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特許になる可能性を高めるたった一つの考え方

特許になる可能性を高めるたった一つの考え方をお伝えします。

「特許を出す前に特許調査を行い、その特許調査を行った者が、その調査で得られた知見を生かして、特許出願書類を作成する」

以下、関連する考え方とともに説明します。

●特許になる可能性を高める「戦術」

特許になる可能性を高めるために、さまざまな考え方があります。
「①良い特許出願書類の書き方」、「②良い意見書の書き方」などが典型的なものです。

②の意見書とは、審査官からの審査結果(拒絶理由通知)に対して、意見を述べる書類です。審査官から先行する類似の特許(先行特許)が提示されて、それとの違いを説明します。

①や②はもちろん、特許になる可能性を上げるために重要な戦術です。あえて「戦術」と書きましたが、①や②は、「戦略」か「戦術」のどちらかと言えば、「戦術」に当たるものです。

●特許になる可能性を高める「戦略」

しかし、もっと重要な考え方があります。
特許になる可能性を高める「戦略」に当たるものです。

もし、審査官から提示される先行特許が、「事前に」わかっていたらどうでしょうか。それを意識した特許出願書類にすることができます。上記の意見書に対応する内容を特許出願書類に盛り込むこともできます。つまり、①と②のいいとこ取りができます。

例えば、いま話題の将棋で言えば、
①は将棋の総合的スキルの上げ方
②は対戦相手の得意戦法を知らずに、実践でその場で対処する方法

①も②も大変ですし、それに見合う効果があるかもわかりません。
それならば、対戦相手のことを「事前に」調べて、対戦相手の戦法を先読みして、それに対するスキルを上げるのが効果的です。

相手が振り飛車で来ると分かっているなら、振り飛車を十分に研究しておくことで、勝てる可能性を上げられます。必ずしも居飛車や中飛車などすべての戦法を研究しておく必要はないのです。

●特許になる可能性を高めるたった一つの考え方

特許になる可能性を高めるたった一つの考え方は、「事前に特許調査を行っておくこと」です・・・では、「たった一つの考え方」というには、大げさですね。

そこで冒頭のとおり、
「特許を出す前に特許調査を行い、その特許調査を行った者が、その調査で得られた知見を生かして、特許出願書類を作成する」

特許調査は、結果(調査報告書)がすべてではありません。調査の「過程で」その発明の技術分野の数多くの先行特許に触れられます。そんな状況を知っている特許調査を行った者が、その調査での知見を生かして、特許出願書類を作成することが、ベストの戦略なのです(その上で①や②の戦術をとることは当然有効です。)。つまりこれが、本記事で言うところの「たった一つの考え方」です。

あなたがご自身で特許出願書類を作成する場合は、この考え方を意識すればいいですし、弁理士に依頼すれば、専門的な特許調査と書類の作成を行ってもらえます。特許を出すかどうかの判断や、発明の改良の仕方も教えてもらえるでしょう。

一般に、適切な「戦略」を取った上で、適切な「戦術」を取ることはできますが、逆に、「戦略」の失敗を「戦術」で取り返すことはできません。経営でも同じことですね。経営者の方や経営的センスのあるあなたには、本記事の内容が特にご理解頂けると思います。

●YouTubeで音声でもご覧いただけます

●元ブログ(+αの情報あり)

https://www.tokkyoblog.com/archives/71478878.html

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東雲特許事務所(しののめ特許事務所)
弁理士 田村誠治(元特許庁審査官)
【東京都港区新橋】【東京都中央区八丁堀】【東京都北区田端】
【稀有な経歴】特許技術者→特許庁審査官→特許事務所運営

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