不動産業界に今後あたえてくる影響って何だろう?
あれ?
あれれ?
あれれれれ?
2019年末に2020年におけるマーケットは、こうなりそうですね。という話を書いてきたんですが、まさか2020年の初頭から2月、3月でこんなことになってきているなんて思いもよりませんでした。
控えめに言ってヤバめ
本当にヤバくて厳しい(語彙力低め)
2018年~2020年へのオフィスマーケットは本当に好調でした。多分オリンピックが来るまでは安牌という話でしたし2022年くらいまでこの不動産の市況というのはキープもしくは緩やかな低下程度かなという見通しでした。
CBRE社がグローバルにまとめている資料が一般の方でもダウンロードできるので2020年から2030年に向けた長いマーケットの見通しはこちらの情報がとてもわかりやすいと思います。
この時点2019年第4四半期では、堅調だったんですよ。
賃料見通し
東京グレードA賃料は向こう1年間で0.5%下落すると予想。一方、大阪グレードA賃料は、向こう1年間で4.1%の上昇を予想。名古屋グレードA賃料でも、向こう1年間で1.9%の上昇を見込む。
ただ
ただ
思っていたんですよ。あの事業用不動産の大企業であるCBRE社でも2019年末時点ではまったく読み切れない。それが今回起きてきた事なんですよね。
という事で・・・・
ここからまた少しづつマーケットが動くんですけど、なんでそんなにビビってるの?マーケットが動くのはわかるけどなんで賃料が高いままなの?とはいっても好景気なんじゃない?みたいな意見があります。
実は長い目線で見ないとオフィスマーケットは語れないのです。まず直近3ヶ月で起きてしまった問題として、以下です。
1⃣世界規模である(日本単独の判断が厳しい)
2⃣オリンピックが延期(経済効果が0に等しい)
3⃣経済予測がつきにくい(インバウンドが読めない)
4⃣金融政策が取りづらい
この時点で、オフィスはまだ直接的なダメージを受けません。オフィスの賃料というのは総額(原価)からするとインパクトは薄いからです。オフィスマーケットは、売上・利益・人件費と少しづつ影響を受けていき最終的に固定家賃を減らそう(人への投資を止めよう)という流れに移行していきます。
オフィスマーケットの仕組み
オフィスマーケットの仕組みは需要と供給です。最も最初に影響を受ける風上は売買です。REITの動きや海外勢がオフィスビルを購入する活動、そしてビル転売が起きていくことによって価格が上がり利回りも決まってきます・・当然不景気になってくると、そもそもの利回りが確保できない事やテナントの解約が起きる為、ビルの損失を少ないタイミングで売ろうという流れになります。
-------------------------------✂第1段階での動き✂-----------------------
そして、その中で真ん中の位置では、大型のオフィス移転(上場企業の本社移転など)がおきます。これは、オフィスビルの賃料が高すぎるので物件の移転や固定賃料の削減や集約で効率化を図るといった企業の取り組みがもろに影響します。所謂定借で複数フロアに分かれていたテナントをまとめよう。コストパフォーマンスを良くしようといった流れです。もちろん好景気のタイミングでは拡張移転なども多いです。
-------------------------------✂第2段階での動き✂-----------------------
さらに風下では小ぶりなビルの移転(中小企業)が影響します。このクラスの物件はとても多いです。しかし市場へのインパクトが薄いのも特徴的です。少なくともオフィスマーケットは第1段階と第2段階で大抵大きな流れは見えてきます。
-------------------------------✂第3段階での動き✂-----------------------
すくなくともオフィスのマーケット自体の動きは第1段階と第2段階で大抵決まってきます。逆の現象が起きることは少ないので、どんなに10坪~50坪程度のオフィス移転ニーズが強くなっても、風上におけるオフィスの単価構成や空室率には全く影響を与えません。
さて、2019年末は何が起きていたかと言えば
不動産市況上でかなりの好景気でした。その理由としては、基準階1,000坪規模のオフィスビルが「未竣工段階で満室」になるといった程、移転希望顧客がたくさんいたからに他なりません。
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主にオフィスに関する不動産知識や趣味で短文小説を書いています。第1作目のツボ売り、それ以外も不動産界隈の話を書いていければ良いなと思っています。 サポート貰えると記事を書いてる励みになります。いいねをしてくれるだけでも読者がいる実感が持ててやる気が出ます