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「AI生成物に著作権」のニュースを見るときの予備知識
最近はAIと著作権のニュースをよく見ます。
著作権の議論というとこんなイメージがありませんか?
✔絵などの著作物をコピーしていいのかどうか?
✔だれが著作権を有するのか?
これらは手段であって、目的ではありません。
著作権に触れるときは、著作権法の目的も知っておくといいですね。
<目次>
(1)著作権法の目的とAI
(2)だれが著作権を持つのか?
(3)ニュースを鵜呑みにしてはいけない理由4つ
■(1)著作権法の目的とAI
著作権法の目的は、文化の発展に寄与することです。
そしてその目的のために、
✔①著作物を創作する者の権利の保護を図ります
✔②著作物とは、思想または感情を創作的に表現したものです
AIやその生成物は、①②のどちらにも当てはまりません。
①AIは「者(人間・法人)」ではありません。
②AIは思想または感情を創作的に表現しません。
AIの生成物は、著作物ではありませんし、著作権は発生しません。
そう考えるのが自然です。
■(2)だれが著作権を持つのか?
ではAIに関して、なにが著作物で、だれが著作権を持つのか?
一つの考え方としては、
✔AIに入力されるプロンプトが著作物
✔プロンプトを作成した者に著作権がある
プロンプトを創作するのは人間です。
上記①②を考えると、この考え方は自然に感じます。
ちなみに、ありきたりな文章は著作物ではありません(②)。
プロンプトも同様です。(参考:プログラムは著作物)
■(3)ニュースを鵜呑みにしてはいけない理由4つ
「AI生成物に著作権」はある大手新聞がよく記事にしています。
✔外国の新聞社の記事の翻訳だそうです
✔AIに著作権を与えるべきという主張もよくしています
✔その記事によれば、プロンプトに著作権は発生しないとのこと
情報を鵜呑みにしてはいけないのは今に始まったことではありません。
例えば本件でいえば、
✔その大手新聞社がAIに関して利害がある
✔外国の新聞社がAIに関して利害がある
✔翻訳が誤っている(それこそAIが翻訳?)
✔その記事が大手新聞社を騙っている
陰謀論的なことではなく、いろいろ考えるのは楽しいものです。
もちろん、当ブログの考え方が間違っている可能性もあります。
ただAIに関して利害はない点だけはお伝えしておきます。
■人から無断学習と、AIから無断学習、どっちが悪い?
いかがでしたでしょうか?
著作権に関して少しでもご参考になれば幸いです。
AIと著作権に関してはもう一つ続きを書いてみます。
✔人から無断学習と、AIから無断学習、どっちが悪い?
本記事は、この続きの記事のための予備知識でもありました。
続きをお楽しみに!
●YouTubeで音声でもご覧いただけます
●元ブログ(+αの情報あり)
https://www.tokkyoblog.com/archives/89991734.html
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