ときわ

精神疾患とともに生きています。重い話から軽い話まで、自分に書けることを自分のペースで。

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  • その他の雑文

    とくにジャンル分けされない日々の雑文を放り込んでいきます

  • 精神病院入院よもやま話

    精神病院に入院していたころの話をまとめています

  • 精神疾患の話、父の話

    「精神疾患の話、父の話」をまとめてここに格納しています(いつ全部書き終わるのか自分でもさっぱりわかりません)

最近の記事

休職生活中間報告 双極性障害と焚火の効能

休職している いくつかの記事で散発的に言及しているけれど、僕は今精神疾患の状況が悪化し休職中だ もうふた月くらいになる 世の中にはメンタルを壊して仕事を休んでいる人はたくさんいると思うのだけれど、そういう休職をしたことがないという人のほうが圧倒的に多いと思う、当たり前だ この記事は、そういうみなさんに休職というものを知ってもらいたいという大それた話でもないし、僕は代表的な精神疾患患者ですと言うつもりもサラサラない(むしろ、どちらかといえば僕は精神疾患患者の王道的なタイプでは

    • 僕の異常な食欲 「むちゃ食い症」の話、うつの話

      率直に言って僕の食欲は異常である 食べようと思えばいくらでも食べられる 例えばこんな感じだ 一度に米を5合食べる(鍋にあるカレーを好きなだけ食べていたら5合あった米がなくなった) ピザLサイズ(一番大きいやつ)を3枚頼んで一人で食べる 夕食を食べたうえで、深夜にホットケーキを20枚くらい焼いてバターをたっぷり載せて食べる 飲食店で大盛りの料理を食べた後、食べ足りず飲食店をはしごしてさらに大盛りの料理を食べる おかげで僕は体重が100キロを超えていた時期が結構ある

      • 人生の坂道を下る 過剰な男性ホルモンと中年の危機と親権のない子の話

        40歳を「人生の正午」と表現したのはユングだったと思う 40歳を人生のピークとして、それ以降を人生の後半戦ととらえる考え方だ 40歳が人生の折り返し地点だという考え方は僕としても賛成だ ただなんとなく、「正午」というのはしっくりこないな、と思う 午後2時くらいのほうが暑いよな、とか、午前って活動時間が短くて午後のほうが充実しているもんな、みたいな気がするからだ 僕としては、登山にでも例えたほうがわかりやすいと思うんだよな、40歳が山の頂点、そしてそこから先は一方的に下るだけ

        • ミカちゃんのこと 精神病院の人々

          ミカちゃんは物静かな女の子だ 華奢でおとなしくていつも物憂げな表情をしている ショートカットがとてもよく似合っている 中学や高校のクラスメイトにひとりはいそうな女の子 読書が好きで、地味な感じの女の子のグループに属している、そんな感じ 彼女は僕が入院した精神病院で同時期に入院していた どんな場所や組織でも目立つ人というか積極的な人というのはいるもので、入院した当初僕に話しかけてきてくれるのはどちらかというとそういう感じの人たちだった ミカちゃんはあまりそういうタイプでは

        休職生活中間報告 双極性障害と焚火の効能

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        記事

          障害者手帳 あるいはメンヘラのお仕事事情

          ドトールでコーヒーを飲んでいると隣の席で私と同病と思しき2人組が話し込んでいる 別に聞き耳を立てるというわけでもないのだけれど、席がとても近いから話の内容がほとんど筒抜けだ どうやら障害者手帳の申請をしようとしているらしい 年上の女性のほうがしきりに若い女性に向かって、絶対に手帳をもらったほうがいいという趣旨のことを話している 若いほうはどうやらあまり乗り気でないらしい よくわからないけれど、手続きが面倒だと思っているのか、あるいは手帳を持って「障害者」と公的に認められること

          障害者手帳 あるいはメンヘラのお仕事事情

          コメダ珈琲店と僕の休職

          休職中なので毎日やることがない 体調不良なのだから療養に専念するのが仕事といえば仕事なのだけれど、さすがに月単位で休みとなると持て余す うつの塩梅が悪いと一日中ベッドから出られないということもあるのだけれど、けっこう元気な日も多い 元気とはいっても、どこか温泉でも泊まりに行こうか、というほどの元気でもない せいぜいのところちょっとした散歩かドライブ、日用品の買い出しくらいが関の山だ 担当医は「まあ焦らないでくださいよ、ちょっと良くなったくらいで慌てて復職したっていいことな

          コメダ珈琲店と僕の休職

          精神疾患の話、父の話(5/n)

          (承前) 勉強は得意で体育が苦手という、まあ時々見かけるどんくさいタイプの少年ではあったけれど、小学校の時はそれなりにクラスメイトともコミュニケーションができていたような気がする でもやっぱり男子はさっぱりだ 女子とはまぁまぁ話はできる、そんな感じだった 感じのいいクラスメイトが多かったから、特に冷たくされたとかいじめられたとか無視されたとか、「女ったらし」みたいないじられ方をすることもなくわりと平穏に過ごすことができたという気がする あまり思い出はないけれど 中学は家か

          精神疾患の話、父の話(5/n)

          精神病院内恋愛事情

          精神科の急性期病棟に入院していると多かれ少なかれ入院患者同士の恋愛とか性愛みたいなものを目にすることがある もちろん、彼氏彼女や配偶者がいて定期的に見舞い(というか面会)に来てくれる、ということはある そういう人たちは、たいていは嬉々として面談室みたいなところに入って行って面会するわけだけれど、なかには、配偶者が精神疾患の原因(あるいは加速させる要素)だったりすることもあるし、面会が終わって急速にメンタルが落ちてしまうなんてこともあるから、外部からの見舞いというのもなかなか

          精神病院内恋愛事情

          あきちゃんのこと 精神病院の人々

          前にも書いたけれど、精神科病棟に入院していると、ほかの患者がどんな疾患を抱えているのかというのは大体わかるようになる カミングアウトする人もいるし、そういうのがなくてもしばらく病棟で一緒に暮らしているうちに察せられる まさに「一緒に暮らしている」という感じだからね、閉鎖病棟というものは 割合としてはまぁたいていはうつ病関係が多いんだけど もちろん、うつだと思っていたらものすごくテンションをぶちあげているのを見かけて「あの人躁鬱だったのか」なんて気づくこともあるし、自分の病室

          あきちゃんのこと 精神病院の人々

          精神病院の住民、その特徴と暮らし

          この前、ごく簡単に精神病院の仕組みみたいなものを書いた ※精神病院のこと(導入編にかえて)、という記事です その続きみたいな感じで、保護室を出た後の話を書いてみたい 引き続き、「あくまでも僕が体験したことと感じたこと」であって、客観的に正しいかどうかは定かではないということをご承知おき頂ければと思います 前に書いた通り、僕は自殺未遂をして病院に緊急搬送されて保護室という清潔な独房みたいなところに軟禁されたわけだけれど、模範囚として勤め上げ、無事、ほかの入院患者がいる閉鎖病

          精神病院の住民、その特徴と暮らし

          精神病院のこと(導入編にかえて)

          僕は20代と30代のころに合計3回、精神科に入院したことがある そこで出会った人たちの話をしてみたいと思う でもその前に、そもそもの前提として精神科の病院について説明したほうがいいんじゃないかと思うんだよね ちょっと導入編みたいな感じで精神科について説明してみたいと思う 世の中的には精神科というものを受診したことがない人の方が多いだろうし、さらに入院をした人となると、割合としてはかなり低いものになると思うから 今はいろいろと言葉遣いが難しい時代だけれど、ここではとりあ

          精神病院のこと(導入編にかえて)

          精神疾患の話、父の話(4/n)

          (承前) 札幌の小学校では生まれ育った田舎とは違って同級生がたくさんいた 1学年3クラス そんなにたくさんの同じ世代の子どもを見るのは初めてのことだったから入学式ではずいぶんびっくりしたな 自分でもとても驚いたのだけれど、僕は学校の勉強というものがとても得意だということに気付いた 小学校ではテストはほとんど100点だったし、80点を下回ると担任の教師が「今回は調子が悪かったのかな」と僕に声をかけるくらいだった 国語算数理科社会全部得意だった 勉強が得意でない他のクラスメイ

          精神疾患の話、父の話(4/n)

          精神疾患の話、父の話(3/n)

          (承前) 僕には親友と呼べるような人がいない 親友どころか、友達と呼べるような人すらほとんどいない 今現在もそうだし、これまでもずっとそうだった 記憶をたどる限り、幼少期から現在におけるまで友達と呼べるような気の置けない友人はいなかった 恋愛は普通にできる(と思う) それなりに付き合ってきた人は学生時代から何人かいるし、離婚したとはいえ結婚もした どうなんだろうな、どうやら僕には同性と仲良くなるという能力が著しく欠如しているんじゃないだろうか そんな僕でも、今まともに話を

          精神疾患の話、父の話(3/n)

          精神疾患の話、父の話(2/n)

          (承前) 実を言えば在宅療養というのは初めての経験だ 入院後の在宅療養というのはあるのだけれど 今までにいわゆる精神科の病院には3度入院したことがある 最初は20代のころだ それと30代の時に2回 精神科でつけられる病名というのは実はよくわからないことが多くて、医師から告げられる病名と診断書に書かれている病名が相違しているということはよくある きっと、本人にあまりショックを与えないように「軽いうつですね」みたいなことを言ったりするんじゃないかと思うんだけれど、保険会社に提

          精神疾患の話、父の話(2/n)

          精神疾患の話、父の話(1/n)

          近所の小学校の向かいの二階建ての戸建て住宅の前で小学生が花火をしていて、それを父親らしき人物が無言でスマホに収めている 特に会話もなければさほど楽しそうにも見えない だいたい、もう花火をする季節ではないのだ 9月の末の土曜の夜 北海道のこの季節はもう肌寒い パーカーでも着ないとじっとしていられない 僕は近くのファミリーマートまで行って煙草とミックスナッツとジャスミン茶を買って、歩きたばこでスマホを見ながら歩いていたのだけれど、花火独特の火薬のにおいが鼻腔をついて、それで彼ら

          精神疾患の話、父の話(1/n)