サブスク? ねえ、それ美味しい?
概要:還暦間際のTRPGデザイナー、朱鷺田祐介(ときた・ゆうすけ)が適当なことを『ざつ』に書くエッセイ……じゃない、コラムです。普段はだいたい、TRPG関連の思い出とか雑談とか、シナリオ作成やGMの裏話。今回は「アナログ・ゲーム・マガジン」のお題に合わせたコラム。これって有料部分設定するのに合わないので、全部ただで読めますよ。
サブスクという以前から
サブスク(サブスクリプション)とは、契約して一定期間だけ定額使い放題的なサービスのことで、まあ、昔からある話なのだが、耳障りのよい新用語で衣替えした部分がある。
このテーマを聞いた時、もしかして、「結婚って、サブスク?」とか考えたこともある。いいサブスクですよ。安心がついてくる!?
あと、行きつけの飲み屋に通うのもサブスクかもしれない。なんとか放題はあまりついてこないが、ボトルをキープすると安くなるような気がする。
サブスクは、ある種のハイテク系、および、トレンドの変化が激しいジャンルだと非常に相性がよろしい。ファッションやカーリースをレンタルで済ませたい「断捨離主義」の方には居心地が良さそうだが、それは安定雇用に基づく、クレジット(信用)経済なので、いざ会社をやめた瞬間に、ごろっと消える可能性がある。
あ、それは結婚も一緒か。
サブスクは契約なので、終われば、その恩恵は消える。
ソフトウェアのサブスク契約は、税金のようなもので、払わないと、使えなくなるので、しゃれにならない。まあ、自動アップデートがついてくるので、そこに期待したいところである。
恩恵が消えるというのは、色々、深刻な話で、サブスク契約だと、買っていた電子書籍ですら消えるので、私のような書誌ネタも扱うものには面倒くさい部分がある。
昔、お世話になったSF翻訳家の小川隆さんが急逝された際、カバンの中から、同じ本の物理書籍と電子書籍の入ったタブレットが出てきた。「なぜだろう」と首を捻る人がいたが、それは中身が違う可能性があるからだ。電子書籍は、状況でアップデートされる。誤植が直る、TRPGなどのゲームでの正誤訂正が適用される、ぐらいならいいが、時代の関係で1段落削除とか、起こりうる。ラヴクラフトの伝記本で、1970年代に書かれた物理本と21世紀に制作されたKindle版で違うページが存在する。
便利だが、使い方には注意というのが現実である。
それでも、とりあえず、押さえてみる。
フリーランスをやっていると、自由度やキャッチアップが向上しそうなサブスクはやってみる傾向がある。
例えば、私の場合は、「Netflix」「Bandai Channel」「Hulu」「Amazon Prime」と主要映像サブスクを押さえ、アニメや映画、ドラマなどをチェックしているが、まあ、地上波だけでもアニメの本数が多すぎるので、見逃し配信対応が進めば、少し整理してもいいかな、と思っている。
Netflixに入った最大の理由は、翻訳を担当したSF-TRPG「エクリプス・フェイズ」に大きな影響を与えた「オルタード・カーボン」のドラマが来たからである。最近では「スプリガン」のような、Netflixオリジナル・アニメも増え、時間が足りないよ、御神苗君!とかつぶやいている。
海外ドラマは、TRPGの翻訳などをやっているといろいろ見る必要があり、「ザ・ループTRPG」と原作が同じ「ザ・ループ」のドラマ版が配信開始された時には、Amazon Primeに入っていてよかったなと思ったものだ。
Amazon PRIMEは、いわゆるサブスクの走りのような存在で、年間契約すると、送料が安くなるので、以前から活用している。実際、PCを使っていると、少し古い方のプリンターのトナーやインクは、Amazonで買った方が早い。いや、ヨドバシカメラにも在庫がなくて、Amazonで買ってください、その方がお得ですよ、とか言われる時代なので、私としては、Amazonが止まると文化的な最低限の生活が脅かされる可能性がある。
一度、ゲームマーケット2022春できつねさんからもらった「しゃりもにグミ」があまりに美味しかったので、ハマってしまい、近所の店にないので、Amazonでまとめ買いしたことすらある。
次にやってみたいサブスクは、AIでのお絵描きツールなのだが、Midjourneyのおもしろネタがここ一週間でぐるりと一周したので、もう少し様子を見ようと思います。
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