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2024年6月の短歌

※特定のどなたかに差し上げた一首
いちごつみ等の共作は記載しません

世の中で一番憎い生き物が与えてくれる僕の神様

思い出を空に浮かべて線を引き戻らぬ日々と笑え白日

私には何もないのと笑う子の瞳の中の波の音階

いつまでも絶えることなく友達は別の誰かの友達でした

まちかどの天使瀕死の時だけが羽を癒すと信じて眠る

「殺すな」の歌が流れる日の暮れに割れない数を吾子は数える

真夜中のうさぎ羽根無き切なさよ 月を夢見て哀れに泣いた

どうしても開かない戸に合う鍵を閉まった箱に合う鍵がない

ただ深く痛む青さが満ちてゆく 夢はさめゆくゆえに夢なら

あの人は父と言う名の無機質の遠くの星の生き物でした

終わらないヴェニーズワルツ 父と子の子の子がつなぐ血潮の捕縄

この沼で群れる魚は優しさで釣れる骨まで砕いて喰える

特別な孤独誰もが胸に抱く凍ったままの銀の太陽

透明な傘になりたいお気軽に使われ振られ忘れられたい

手折られた花を集めしきみ笑みて綺麗でせうと頭蓋を開く

疑問符で尋ねられても愛なんて誰も知らない必要もない

ちょっとずつ人が減ってく公園の砂場に残る私のかたち

はつなつの早瀬のごときタイムライン 大事なことはお前が決めよ

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