第4期 #V名人戦 V-A盾 vsもるすこちゃん 自戦記
Vtuberの、Vtuberによる、Vtuberの一番を決める棋戦「V名人戦」の自戦記です。V名人戦の詳細については公式サイトやTwitterをご覧ください。
◇本局について
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◇自戦記
シャープな攻めの居飛車党
もるすこちゃんはシャープな攻めが特徴の居飛車党。とはいえ対振り飛車には工夫をされており、相振り飛車なども指されます。今期のリーグでは全敗中と振るわないですが、そのポテンシャルはV-A級でも見劣りしません。
本局は私が先手ということで、三間飛車か相振りになると予想していました。三間飛車となったとき、もるすこちゃんは急戦で来られるような予想をしていましたが、居飛車穴熊にされたこともあり、的が絞りにくかったです。
戦型はもるすこちゃん流の変わった形に
問題の戦型はもるすこちゃんが居飛車を選んだことで対抗形に。ただ、序盤から△４二玉と上がってから△７二金はなんとももるすこちゃん流の変わった序盤です。先手としては金の位置の差を主張にするべく、固く囲う方針で銀冠を目指そうと考えていました。
対応を間違える
ここで▲７五歩から一歩交換しましたが、やや明快さに欠けました。ここでは▲５五歩と突いておけば、△同銀に今度こそ▲７五歩があります。一方、△４三銀と引かせれば主張になります。▲７五歩と交換しにいったとき、△６五歩の反撃も甘くなっています。
ただ、本譜の▲７五歩△同歩▲同飛△７四歩▲７六飛△６五歩▲５五歩△同銀（下図）も間違いではありませんでした。
ここで本譜は▲６五歩と取りましたが、角の位置が中途半端な状態で後手の駒がさばけてイマイチでした。図では▲２六角が上手い手で、以下▲３五歩△同歩▲３四歩△５一角▲３五角のような順が狙いです。当初の目標通り、左辺を受け流して右辺の厚みで戦う展開であり、こちらが明快でした。
難しいながら苦しい展開
上図の局面が互角と読んでの対応でしたが、ここでは既に手が難しく、先手が容易ではありません。大局観が悪かったです。
以下、苦しいものの粘りますが、華麗な技がいくつも出ました。
桂馬を捨てて金を奪う大技や、下図のべたっと金で張り付く順などです。
勝負形に
もるすこちゃんにもミスがあり、辛抱が実ってチャンスが巡ってきます。上図の▲５一角がその一歩。ここでは穴熊の遠さをいかして△４八歩▲同銀△４七歩▲同銀△５七金のように剥がしにいくのが明快だったようです。本譜は待望の▲４三歩成が入って勝負形になりました。
時間に追われる最終盤
難しいながらも▲２三歩成が入って逆転しつつある終盤です。しかし、いよいよ時間がなくなって秒読みへと入っています。一手の誤りが逆転に直結するような戦いになっており、秒読みのプレッシャーからか手が見えなくなりつつあり焦りました。
実際、いくつかチャンスがあったようですが、短い時間の中で発見することができずに下図へと至ります。
劇的な幕切れ
ここで△１五桂がまずはバグる１つ目。実はこれは▲同歩と取れました。△１六銀などが気になりましたが、それにも▲同香と取ってなんでもなかったです。
続いてこちらがバグる２つ目。桂馬をもらったので、実はここでは▲同とがありました。また、▲２六歩や▲２五歩でもなんでもありませんでした。
本譜はここで▲同角という大失敗をしました。以下、即詰みに討ち取られての逆転負けでした。
◇終わりに
苦しい将棋を辛抱してチャンスが来ていただけに、悔しい敗戦でした。
今期は指し分けで残留できましたが、一方で順位としては下位となってしまいました。最後の将棋を落としたことが悔やまれますが、これも実力なので、真摯に受け止めてまた頑張っていきたいと思います。
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