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素直さ。 それは強さ、柔軟さ。

さむ~い真冬あいだはグっと耐え、

多少日の当たらないような環境でも根っこを張り巡らせ、徐々に成長します。

きびしい環境にも動じず、しかも、足で踏みちゃんこにされても強く育ち、葉は一年中緑を保てるほど丈夫な常緑多年草。

地面を這うように育ちながら増えていくのでグランドカバーに最適。

ヒマラヤ山脈周辺地域の林や岩場に自生し、つやのある大きい葉が冬でも雪の下からのぞいていることから、

ヒマラヤユキノシタ

( = ヒマラヤ雪の下)

と名づけられました。


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冬の終わり頃から春に、横に這うように太い根茎から出たつややかな厚い葉のわきに、次々と伸びる花茎の先に、

なんとも可愛らしい淡いピンクの五弁花を咲かせ、 花壇を明るく彩ります。


花言葉は " 順応する "

暑さ寒さに強く育てやすいことにちなむ、といわれます。

それでね。

私はこのヒマラヤユキノシタの花言葉を " 素直さ " と名づけているの。

どうして? 

わからないですよね。

なぜ、ヒマラヤユキノシタを「素直さ」と呼ぶのか?

このことを説明するのに少しだけ、遠回しな、ほんの少しだけ、長~い話になりますが、よろしいでしょうか。

仮にあなたが、人間関係で悩まされているのなら、

ぜひとも聞いていただきたいの。

まず、「順応する」とは、生物体の機能・性質・状態が、与えられた外部条件の持続的な変化に応じて変化することです。

もう少し簡単にいいますと、環境の変化に沿って自然となれていくことをいいます。

真夏でも、冬の日陰にも土を選ばず、どんな環境下に於いても決して枯れない、じっと耐えて育つヒマラヤユキノシタは、まさに「順応する力」が高い植物です。

さて、「順応する力」は、植物だけに言う言葉に限らず、私たち人間にもいえること。

「順応する力」とは、状況変化に応じて、無意識に体と心の機能・性質・状態が変化する力。

また、「順応する力」に似たような言葉に、「適応する力」とか、「対応する力」がありますよね。

「適応する力」とは、意識的に環境に適合し、著しい葛藤や不安がなく、一般的な社会生活を送る力をいい、

「対応する力」とは、変化は当然と受け止め、変化に順応・適応し、さらには活用できる能動的な力のことをいいます。

(ん~、なんだか小難しい話に展開しそうですが、大丈夫でしょうか?)

要は、順応力、適応力、対応力は、いかなる環境においても、はたまた、いかなる相手に対しても、自分がどれだけストレスなく対処ができるかが問われるのです。

たとえば、すぐに怒る人、何でも否定してくる人など、自分が苦手とする相手に対して上手に対処するのは容易ではありません。

やっかいなのは、自分の意見と相手の意見が異なること。

友人との会話、また家族との日常生活の中では、お互いの意見が違うシーンがたくさんある、という悩みはありませんか?

長い間一緒にいる家族でさえも意見が違って、お互い衝突をすることを考えると、他人との意見の相違は、ごく当たり前なのかもしれません。

やはりそれは、お互いの「価値観」が違うからでしょうか?

人にはそれぞれの価値観があって、意見が異なるのは仕方がないこと。

誰もがそのことをちゃんと分かっているはずです。

世界に一つだけの花が、この世界にあふれるほど咲いているの。

ですが、不思議だと思いませんか?

人それぞれの価値観は違う。そのことをちゃんと認識しているはずなのに、私たちは価値観の不一致で揉めております。

そのことで、多くの人がなかなか人間関係の悩みから逃れることができないでいます。

人間関係をこじらせる原因は、価値観の相違であることは確かなことなのですが、そもそも「価値観」という言葉を持ち出すことが良くないと思うの。

というのも、誰でもそうだと思うのですが、自分の価値観を否定されるとやっぱり不愉快になりますよね。

自分の価値観を否定されると、相手の価値観を否定したくなるもの。

つまり、否定すると否定される。

価値観が違うと大抵はこうなるの。

でも、ここで考えてほしいのは、そもそも価値観にはどちらが正しくて、どちらが間違っている。

という考え方はなくて、価値観は人それぞれの環境と経験によって培われるものなので、

正しいも間違っているもありません。ですよね。

ただ誰もが、自分の価値観がスタンダードだと思い込んで、相手の価値観をなかなか認められないだけの話なの。

じゃぁ、否定するのがよくないのであれば、肯定してあげたらいいのではないでしょうか?

いえ、それは正しいようで少し誤りでもあるのです。

相手の価値観を肯定することは、自分の価値観を否定することなので、自分を苦しめることになってしまいませんか?

どうです、あなたも思い当たりませんか?

つまり、相手の価値観を否定をすれば、相手が怒り出す。

とはいえ、肯定をすれば、自分が苦しくなる。

否定してもダメ、肯定してもダメ。

自分の価値観、相手の価値観は異なるのですが、そこにどちらがよくて、どちらがよくないとか、正しい正しくないの揉め合いを引き起こしてしまうのが、価値観なの。

だからね。人間関係においての順応力、適応力、そして対応力をいかんなく発揮するためには、お互いの価値観を理解しようとしても、かえってこじらせてしまうの。

じゃぁ、どうすればいいのでしょうか?

そのことが解決すれば人生のストレスは大幅によくなると思いません?

私はそこに、" 素直さ " があるかどうかが大切だと思うの。

ところで「素直さ」って何だと思います?

なんでもハイハイと言って、その通りに従うことが「素直さ」なのでしょうか?

いえ、本当の「素直さ」は違うのよ。

素直さとは否定も肯定もせず、

ただ 、" 受け止める "

この受け止める力(=素直さ)が足りないと結局、どんなことにも対応することができなくなっちゃうの。

なんでもハイハイと言ってその通りに従う素直さは、受け止めているわけではなくて、「受け入れている」だけ。

何でも受け入れるというのは、相手の価値観を肯定することなのですが、反対に、自分の価値観を否定することなので、結局自分を苦しめることになります。

よく、「相手のことを受け入れよう」っていいますが、受け入れてしまっては自分の信念さえも押しつぶしてしまうことになっちゃうのよ。

だから、ただ、受け止める

それだけでいいの。

そこからなの。

相手の価値観が「白」で、自分の価値観が「黒」ならば、

「あなたは白がお好きなのね。」

そう受け止めるだけでいいの。

相手と自分の価値観はどちらがどうということではなくて、ただ「違い」があるだけ。

すごーく当たり前のことをいっておりますが、ただ受け止める。

なかなかできないのよね。

素直になれないのよね。

それはおそらく、自分の事をよく理解していないからだと思うの。

自分の価値観が何かをよく自分自身がよく分かっていないから軸がぶれてしまって、相手の言い分とか、態度とかに振り回されてしまうのよ。

順応する、適応する、対応する。

何だかいかにも相手主体に従うイメージがあるのですが、

本当は、自分主体。

自分の軸がしっかりブレないでいるからこそ、どんな環境の変化にも、いかなる性格の相手にでも、上手に対処し、強くいられるものだと思うの。


ほら、みてごらん。


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可愛らしい花びらを咲かせるヒマラヤユキノシタは、

真冬あいだはグっと耐え、

多少日の当たらないような環境でも根っこを張り巡らせ成長する「順応力」があります。

きびしい環境にも動じず、しかも、足で踏みちゃんこにされても強く育つ「ブレない軸」があるの。

ほんと、なんて 強く、柔軟な " 素直さ " なのでしょう。


随分と余計なお話をしちゃいました。

ごめんなんさい ──── 。

ですが、私は、お花に多くのことを教わります。

今年は、かつてないウイルスの脅威に人々は、毎日落ち着かない気持ちを抱えて過ごしているけど・・・

自然界では、植物たちは、ちゃんとそれぞれの咲く時期を知り、

今年もこうして春の訪れを告げてくれている。

遠くへ行かなくても、有名スポットに出かけなくても、

身近なところで、小さな春を見つければ、

きっとたくさん元気と幸せがもらえることを、

花たちが教えてくれました。

いつも、咲いてくれてありがとう。

咲かせくれて、ありがとう。


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