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『特許請求の範囲』の「範囲」の意味【リライト版】
(Q)特許を勉強していると、「範囲」という言葉をよく目にします。
特許請求の範囲、発明の範囲、技術的範囲、権利範囲などです。
あと、特許請求の範囲を減縮するという言い方もあるようです。
この「範囲」ってどういう意味でしょうか?
(A)こう考えるといいと思います。
✔ある物が、権利(特許)に含まれるかどうかという意味の「範囲」
以下、厳密性よりもわかりやすさを優先して説明します。
<解説>
特許を出願するときは、『特許請求の範囲』という書面を提出します。
特許請求の範囲には、請求項という項目を設けます。
請求項ごとに特許を受けようとする発明を記載します。
書類名からもお分かりのように、
✔発明を記載することは、発明の「範囲」を記載することと同じ
そう考えて構いません。
つまり、任意の物を挙げたときに、
✔その物があなたの発明の(技術的)範囲に含まれるか否かが分かる
そのように特許請求の範囲を記載します。
一般的には、特許請求の範囲には、発明の構成要素を列挙します。
この発明は、AとBとCという構成要素を含む、のように記載します。
この場合、AとBとCを含むものは、発明の技術的範囲に含まれます。
それ以外は発明の技術的範囲に含まれないと分かります。
あなたがある発明について特許を取ったとします。
他社がある製品を作ったとします。
その製品が、あなたの特許発明の技術的範囲内にある
→その製品はあなたの特許に触れると言えます。
■「特許請求の範囲の減縮」について
最後に「特許請求の範囲の減縮」についてです。
特許請求の範囲を狭くすることを、減縮と言います。
例えば、
①「AとBとCを含む発明」を「AとBとcを含む発明」にする
→cがCの下位概念の場合、後者の方が発明の範囲が狭いです。
②「AとBとCを含む発明」を「AとBとCとDを含む発明」にする
→Dを含むことを要件とした分、後者の方が発明の範囲が狭いです。
このように、発明の範囲を狭くすることがあります。
これを、特許請求の範囲の減縮と言います。
ご参考になれば幸いです。
<元記事>
『特許請求の範囲』の「範囲」の意味(2014年07月07日執筆)
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