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【ゲーム実況レビュー】『【ゆっくり実況】不屈と挑戦のMcPixel 』

投稿日:2013/7/14
作者:ウォースペ 様

初ゲーム実況レビューとなります。分かりやすさ重視のために“レビュー”と銘打っては居ますが、基本的には良い点しか取り上げません。宜しくお願い致します。

さて、こちらの動画は私にとって、本当に人生を変えたゲーム実況動画と言って差し支えなく、この動画を見た事によって私はゲーム実況の深みにますますのめり込んでいきました。今でも自分がゲーム実況の製作で思い悩んだ時は、この動画を見て気持ちを一回リセットしています。それぐらい、私のゲーム実況のルーツとなっている作品です。

…とハードルを上げた所で言うのも何ですが、この動画の内容は非常にシンプルであり、凝った編集も特になければ、カットや倍速などの編集も全く施されていません。しかし、だからと言って手抜きという訳ではなく、この動画にはゲーム実況の最も重要な部分である“実況”にフォーカスを当てて、抜群のワードセンスと間の取り方を駆使して作られた、最高峰の“実況”が組み込まれています。

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\MCPIXEL/

さて、動画を見て頂ければ分かると思うのですが、この動画で実況されている「MCPIXEL」というゲームは、簡単に言うと「制限時間内に爆弾を解除する」だけのゲームです。ですが「無人島で、ソーセージの代わりにダイナマイトが挟まれたホットドッグを、何故か茂みの中にいる宇宙人に食べさせればクリア」となる様に、ゲームのジャンルとしては所謂“バカゲー”に類する物になっています。

しかし、ウォースペさんはこの終始ボケ倒しているゲームに対して敢えて“ツッコミ”をせず、“更にボケを被せる”という手法を取る事によって、ただでさえシュールなゲームの世界観を、更にシュールな物へと昇華させる事に成功しています。ただ、余りにもシュールになり過ぎると、それは“意味不明”な物になってしまうのですが、その点を絶妙なバランス感覚で以て、この動画を見た人間が「シュールで面白い」と感じる適当なラインを維持しています。

多くの実況者がこのゲームで「ボケ倒してくれているゲームに対してツッコミを入れるだけ」の実況動画を作る中で、ボケに対してボケ返して、その二重のボケに対するツッコミは“視聴者のコメント”に任せるという手法を取っているこの動画は、正にニコニコ動画のポテンシャルを最大限に引き出した実況動画と言えるでしょう。

(ちなみにこの動画は、ニコニコ動画で2つ目に投稿されたMCPIXELの実況動画である為、実際は上記の様な「ツッコミを入れるだけ」の動画よりも先に、このスタイルでの動画を投稿している事になります)

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「蓄膿症」

そして、この動画を語る上で絶対に外せないのが、そのワードセンスです。特に自分は「みんなで死ねば大乗仏教」の語呂の良さが余りにも凄すぎて、今でも強く頭に焼き付いています。その他にもいくつか、何故か妙に耳に残るワードが出てきます。是非ご自分で聞いて確かめてみて下さい。

また、この動画の様にただひたすらに喋り続ける実況スタイルは「マシンガントーク」と呼ばれているのですが、ゆっくりボイスのセリフとセリフの間を絶妙なバランスで調整する事によって、まるでラップを聞いているかの様なテンポの良い実況を作り出しています。機械音声での実況動画を作った経験がある方なら分かると思うのですが、ここで少しでも手を抜くと実況に違和感が生じてしまいます。しかしながらこの動画では、違和感を感じるどころか、むしろ気持ち良さを感じることが出来ます。テンポの良いゲームに合わせて実況のテンポも良くする事で、えも言われぬ気持ち良さを生み出しているのです。

シーンの間に挟まれる「MCPIXEL!」の掛け声も、無声部分を作らない効果があると共に、実況のテンポを作る役割を担っています。また、何度も繰り返す事によって、このゲームのタイトルを曲のサビの部分(ボーカロイド楽曲などで曲のタイトルをサビで連呼する事により、印象を強める手法に似ています)の様に印象付ける事に成功しています。これにより「MCPIXELといえばあの実況動画」と視聴者の脳に焼き付ける事に成功しているとも思います。

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「こんな記事ここまで見てくれてありがとう」

という訳で、他にも色々と語れる点はあるのですが、キリが無いのでここら辺で一旦ストップしたいと思います。

この動画を含め、ウォースペさんの動画は全てにおいて、私のゲーム実況製作に大きく影響を与えていると思います。この動画を見ていなかったら、今も実況動画を作っているか怪しいくらいです。笑いのカリスマ「松本人志」が日本のお笑い界の流れを変えた様に、ウォースペさんの動画にも同じ様な力があると感じています。大袈裟な例えかもしれませんが…、でも、自分としては本当にそれぐらい、強く影響を受けた動画なのです。

と、隙あらば自分語りをしたところで、今回のレビューはおわりです。ここまで読んで頂き、どうもありがとうございます。今後もレビューを不定期で行う予定ですので、よければブックマーク、もしくはNoteアカウントのフォローをして頂けると嬉しいです。宜しくお願い致します。

ではまた次回、お会いしましょう。
さようなら。

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