当たり前に思える構成が特許になる理由~課題の意外性と具体化の意外性【リライト版】
(Q)ハンカチにメガネ拭きの機能を付けることを思いつきました。
ハンカチとメガネ拭きを組み合わせるアイデアです。
ハンカチの一面に、マジックテープでメガネ拭きを取り付けます。
ただ、布と布をマジックテープで取り付けることは、普通のことです。
こんな当たり前の構成で、特許が取れるものでしょうか?
(A)特許が取れる可能性はあります。
このアイデアの本質は、
「ハンカチの一面に、メガネ拭きを取り付けること」です。
世の中に同一または類似のアイデアがなければ、特許が取れます。
なお「マジックテープ」は、一つの例に過ぎません。
そのこと自体で特許性が否定されることはありません。
また、あなたの特許を、マジックテープで限定する必要もありません。
マジックテープ以外で取り付けるものについても権利に含められます。
一つの特許ですべて権利に含めることができます。
<補説>
当たり前と思われる構成が特許になることがあります。
上記の例では、布と布をマジックテープで取り付けるという部分です。
しかし、特許になるかどうかの一つの指標は、ざっくり言うと、
課題の意外性 × 具体化の意外性
です。
①課題(ハンカチにメガネ拭きの機能を付けたい)の発見が斬新
→その具体化が一般的であっても、特許が取れる可能性があります。
②課題自体が周知
→その具体化の部分で、特許が取れることがあります。
例えば、病気(がん)の特効薬を作ることは、
✔課題自体は周知であり、多くの製薬会社が研究開発で競っています。
✔わずかな品質の向上で、特許が取れることがあります
✔①は、どちらかと言うと小規模事業者の戦略
✔②は、どちらかと言うと大規模事業者の戦略
と言えるでしょう。
研究開発に膨大な費用を掛けられない小規模事業者の場合は、
✔みなが研究開発している周知の課題の方に向かわないほうがいい
✔斬新な発想(ニッチ分野)の方に向かうのが有効です。
*
いかがでしたでしょうか。
一般的な構成だからと言って、特許を取らないのはもったいないです。
他者(他社)に特許を取られてしまって、驚くこともあるでしょう。
特許が取れるか迷われたときは、ぜひ特許事務所にご相談ください。
★マジックテープは話しをわかりやすくするための例です。
マジックテープは(株)クラレの登録商標です。
一般名称は「面ファスナー」です。
<元記事>
当たり前に思える構成が特許になる理由 ~課題の意外性と具体化の意外性(2015年07月14日執筆)
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