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特許出願の図面はどのようなものにするのがよいか?【リライト版】

(Q)特許の出願書類には「明細書」のほか「図面」を添付しますね。
明細書は言葉で説明し、図面は図で説明するのですね。
両者の関係について教えてください。
特に、図面は、どのような内容にするのがいいのでしょうか?

(A)まずは明細書だけで説明してみてください。
ただ、図面があった方が、説明がしやすい内容があると思います。
そんな内容で、必要十分な図面を用いるという考え方がおススメです。

<解説>
明細書と図面では、明細書の方が重要です。
図面は、あくまで明細書の説明を補助するものです。
この点では、わかりやすいのは「紙芝居」です。
紙芝居のイメージで特許の書類を作成されてみてはいかがでしょうか。

<目次>
(1)図面よりも明細書の方が重要な理由
(2)図面があるから言葉で説明しなくてよい?
(3)特許の出願書類は紙芝居のようなもの

■(1)図面よりも明細書の方が重要な理由

図面よりも明細書の方が重要な理由は、やや専門的です。
話しが長くなりますので、厳密性よりも簡潔にお話しします。

明細書の方が重要な理由は、
✔特許の権利内容(特許請求の範囲、請求項)が言葉で表現されるから

つまり、
✔図(線図・写真など)よりも言葉(文言・表現)の方が重要

特許の手続きの中で、請求項の記載を補正することがあります。
図面に基づく補正は、明細書に基づく補正に比べて、難しいものです。

■(2)図面があるから言葉で説明しなくてよい?

特許の出願書類(明細書)は、極端に言えば、
✔「図面なしでも」内容が理解できるように記載するのが理想です。

しかし、図面があった方が、説明しやすい内容もあるでしょう。
そこで特許の出願書類には、補助的に図面の添付が認められています。

図面の役割については、このように意識しましょう。
そのほうが、よい出願書類が作成できます。

「図面があるから、言葉で説明しなくてよい」
そんな安易な考えを排除しやすくなります。

「図1の構成を、図2のように動かすと、図3の状態になり…」
特許の出願書類は、このような記載ではいけません。

■(3)特許の出願書類は紙芝居のようなもの

特許の出願書類は、ちょうど紙芝居のようなものです。

紙芝居には、きちんとしたストーリーがあります。
耳で聞くだけでも、ストーリーはわかるでしょう。

しかし、絵があった方がわかりやすい箇所に、絵が用いられます。
聞き手のことを考えてのものですね。

特許の書類もこれと同じように考えるといいでしょう。
(読み手:世の中のすべての人、特に特許の審査官)

■いかがでしたでしょうか?

以上は、技術分野等によっては、当てはまらないこともあるでしょう。
意識の問題として、覚えておかれるとよいと思います。

ちなみに、このブログも、基本的には文章のみで説明しています。
図を使った方がわかりやすいこともありますね。今後改善します。
弊所にお越しの際には、できるだけわかりやすく説明いたします。

<元記事>
【Q&A】特許の出願書類の図面はどのようなものにするのがよいか?(2016年03月30日執筆)

<関連記事>当ブログのリライトについて
特許の過去記事をリライトします&YouTubeも【1文1行ブログ】

●YouTubeで音声でもご覧いただけます

●元ブログ(+αの情報あり)

https://www.tokkyoblog.com/archives/89378317.html

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