旅ログ059 稲城〜京王永山
北西へ向かって歩き出し、ぐーっと坂を下った。
どうも本能的に、下りすぎると不安になって高い方へ進みたくなる。
なので階段を登る道を選んだ。
登りきったら桜が満開だった。
春だ。
稲城の町は美しい。
いつか訪れたひばりが丘(旅ログ002)や光が丘(旅ログ037)と似た人口的な雰囲気があるのに、人が少なくて土地がゆったりしている。
勾配があるのも美しさにはプラスなのかもしれない。
「多摩ニュータウン・ファインヒルいなぎ」と書かれた看板を見つけた。
看板のひび割れがすごい。
はるか昔に「ニュータウン」と名づけられたのかもしれない。
車通りの多い大きな道路に、色の濃い桜の花が街路樹として植えられていた。
花に誘われるように、道路沿いを下っていった。
さっきせっかく階段を登ったのに、また下ってしまったと不安になっていたら、桜が途切れたところからは逆に登りになっていた。
想像以上の登りだった。
相当登った。
1番高いと思われるところで標高を見たら、148m!
これまでに体験した最高点121m(旅ログ044)を超えた。
ちなみにあとで地図を確かめたら、121mを体験した場所と近かった。
両方の地点の間に、もしかしたらもっと高い頂上があるかもしれない。
そのあとはまた坂を下ることになった。
趣のある団地の中の道で、季節の花がきれいに植えられていた。
そして最後にまた1つ坂を登って下って「京王永山(けいおうながやま)」の鉄道駅で旅のログを終えた。
永い山…。
稲城から登り下りをずーっと繰り返してきた私には、とても腑に落ちる名前だ。