『ウマ娘 シンデレラグレイ』がいま一番面白いスポーツ漫画だと力説したい
皆さん、ウマ娘してますか???
激おもしろスマホゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』がリリースされてから1ヶ月、私自身も周りの人も、みんなウマ娘にどっぷりはまってしまった。
Twitterを見ているとゲーム画面のスクショや育成論、好きなキャラのファンアートがたくさん流れており、ちょっとした社会現象にまでなっているように感じられる。
でもちょっと待ってくれ。みんな大事なものを見落としている。ウマ娘はスマホゲームもアニメももちろん素晴らしいんだけど、なかでも一番すごいのは『ウマ娘 シンデレラグレイ』なんだ!!!と声を張り上げ主張したい。
「ウマ娘ファンだけど『シンデレラグレイ』は知らない・・・」と言う方は、この記事を読んだあとに絶対読んでほしい。後悔はさせないと約束します。
さて、『ウマ娘 シンデレラグレイ』とは何かというと、現在ヤングジャンプで連載中の、「ウマ娘 プリティーダービー」のスピンオフコミック作品だ。
まあメディアミックスのコミカライズなんて、たいがいビミョーなクオリティになると相場は決まっている(注:筆者の私見です)。
アニメと大して展開の変わらないストーリー(しかもたいていアニメより薄味)にパッとしない画力。まあ動いているお金の額も関わっている人の数も、アニメやソシャゲと比べたら桁違いに少ないだろうし、仕方がないだろうと思っていましたよ。『シンデレラグレイ』を読むまでは。
そう『ウマ娘 シンデレラグレイ』は、そのへんのメディアミックスコミカライズとは一線を画す、超一級品の激アツスポーツ漫画なのだ!
まずもって掲載誌からして違う。『ウマ娘 シンデレラグレイ』が掲載されているのは、天下の「週刊ヤングジャンプ」。あの『キングダム』や『ゴールデンカムイ』、『かぐや様は告らせたい』といった人気作に並んで連載されているのだ。
しかも作者のTwitterいわく、アンケートもすごく良いらしい。これだけでもう、『シンデレラグレイ』がタダモノじゃないことがわかるよね。
『シンデレラグレイ』の主人公は、実在した競走馬のオグリキャップ。オグリキャップは、1980年代後半に社会現象とも言える競馬ブームを巻き起こした、まさに時代を代表する名馬だ。そのブームの一因となったのは、地方競馬の出身ながら、中央競馬の舞台でエリートライバル馬たちとしのぎを削り勝利を掴み取るという、オグリのドラマチックな人生(馬生?)だったそうな。
そのオグリキャップの人生をモデルに展開されるストーリーなんだから、面白くないわけがない。岐阜にある寂れた競馬場「カサマツ競馬場」でデビューを果たしたオグリが、その才能を見いだされウマ娘たちの最高峰「トゥインクルレース」にスカウトされる、タイトル通りのシンデレラストーリーだ。
(『ウマ娘 シンデレラグレイ①』pp.53~54より)
もうこれだけでアツい、面白い!『ダイヤのA』の沢村、『アオアシ』のアシトみたいな田舎育ちの主人公が大好きな私にとっては、オグリはどストライクの最強主人公。最初はただ本能のままに走っていたオグリが、自身の才能を見出してくれたトレーナーやライバルと出会い、自分にとっての走る意味を見つけていく様を見ていると、応援せずにはいられないよね。(山盛りご飯食べてるだけのキャラじゃないぞ!)
そして、少年漫画の欠かせない3要素といえる「友情・努力・勝利」。これも『シンデレラグレイ』にはたっぷりと詰め込まれている。恵まれない環境から己の才覚で這い上がる努力、トレーナーやライバルとの友情、そしてレースでの勝利と、王道を貫くストーリー展開は。こんなの少年漫画・スポ根好きなら嫌いな人はいないでしょ!?
しかしこのマンガの面白いところはストーリーだけじゃないんです。何よりも絵に込められたレースの迫力、熱量がとんでもない!血が滾る!
例えばコミックス2巻での、オグリvsライバルであるフジマサマーチとの対決。
(『ウマ娘 シンデレラグレイ②』p.122より)
この鬼気迫る表情と迫力、もう美少女キャラがしていい顔じゃない。読んでると体が熱くなる、バッチバチの魂のぶつかり合いなのだ。
(ちなみに作者は『シンデレラグレイ』を書くにあたり『刃牙』と『ヘルシング』を参考にしているらしい。そりゃ表情も鬼気迫りますわ)
とまあこんな風に、美少女コンテンツであるところのウマ娘を王道熱血スポ根漫画として描いている『ウマ娘 シンデレラグレイ』。好きな漫画No.1が『火ノ丸相撲』であるところの私にはぶっ刺さりました。本当に今連載されているスポーツ漫画の中で一番に面白い、一番に熱くなる漫画だと自信を持って宣言したいと思います。異論があるという人はいったん『シンデレラグレイ』を読んでから言ってくれ。
そんな大迫力、手に汗握る『シンデレラグレイ』ですが、コミックスは現在2巻まで発売中!(追いつきやすいぞ!)
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