通ってきていないように見受けられます。これまでの情報を見る限り、萌え系の深夜アニメやニコニコ動画などを見てきておらず、主には音楽・映画・サッカーの鑑賞が好きな方という印象です。もちろん、アニメと言えばオタク的深夜アニメしかないというわけでもないでしょうけど…。
やはりどうしてアニメを作ろうと思ったのか気になるところです。何か創作活動で生きていきたいという思いがあったのでしょうか。

なお、VTuber活動以前の創作活動に対する示唆として、音楽制作については雑誌『POKOPEA』で次のように語られています。

〔ピーナッツくん〕音楽ってめっちゃいいじゃないですか。だから聴くだけじゃなく、やってみたいなーって気持ちは結構ずっと持ってて。最初は友達と一緒にビートを流してラップを録音して遊んだりしてただけだったんですけど、そのあとVTuberになって、VTuberってオリジナルソング結構作ってる人多いんですよ。

『POKOPEA』(2024, p. 98)

つまり、VTuberになる以前から、友達と一緒にラップを録音して遊んではいたそうです。いったいどこのヤギさんなんでしょうね…。

あとはかつて自主制作の映画を作っていたという話がインタビューであったような気もします。

2018年2月 ぽんぽこちゃんねる ぽんぽこデビュー

2018年2月2日、甲賀流忍者ぽんぽこがバーチャルYouTuberとしてデビューしました。
「甲賀流忍者ぽんぽこ」のキャラデザは、ピーナッツくんのアニメに登場した「怪盗ぽんぽこ」のデザインを踏まえたものになっていると思われます。

左:怪盗ぽんぽこ。声優は現在のぽんぽこが演じている。
第4話「レイヤーさん」おしゃれになりたい!ピーナッツくん【自主制作アニメ】

ぽんぽこVTuberデビューの背景には、兄ぽこの経営上の戦略があります。
まず、2017年、兄ぽこは双方向性のあるショートアニメを制作していました。視聴者の意見を取り入れて新キャラを登場させるだけでなく、生放送を行い、ピーナッツくんがチャット欄とコミュニケーションを取っていました。つまり、部分的には今のVTuberっぽいことをしているのです。
そのとき、世間を見てみるとVTuberが流行の兆しを見せていました。ピーナッツくんは、自分はVtuber業界に入るべきだと判断したようです。そこでなんとかVTuberを名乗ろうとしましたが、当時はいまいち受け入れてもらえなかったのでした。
次に、「やはりVTuberで人気出すには女性をデビューさせないといけないんだ」と判断した兄ぽこは、唯一頼れる女性である妹に声をかけました。(このとき妹はアルバイトを転々としていたそうです)。そうしてデビューしたのが、甲賀流忍者ぽんぽこというわけです。

ちなみにぽんぽこは2021年のインタビューで次のように語っています。

――ぽんぽこさんがVTuberデビューしたきっかけは?
 〔ぽんぽこ〕もともと私の兄が「オシャレになりたい!ピーナッツくん」というチャンネルを持っていたんです。ある日兄が「YouTubeの配信は女の子がやったほうがウケがいいから、お前もデビューしよう」と誘ってきて。それで私もチャンネルを持つことになったんですけど、私はあんまり人前に出るのが得意じゃないので、最初のころは生配信でしゃべるのが嫌で仕方なかったんです。
――そうだったんですか? 現在は配信や動画投稿をほぼ毎日チャンネルを更新されているので、信じられません。
 〔ぽんぽこ〕そうだったんです。VTuberデビューしてから、すっかり変わり果ててしまいました(笑)

超!アニメディア「「ゆるキャラグランプリ2020」のグランプリにも輝いたVtuber・甲賀流忍者ぽんぽこの夢「自分だけの花火を打ち上げたい」!【インタビュー】」(2021.01.28)

ぽんぽこはVTuber業界に受け入れてもらうことができました。
そして、ピーナッツくんはぽんぽことコラボするようになりました。
その結果、ピーナッツくんも何とかVtuber業界に食い込むことに成功しました。
兄ぽこの経営判断の成功と言っていいかもしれません。

2018年12月 兄ぽこ 退社(専業VTuberに)

2018年末に兄ぽこが当時勤めていた会社を退社したことが報告されました。

おそらく兄ぽこは大学を卒業した後、会社勤めしながらピーナッツくんのアニメを制作し、ぽんぽこをVTuberデビューさせたようです。そして、ぽんぽこちゃんねるの活動が軌道に乗ったからか、兄ぽこは退社したのでした。
その後、生放送中心だったぽんぽこちゃんねるは、動画投稿へとシフトチェンジします(2019年1月から)。にじさんじなどの企業勢が生放送のメインストリームを形成し、個人勢では太刀打ちできなかったという側面もあったことでしょう。そして、デカキンさんのアドバイスも受けて、動画の毎日投稿というこれはこれで茨の道を突き進むことになるのです。

2019年 7月 ぽこピー 着ぐるみ化

ぽこピーは自腹で100万円出し、ぽんぽことピーナッツくんの着ぐるみを制作します。

製作はアトリエパレットさんです。「愛媛みきゃん」など人気ゆるキャラの着ぐるみ製作実績があるスタジオです。

なおピーナッツくんは活動初年からクラウドファンディングにて着ぐるみ製作を目標として掲げていました。これから2年で目標達成していることになります。

目標金額が大きく達成すれば、
・ピーナッツくんの着ぐるみ制作
も考えています!!

みんなで作るSNSショートアニメ!!ピーナッツくんを流行らせたい!!(2017)

2019年11月 ピーナッツくん ゆるキャラグランプリ(企業・その他部門) グランプリ受賞

2019年、ピーナッツくんがゆるキャラグランプリ(企業・その他部門)でグランプリを受賞しました!

2020年10月 ぽんぽこ ゆるキャラグランプリ(企業・その他部門) グランプリ受賞

その翌年2020年、ぽんぽこがゆるキャラグランプリ(企業・その他部門)でグランプリを受賞しました!

2021年 9月 ぽこピー パペット化

2021年9月にはぽんぽことピーナッツくんのハンドサイズのパペットが誕生しました。めちゃくちゃ上質な作りで眺めているとうっとりしてきます。(ぽこピー展という展示イベントで一般公開されていた時期もありました)。
製作はSTUDIO NOVA(スタジオ・ノーヴァ)さんです。NHK「いないいないばあっ!」のワンワン、NHK「ざわざわ森のがんこちゃん」のがんこちゃんなどの製作実績がある会社さんです。

以上、ぽこピーの活動やトランスフォームに関する経緯を一部振り返ってみました!
以下は感想になります。

感想

ここでは、「自分でデザインしたキャラクターで7年間活動するのってすごいな」という観点から感想を語ってみたいと思います。

まず、ピーナッツくんもぽんぽこも、兄ぽこがデザインしたものです。
あえて言えば、「オリジナルキャラ」だと言うことができます。

(個人的な話題で恐縮ですが、私の兄は子どもの頃に創作したオリジナルキャラを10年以上描き続け、そのキャラで同人誌を描いたりしています。彼は非常に愛着をもって楽しくやっているようです。最近では弟も一緒になって兄弟でオリジナルキャラの同人誌描いていて、そんな人生ってあるんだな~と傍目に見ながら思っています)。

兄ぽこについて考えてみると、どういう理由かわかりませんがピーナッツ(豆)のキャラクターを創作し、それを主人公にしてショートアニメを開始しました。
自分が創作したキャラクターに自分で声を当てて、アニメ動かしたり生放送したりするのって、大変そうだけどなんだかおもしろそうです!
さらに、自分がデザインしたキャラクターが、2Dになって動いたり、3Dになって動いたりするというのもすごくロマンがある気がします。ピーナッツくんが2Dや3Dで動くことの感動が歌われた歌を引用させてください。

はじめてみた ピーナッツ3D
が動くとこ 無我夢中

小ちゃい画面で見るぼくを
ブルーライトに吞み込まれるよ
Oh 間近で見ると迫力違う
入り浸る部室 外は暗い

ピーナッツくん「Fulltracker」歌詞

ピーナッツくんの「Fulltracker」(2022)は全身の動きとモニター内のキャラクターの動きをリンクさせるフルトラッキングの技術について、それを初めて使ったときのワクワクが歌われた曲かなと思います。VTuberをやっている人のリアルな仕事風景が想像されていいですよね。

I'll make up my mind
クラウチングみたいに
スタンバイ
不安材料なんて
ない君の前で
つまんないぼくなんてぼくじゃない
I need a ファンデ
Dior じゃ売ってない
資生堂 取り扱えない
アイライン
Made in さえき
それにheart in
これぞまさに
これぞまさにって

ピーナッツくん「Makeup」歌詞

ピーナッツくんの「Makeup」(2022)は、アルバムだと「Fulltracker」の次に来る曲です。「Makeup」は自分の解釈だと、画面の向こうにいるピーナッツくんへ向けて兄ぽこが入っていく場面を「お化粧」に例えて歌っている曲だと思います。
「不安材料なんてない君の前で」「つまんないぼくなんてぼくじゃない」については、ときとして不安に苛まれることもある兄ぽこが、ピーナッツくんに入るときは不安を振り払い「おもしろいピーナッツくん」としてのマインドをセットしているのかなと思います。「I'll make up my mind(≒決心する)」「クラウチングみたいにスタンバイ」というのも、「これからピーナッツくんを開始するぞ」と腹をくくっているイメージです。
名だたる化粧品ブランドでさえ取り扱えないピーナッツくんのモデリングを担当してくれたのは、VTuberでありイラストレーター、3Dモデル製作者でもあるさえきやひろさんです。そんなさえきやひろさん制作のモデルに魂を入れてモニター上で動き出すピーナッツくんを見たとき、兄ぽこは「これぞまさに」「これぞまさに」って思ったのかもしれません。
さえきやひろさんが「Fulltracker」と「Makeup」を聞いて電車でボロボロ泣いた、というエピソードが語られた切り抜きをここで紹介させてもらいます。これ本当に感動しました。

ピーナッツくんは2Dや3Dで動き出すだけでなく、ついに次元を超えて着ぐるみとして現実世界にも登場しました。
自分でデザインしたキャラクターの着ぐるみに自分が入って演じるのって、いったいどんな気分なんでしょうね。自分が生み出したものがどんどん活躍の幅を広げていくのって、すごく興奮するのではないかなという気がしますが…。

ここで、兄ぽこがピーナッツくんと自分自身との関係について語っている興味深いインタビューを紹介させていただきます。(あくまで2022年時点でのインタビューです)。

KAI-YOU Premium(2022)「Kamui×ピーナッツくん対談「バーチャルという“膜”があるから、本心を伝えられた」

ここで兄ぽこは次のように語っています。「ぼくの言動やイメージとかで、ピーナッツくんの邪魔をしたくないなって」と。また、「兄ぽこさんご自身は、ピーナッツくんの成功や躍進の裏でちやほやされたいとは思わないですか?」との質問に対しては、「いや、ちゃんとそこは自分に強く言い聞かせてます(笑)。「ピーナッツくんさえ認められたらいい」って。その点についてはプロとしてストイックでありたい」「多分、それが自身の作品とかキャラクターへの愛だと思うんですよね」と。(KAI-YOU Premium, 2022, #3)
このインタビューを読むと、兄ぽこは兄ぽこ自身とピーナッツくんとを分けて考えており、その区別が曖昧になってしまうことを意識的に避けようとしている様子が伝わってきます。
プロとしてストイックにピーナッツくんのイメージを守ろうとしている兄ぽこの創作者・演者としての有徳な態度、正直めちゃくちゃかっこいいですよね。私はここで兄ぽこに惚れ直した面もあります。リスペクト的な意味で。
(Kamuiさんとの対談記事、おもしろいことがたくさん語られているのでぜひ読んでみてください!)

そして、2021年にはぽこピーがパペットになりました。
これにより、動画の見栄えが大きく変わりました。VLOGなど実写系の動画で現実世界の中にキャラクターが入れるようになったのです。すごくポップでいいですよね。
自作キャラクターがNHK「がんこちゃん」のパペットを作った会社に製作してもらえるって、これまたどんな気分なんでしょうね~! 素敵なことです。

Zeppワンマンライブツアー達成のご褒美にアメリカまで行ったピーナッツくん
【上陸】念願のショーを求めて7日間のアメリカ旅行へ行ってきました!!【vlog】

自分がデザインしたキャラクターが2D、3D、着ぐるみ、パペットなどと姿を変えていき、そこに自分と妹で一緒に魂を吹き込み、7年に渡り活動し続けている兄ぽこ。そして、彼らはそうした活動が継続できているのはファンの応援あってのものだというメッセージをファンに対して恒常的に発信してくれています。ピーナッツくん/兄ぽこは、人前に出てひょうきんなことを言ったり歌い踊ったりするプレイヤーとしての側面をもつと同時に、ぽこピーの活動方針を相棒のぽんぽこと相談しながら決めていくプロデューサーとしての側面ももっていると言えます。(もちろんどちらか一方だけでも立派なお仕事だとは思うのですが)その両方をやってのけているのは本当にかっこいいです! 生き様として憧れます!

まとめ

自分でいちから創作したキャラクターがここまで活躍の幅を広げているのって、すごく夢がありますよね。
遊びじゃなくて仕事ではあるものの、どちらかと言えば2人がやりたいことをやってきているのかなと思います。
いろんな働き方がある世の中ですが、私はぽこピーの働き方にもいくらか憧れています。ハードな道であったとしても、自分たちが本当におもしろいと思えることに取り組むというその仕事選択です。働き方に明確な正解がない時代とはいえ、この先行き不透明な時代に、近年盛り上がり始めたばかりの業界で兄妹二人で生き抜いているのは本当に勇気があると思いますし、私にはすごくかっこよく見えます…!

この記事では主にピーナッツくんに焦点を当ててきましたが、ぽんぽこさんの生き様からもいろいろな示唆と勇気をもらっています。(特に、ぽんぽこさんがときどき語る、VTuberの仕事を好きで続けられるように自分が飽きないように工夫している、というような視点はいつも興味深く聞かせてもらっています)。

最後にピーナッツくんが作詞してぽこピー2人で歌った楽しい歌を引用して終わりたいと思います。

ワレワレハ
スキナコトダケデ
イキルテキナ
コトスラカンガエナイ

ピーナッツくん & ぽんぽこ「お気楽KING」

「好きなことで、生きていく」というのはYouTube公式が採用していたコピーです。

それに対して、ぽこピーの2人は「われわれは好きなことだけで生きる的なことすら考えない」と歌ってみせます。YouTubeで食べていくのはそんな簡単なものではないという大変さも感じさせる一方で、エイリアンの真似(≠「ワレワレハウチュウジンダ」)をしながら歌うというおどけっぷりからは、そのような大変さをもわれわれは楽しみながら乗りこなしていくぞ、といった矜持が伝わってきて非常に痺れます…!

これからもぽこピーの活動にたくさん笑わせてもらって、たくさん夢を見させてもらえたら嬉しいなと思っています!

読んでくれた方はありがとうございました!! 楽しんでもらえていたら幸いです!!

おわり

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