一時帰国。余白たっぷりひとり旅の愉しみ🇯🇵
こんにちは、タイ駐在帯同中のさといもです。
先の5月、10日間ほど、ひとりで日本へ一時帰国しました。
今回の一時帰国は、昔一緒に働いた人たちが数十年ぶりに集まるというので、そこへ参加するためでした。それ以外は特に予定もいれず(というか、家族以外誰にも一時帰国することを言わなかった)帰省もしつつ、のんびりきままに初夏の日本ひとり旅を楽しんでみることにしました。
その時のことを思い出しながら書き記します✏
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一時帰国中の唯一の予定、昔の同僚たちとの会合は、四国・高松が会場でした。全国各地から仲間たちがあつまると聞いて、ワクワク。
まずは、四国へ前乗り。
四国へはいくつか交通手段があるのですが、今回は「高速バス」を選んでみました。別に急いでいないし、車窓から初夏の日本の景色をゆっくり楽しめるし♪
「高速バス」はかなり久々に利用したのですが、一人掛けだけの3列バスたるものがあるのですね。隣はどんな人がすわるんだろうか・・・なんて考えなくていいし、結構プライベート感あるしでめちゃめちゃ快適でした。
目的地は四国・丸亀市。何度か来たことがある好きな場所です。
高松市は、素敵なところなんですけどちょっと都会すぎるんですよね。
気分に任せてテキトーに散歩しました。
さぬきうどんを食べました。
うどんよりも、自家製プリンに添えられていた「三年熟成味醂」に感動しました!
洋酒みたいな奥深いあじわい!アイスクリームにたらしてみたい。
商店街にある和菓子屋さんで天然水かきごおりを食べました。
さぬき和三盆味です。繊細なくちどけ~。
また、何回来ても癒される、猪熊源一郎ミュージアムへ。
「美術館はこころの病院」ほんとうにそう思います。
丸亀市のシンボル、丸亀城へも行ってみました。
一の門をくぐり、広場にある城内案内板へ。そこにたたずむ1人のボランティアガイドさん。御年70歳前後でしょうか。案内板をまじまじとみていたら、、
ガイドさん「よかったら御案内しましょうか?1時間ほどかかりますが」
芋「一緒にまわってくれるのですか?ぜひお願いします」
ラッキー!ひとりで旅をしていると、こういう声をかけてもらいやすい✌
丸亀城は特に石垣がすばらしく、ついつい立ち止まってしまいます。
私が石垣に見惚れていることに気づいたガイドさんが、石の積み方、石の切り出し方、そして解体修理の方法にいたるまで、とても親切に話してくださいました。
手前の石垣と奥の石垣、実は仕上げ方法が異なります。奥の石垣はエッジラインなめらかになるようにきれいに揃える工程をふんでいるのだけど、手前はがたがたのまま。仕上げをし忘れたのだとか。よーーくみたら、石にラインをそろえるための線がひかれていました。
こんなところまでじっくり見ることなんてなかなかなかったです。ガイドさん、さまさまです。
また、私が大阪に住んでいると話すと、「大阪城では・・・だけど、丸亀城では・・・」と、大阪城との比較で丸亀城のことを説明するという、とても高度なお城トークを聞かせてくれました。
こうしてしばらく一緒に歩いていると、ガイドさんがぽつりぽつりとご自身の身の上話やお城に対する私見を話してくれたりしました。お城が好きで、なんと高校生の頃から熱心に研究をされたのだとか。最近では古城の調査・再建などにも携われておられました。
「文献に書いてあることは、他者の研究の結果。他者によってすでに文字化されていることは、私の研究対象ではない。まだ書かれていないことを追求するのが研究。」
「社会や世界を動かしている最も重要な力は、目には見えない力だ」
経験に裏打ちされた、これぞ金言です。
そのほかにも、石垣クイズをだしてくれたりと、本当にサービス精神のあるガイドさんでした。一周して元の場所に戻ってきた時には、2時間ほどが経過していました。
「実は、本当は明日が私の当番日で。今日は当番の人が来れなくなって、暇だったから代わりに立っていた。せっかく来たなら誰かと話したかったからちょうどよかった。長い話に付き合ってれてありがとう」と言い残して、爽やかに立ち去っていきました。
こちらこそ、本当にありがとうございました。
特に予定を組まずにただふらふらする旅の楽しさがここにあるなと思いました。時間的なゆとり、こころのゆとりがないとできないですが。
「余白をつくる」みたいな言葉を本で見かけたりしてましたが、あぁこういうことかと体感しました。
ありがたいことに、駐在帯同中のいまは、毎日時間的なゆとりは両手に余るほどあります。
働いている時にはあんなに欲しかった「余白」です。
これから、夫氏との旅行も楽しみつつ、合間には1人でのんびりペースの旅や、あえて長距離バスなどの鈍行をつかう旅、特になにもしない滞在型の旅などをもっともっとしてみようと思います。
つづく。