悪役令嬢レベル99~私は裏ボスですが魔王ではありません~ 第6話感想

 ユミエラ様の拳は衝撃のファースト・ブリッドですわ!

前回のあらすじ

 ラブコメの波動でユミエラ様のスマイルが見られる神回。

夏休み開始

 ユミエラ様が入学してもうそろそろ夏……つまり、水着が見れる! しかしこの作品にそもそも水着イベントなんてあるのだろうか、ファンタジー世界だから無理か、残念!

 当のユミエラ様は夏休みなどお構いなしにパトリックと武術の修練に励んでいた。既に最強の身でありながら更なる高みを目指す姿勢がカッコいい(やり込み廃人ともいう)

 だいぶ様になってきた剣の冴え、そしてお約束になったぶっ飛びパトリック。でもこれも、ユミエラ様の愛だから仕方がない。飴(ヒール)と鞭(骨折)でラブコメが成立する作品。

美女と猛獣のはず

 ご学友も出来たユミエラ様は「レベルアップの話をするべきか相手を見る」ことを勧められる。そして聞き耳を立てると……「パトリック様とユミエラ様って、猛獣使いと猛獣みたい」という会話が。男はオオカミ。つまり、ユミエラ様が猛獣使いで間違いないはずだ。よもや……ユミエラ様が猛獣だなんて、ありえません。ユミエラ様は今日も美しい。

「兄と妹にも見えない?」

 ……兄妹の、禁断の愛。アリだな。その案はぜひとも採用したい。

パーティを組んでみる?

ユミエラ様「もしかして私の知識……魔法に偏りすぎ?」

 勉学にも力を入れるユミエラ様はどこまでも貪欲だ。図書館で勉強しようとするシーンすごくかわいい。しかしここに来たのは勉学よりも戦闘技術とのこと。ならばユミエラ様、先ずは陣形を組みましょう! とりあえず4人パーティを組むのです! 今期のアニメキャラで組むとしたら……

前衛:ルード(最強タンクの迷宮攻略)
中衛:ユミエラ様
後衛:ウサト(治癒魔法の間違った使い方)
   高遠夜霧(即死チート)

 ……………………ダメだ。ユミエラ様がマジで魔王にしか見えなくなる編成なのでこれはあかんわ……ルードいるから防御面は万全だけどそもそもユミエラ様が傷つくシーンがまるで想像つかないし、怪我しないので救命団のウサトも必要ないだろうし、1人だけ明らかにバランスブレイカーでおかしい奴紛れ込んでいるので駄目だ。(今期の異世界枠それなりに楽しめるてます)

ぼっちちゃん(アリシア)

 いつもの色ボケ3バカはいないので、アリシアは1人で夏休みを過ごしている様子。常にイケメンに囲まれているから周囲の不興を買っていじめられるとか思ったが、腐っても王族が懇意にしている相手をいじめるだなんてことは命張らないと出来ないわ。

アリシア「私に魔法を教えて欲しい!」

 ピンク髪でぼっち。つまりこの子は、ぼっちちゃんだ(ジェネリックぼざろ)。この子は依然としてユミエラ様の姿が異形の怪物に見えるようですけど、これまでとは違い怯える様子は見られない。恐ろしいけど悪い人ではないという認識に変わったのかもしれないので、つまりここは、好感度アップの大チャンスです! 夏休み! 深まる絆! 夏祭りと花火デート! パトリックとの正統派ラブコメも良いけど、アリシアルートも捨てがたい!

ユミエラ様「必殺技とかどうでしょう」

???「必殺! 俺の必殺技!」
???「ひぃいいっさつ! シャイニング・フィンガー!!」
???「さぁ一緒に叫ぶぞ!必殺技の名を! 勇気一刀流奥義ブレイブ斬!!」

 必殺技はまあ置いといて……アリシアには忘れられない思い出の中に、無数の星々が煌めく夜空があるようで、【光】のイメージ的には確かにピッタリだ。

夕方の図書室で2人きり

 今回の件でユミエラ様への好感度が急上昇したであろうアリシアも満足して去っていき、一人黙々と勉強するユミエラ様。そこに現れる、お土産のお菓子をくれるパトリック。お菓子の中身が何であれ甘い展開の到来、ご褒美タイムだ!(ハイキュー!!面白かった)

ユミエラ様「一緒に部屋で食べる?」

 この抗いがたい誘惑の言葉にパトリックは踏み止まれるの強い。私なら尻尾振って付いていく。彼は妥協して食堂デートを提案したが、むしろ衆目に晒されるのでもっと難易度が高かったりしない? 「一緒に食べて友達に噂とかされると恥ずかしい」何て言われないかと思ったが、ユミエラ様は美味しいものを仲の良いパトリックと食べられたらそれで良いのでしょう。くっ! この2人の間に入るなんて恐れ多いこと出来ませんわ!
「もうつきあっちゃえよ!」と私の心のザインが叫んでいる!

夏休みが終わり…

 嘘だ…今始まったばかりなのに…どうして終わった、夏休み…アリシアとの好感度爆上げ祭りは? パトリックとのサンシャインデートは? ああ、そんな……ユミエラ様の夏休み――終わっちゃった…

そんな餌にユミエラ様が食いつくわけ

 剣術部門、魔術部門の2つが存在する武術大会が始まる。でもまあユミエラ様が出場しないのは解釈一致。彼女がやりたいのは無双ではなく己の力をより高みに到達させる行為である。特に目的もなく両部門で優勝するなど顰蹙を買って然るべきだから何のメリットもないのだ。

【両部門で優勝した方には、賞品で闇魔法の威力をアップさせるアイテムが貰えます】

 この賞品を用意したのは誰だ!!? ピンポイントで「ユミエラ様に無双してほしい」と言っているようなものではないか! こんな分かりやすいエサに聡明で麗しいユミエラ様がかかるわけが

ユミエラ様「欲しい…とても欲しい、凄く欲しい!」

 流石ユミエラ様! 未だ高みを目指し続けるために敢えて乗る! 誰かの息のかかった策謀か等考えるまでもない、邪魔する者は粉砕あるのみ! 目の前に転がった強化イベントをみすみす逃すやり込みゲーマーはいないのだ!

ユミエラ様「私が優勝賞品に気付かなかったら、優勝者が謎の追いはぎにあっていた」

 その追いはぎ、レベル99ありそうですねユミエラ様。

レベル20の赤髪

 ユミエラ様に怯まない男といえば3バカ。その1人、夏の間に強化して、今やレベル20になった赤髪の脳筋。授業でもレベルアップしていたであろうことを考えると成長速度は大したことない気がするな……RPGあるあるだけど、レベルは基本的に上がれば上がるほど次に必要な経験値が割り増しされていくし。(ここのユミエラ様かわいい)

雑談3種の神器

ユミエラ様「そうなんですか、すごいですね、もっと詳しく聞かせてください」

 れ、連続詠唱!!? いけませんユミエラ様! 単なる雑談でしたら連続詠唱も問題ない場面が多いかもしれませんが、今相手は至高の御身であるユミエラ様を怯ませたいばかりにいきり散らかしておいででございます! 3種どれを言ったとしても単なる煽りになってしまうここでは、連続詠唱は最上級の煽り!!

赤髪視点ユミエラ様「ああそうなの。凄い凄いねえ。もっと囀ってみてよ」

きけんな武術大会

 ユミエラ様の柔肌がゴーレム以上の強度を誇っているとしても、剣術大会は剣の破損で失格。脆弱な剣ではユミエラ様の華奢な剛腕による素振りにすら耐えきれないので「頑丈」の一点で選んだ普通の剣、少しなら全力で振っても大丈夫だ。

 見よ、あの暴旋風を! ユミエラ様が軽く素振りしただけで引き起こされた圧倒的な風量だ。やる気満々、さぁ、このユミエラ様にいい勝負をして見せれば、君たちの活躍は王侯貴族の耳に留まること請け合いだ!

「棄権します!」不戦勝で決勝戦に躍り出るユミエラ様。剣の破壊で良いから頑張れと思っていたけど、みんなのヒーローパトリックが毎回あり得ないレベルで吹っ飛んでいる+治療にグロテスクな魔法をかけられているのを見ていたら、「自分がそうなる」と考えて縮こまるのも無理ないか。

 いやしかし、びびって引っ込むようではいけませんねえ……ダメ元でも挑まねば。ユミエラ様が人外の強さを誇っているにしても、絶対に命をとらないことはご存じでしょうから頑張ってみればいいのに。

爆発四散ソードブレイカー

 おい赤髪! 何でお前だけそんなに剣が豪華なんだよと突っ込みたくなる決勝戦。無課金勢の中に重課金者が出てきたような圧倒的格差を感じる。

 ゲーム終盤で手に入れられる装備を今手にしている理由……ゲームバランスが崩壊しているとか? それともクリアな思考のユミエラ様の直感通り【コネ】か?

 もしも実力にそぐわない剣であれば、振っているのではなく振られているようなもの。ハクスラのゲームには装備に必須なレベルとかステータスがあって、最強武器を手に入れても即装備なんてできない。出来たとしても、不釣り合いな武器は重くて扱えなかったり命中率や速度が思い切り下がってしまう。赤髪は案の定、ユミエラ様でなくとも軌道が読める大振りで無駄に体力を消耗させられている。

 しかしユミエラ様、戯れにこれを受けてあげる優しさをお持ちだ。一瞬、剣にひびが入ってユミエラ様が負けると思ったのも束の間

ユミエラ様「ユミエラパンチ!」

 豪華な装備がSTR激高のユミエラ様による拳によりへし折られた。男の子みたいな解決方法を!! そう、これは剣術大会……けん術……拳術でクリアしても、許される、ユミエラ様であれば! 赤髪でもユミエラ様の拳が見えぬほどの速度、目撃者はこの場に誰もいないはず。完全犯罪完了!

団長「あの大剣を素手で……」

 あなた……目撃者ですね? 黙らせねば……

魔法部門

 青髪君の魔法は素晴らしい。綺麗な立方体の土を無数に分割して操作しながら火炎と水を同時に射出し、風魔法で全部衝突させずに巻き上げる。ユミエラ様のレベルはようやく信じてくれた彼だが、魔法に対してプライドがあるので引き下がらない。大口を叩くだけの努力と研鑽はしっかりと積んできたようで好感度が上がるわ。100点と付けられていたけどそれも納得だ。

 ……だが悲しいかな。ユミエラ様の披露した魔法は「ブラックホール」。精巧な芸術品みたいな魔法とは違う、圧倒的破壊による暴力的な美。ユミエラ様の満足げな横顔が美しい……前回のブラックホールとは違い、これは本気らしい。

 空が暗闇に覆われ、全ての雲が一点に圧縮し、魔法解除後には黒雲と稲光と暴風が吹き荒れる。闇属性・風属性・水属性の合わせ技ですね! 審査員も300点という訳の分からぬ点数をつけるほど興奮(命の危機)に打ち震えておいでだ! 優勝させなかったら国が亡ぶとでも思ったのかもしれないな。

※ブラックホール発動前に、ユミエラ様の満面笑顔を向けられたパトリックは、彼女の意気込みに命の危機を察知して逃げた。この本能的危機管理意識は見習いたいものである。

本日の勝負、ユミエラ・ドルクネス様の勝利。

悲報:エレノーラ様いつ出てくるの!!!!!!???

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感想まとめ

サポート1人を1億回繰り返せば音霧カナタは仕事を辞めて日本温泉巡りの旅に行こうかなとか考えてるそうです。そういう奴なので1億人に到達するまではサポート1人増える度に死に物狂いで頑張ります。