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「生ゴミ」を捨てると食用廃棄物、堆肥化すれば有機資源。

実験の始まりは、foot know projectのアイディアを出して半年が過ぎた頃だった。地元九州は大分県にUターンで帰ってきて、少し落ち着いてきた時にこのprojectを考えていたことを思い出した。

住んでいるいるは、電気も通っていて、水もあるし汚水の貯水タンクもある。いわゆる普通の一般家庭。こんな家に住んでいるから、何もできないなと思っていた。しかし、日本社会にある家の半数以上がこんな家だと思う。ということは、うちで「foot know project」を実践できれば、汎用性を効かせれば誰でも取り入れられるのではないかと。

まず、手取り早くできそうなことから始めようと思い思いついたのが「生ゴミ」。
「もったいない」精神で育てられていたが、どうしても出てしまう生ゴミはある。捨てるとどうなるのか環境省のHPなどを読むと、水分量の多い生ゴミは焼却するのにかなりのエネルギーを要していることがわかった。

生ゴミ排出量最小化計画を実行することにした。虫と匂いが嫌いな人、「そんな面倒なことはしなくていいじゃん」っていう人。反対派が半数を占めるこの家族で実践できれば、他の家庭にも普及できそうだなと思った。

Foot know project ー足るを知る実験ー

foot=足、 know=知る 英語はほぼできないので、直訳で親父ギャグっぽく「足を知る」projectで。 自給自足は、都市部やアパート暮らしでは難しい。 でも、みんなが「すぎる」を控えて「足りる」を知れば それは持続可能な社会に一歩近づくのではないか?というのを実験するproject。

今回の堆肥化実験は、「食」にも「住」にも重複する実験になる。いわゆる、これが循環ということだと思う。

4人家族が出す「生ゴミ」は1年間で180kg

野菜の皮などもきんぴらにしたりする家ですが、それでも毎日でる生ゴミがあります。卵の皮、みかんの皮、コーヒーのカスなどです。

家族で1日500gの生ゴミが出るとして、365日経つと約180kgの生ゴミが排出されていることになります。例えば、食べ残しを残飯として捨てる家庭、家族の人数が多くなると量はもっと増えると思います。

先進国の生ゴミへの考え方

フランスパリでは、2014年のパリ市議会で生ゴミの堆肥化をやっていこうということを決めていた。2024年1月からフランスで生ごみの分別義務付け開始されてらしい。10年をかけてじっくりと住民に浸透させていく計画性と実行力に感服です。

Plan comPost Parisien 2016-2020 PDF資料▼
https://cdn.paris.fr/paris/2019/07/24/bcfe293f7ccd090daaba249150202ba4.pdf

こんな風に自治体が動くと、住民もやらざる得なくなりますが「自発性」「自主性」の方が人間は能動的に動けると思うので、あくまでもこんな国もあるよ程度に。まずは、自分から実践してみようと思います。

Food waste minimization plan       生ゴミ排出最小化計画


手順1 家族の同意を得る

これは、一番最初に大切なところになってくる。何事も、「報連相」と言われて育ったのもあって、家族への相談は大切だ。報連相を怠ると、何が大変かというといろんなことが尾を引くことになる。はじめに相談することで、了承が取れたたら報告していくことで円滑にこの実験が遂行できる。
そしてもう一つ大切なのが、相談する前に家族が懸念していることもリサーチしておくということ。そうすることで、懸念していることの解決策を考えることができる。最後に大切なのは、しっかり「やります!」という気合い。精神論は好みじゃないが、押し切ることも時には必要になってくる。

手順2 どんな方法で堆肥化するのか考える

家族の同意が取れたら、次はどんな方法で堆肥化をしていくのか考える。ここでおすすめなのが、図書館。図書館は無料サブスクで、大体の本は借りることができる。私が読んだのは、「地球のくらしの絵本」四井真治著「サステイナブルに暮らしたい ―地球とつながる自由な生き方―」などです。
いろいろみた結果、まずはお金をかけずに無理なく始めたいということで、祖母の家にあった使われなくなった「三甲 サンコー 生ゴミ処理容器 コンポスター」を利活用することに決めた。
資金面で無理をしないのも、持続可能の第一歩だと思っている。

三甲 サンコー 生ゴミ処理容器 コンポスター

手順3 稼働させていく

生ごみ堆肥化実験を始めたのは、2023年12月30日。年末の真っ只中、気温も低く発酵が全然進みまない。でも、なんでも実験なのでとりあえず生ごみを入れて、土を被せてを繰り返します。鳥の骨や魚の骨だけは入れないようにして、あとは大体のものを入れた。

2月のコンポスター内の様子

手順4 穴変え

1回目の穴がえは、2月24日。生ごみ堆肥化実験を開始して、8週間が経過した時。ここで感じたのが、いっぱいになるのがやけに早いなということ。「おかしいな」と感じたので、早速コンポスターの使い方を調べた。

すると、設置前に30cm程度掘らないといけないことがわかった。さらに、発酵を促進させるためには土を混ぜ込んで撹拌させることも必要ということがわかった。わかりにくいが、2回目はしっかり掘って設置した。

穴変え:2月24日

手順5 発酵促進実験

冬という季節もあって発酵が全く進まないが、何か手を打ちたいと考えて発酵するための菌を発生させる作戦に出た。これを思いついたのは、図書館で借りた「図解でよくわかる 菌ちゃん農法(微生物の力だけで奇跡の野菜づくり)」本がきっかけ。堆肥化にも何かしら役に立つのでは?と思って庭を探したら、いい感じに糸状菌がついた落ち葉を発見。とりあえず、コンポスターに入れてみた。

落ち葉の糸状菌:3月9日

その後も、発酵させてつくる酵素シロップにした日向夏を絞ったカスを入れてみたり、ジョシュが腐らせた手作り納豆も入れてみた。

現状報告 5月9日現在

気温 最低気温9℃ 最高気温22℃

気温の上昇もあり、発酵がよく進むようになった。コンポスターに手を入れると発酵熱で、ほんのりあったかさがある。そして、ようやく「白かび」が出てきて匂いも引いてきた。一時は、中のものがうまく発酵せず、乾いてなかったので腐ってしまって匂いも虫も酷かった。(単純に土を被せて混ぜることをサボってしまったから)

ちなみに、この穴は3つ目です。3つ目でようやく成功の感触がつかめた。最初から成功させようと頑張り過ぎず、やりながら改良を進めていくスタイル。いわゆる実験スタンス、これが持続可能な心持ち。何ごとも「無理をしない」が大切だなと。

今では家族がみんな生ごみはコンポストが染みつき、生ごみが出たらコンポストに入れにいくというのも習慣化されました。最初は反対されるものの、ゴミ箱に小蝿が飛んだり、匂いがすることがなくなるという体感をしたことで納得してくれているような気がする。

こんな感じに、foot know projectでは「少しずつ」「できること」を積み重ねている途中。農業や自給自足をやったことがなくても、手探りでできることをやっていこうと思う。

最後まで読んでくださりありがとうございます。実験の様子を記事にして、何かをはじめるきっかけになればと思っています。

整心屋と伝記屋 店長


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