女装じゃなくてコスプレだし!?この少女マンガがすごい!!「りぼん」編①『推しと青春しちゃっていーですか!?』
こんにちは!今年から「とこがく」Twitterの運営を任された中の人です!!今年はマメな更新を目指していこうと思います😁💪
今日は少女マンガ雑誌「りぼん」について語ります!!とはいえワタクシ、そんなに少女マンガに精通していたわけではありませぬ。「しゅごキャラ」や「きらレボ」あたりは見てたんですが、あんまりマンガは読んでこなかったです( ; ; )
だがしかし、この前本屋に寄ったところ「りぼん」のバックナンバーが格安で投げ売りされてるのを発見。読んでみると今の少女マンガってこんなに自由なんだーと驚いた次第であります👮🫡
そんなニワカ知識で申し訳なし🙇♂️の本官でありますが、このマンガの設定面白〜ってヤツを取り上げつつ、「女オタク」や「推し」について考えていこうと思います。今回はその①です!
神田ちな『推しと青春しちゃっていーですか!?』
あまりに尖った設定にびっくりしちゃったマンガです。イケメンが女キャラのコスプレしてる…
オタクを馬鹿にされて隠れオタクになった望架が、自分に自信があって好きな格好してる湊斗に触発されて好きなことを好きだって言えるようになる…いい話ですね😭😭😭
だけどこの好きな格好が女キャラってところがなかなか尖ってます。たしかに顔の整ってる奴は男女どっちのコスプレしてもサマになるからな😭
これ男キャラのコスプレしてるイケメンじゃだめなのか?って一瞬考えたんですがダメっぽいです。そうすると女の主人公にも二次元の推しの男がいることになって、イケメンは腐男子かなんかですか?そのイケメンが好きなのか二次元の推しが好きなのかわからなくなって話がごちゃごちゃしてしまいます。
あくまで「同じ推しを持つ同担の俺様系イケメンに触発されて好きなものを好きだって言えるようになる」って話をするなら共通の推しは女キャラである必然性はありそうです。
だからってイケメンが缶バッチジャラジャラオタクだったら格好よくないですもんね。自分に自信があって、自分の好きな格好をする。それが女キャラの格好でもどうということはないのだ!!
ただ「女装じゃなくてメリーちゃんのコスプレ」ってわざわざ銘打ってるのにはジェンダーの問題の一線を感じてしまいます。いや、それを女装と呼ぶんじゃ…
そこそこ前の漫画になりますがワタクシ、志村貴子先生の『放浪息子』が好きなんですよね。この中に女の子が男の子の制服を着て学校行ってもそんなに問題にならないのに、男の子が女の子の制服=スカートを履いて学校に行くと大問題になる、ってシーンがあるんです。
考えてみればそれはそうで、最近ジェンダーレス制服なんてありますが、だいたい女子のスラックスですよね。男子のスカートはかなり難易度が高い気がします。
それを、それをこの男は、校長のカツラと一緒でしょ!?ってカツラ奪ってなんとかするの強すぎでしょ!!!
だけどあくまで「女の格好をしたい」じゃなくて「推しの格好したい」なのは大事な一線です。『放浪息子』は女の子になりたくて女の子の格好しますもんねー。そこに本質的な違いがあるかはわかりませんが、一旦読者の目を欺くためには必要な一線といえます。お話の趣旨も変わってきちゃいますしね。
しかし、主人公が女オタクの少女マンガ、増えてきましたよね。女オタクと推しがなんだか不可分の関係みたいですし、「推し」はなんだかもう日用語句ですもんね。世代的にもアニメに拒否感ない世代ですし社会全体のオタク化が進んでるように見えます。アニメの2.5次元化も相まってジャニオタとアニメオタクの境界線も無くなってる気がします。
だからこそ「推し」がテーマの作品は「推し」のアイドルなり配信者なりが転校してきて〜って王道フォーマットに落とし込まれるわけですが、推ししちゃはそれに則ってないところが凄いところです。シスターフッド的といいますか、同じ方向向いてるのがいいですよね。え、今までの少女マンガもそんな感じ!?まじかー。
とはいえ、「自分の好きな格好をする」は最近のトレンドだと思います。トレンドというかそうなるべきってもんですけど。「りぼん」で「地雷系」が特集されたことや、「可愛くてごめん」のメガバズりが記憶に新しいですが、「誰になんと言われようが自分の着たい服を着る」は一大イシューみたいです。まあそんな単純な話じゃないだろって気はしますが、とても意味のあるスローガンだと思います。
ですから伝えたいことをそこに絞った推ししちゃは尖ってるように見えて王道を行く良いマンガだったと思います。短期連載向きって気はしますが。
最後にタイトルについて、『推しと青春しちゃっていーですか!?』”恋愛”じゃなくて”青春”なのがいいですね。オタク趣味だろうが青春はできるし、今後はそれが青春のスタンダードになるんじゃないでしょうか。今後青春に恋愛は必須なのか問題は避けられないでしょうが、まさに時代の過渡期に生まれた愛すべき意欲作です。