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箱の中の、「小宇宙」

【天狼院書店ライティング・ゼミ】
課題記事掲載

その箱を開けたとき、私はいつも「宇宙」を感じる。
一面に詰め込まれた、色、色、色。
グラデーションはなく、無秩序に見えるその並び。
それだけでは役に立たないのに、丁寧にしまわれているそれら。
宇宙のように限りなく、奥深く。

箱の中に整然と収まった、刺繍糸。

私の趣味のひとつに、刺繍がある。
……

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