俺は全てを【パリイ】する 11話「俺は神の怒りをパリイする」感想

皇帝を相手のお城にシュゥウウウウ!!

前回のあらすじ

 魔竜の背に乗り皇帝チェイス。逃げるアイツを捕まえろ。

※この記事はアニメ「俺は全てを【パリイ】する」の11話ネタバレを含む感想です。

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自分の家が一番

 オリハルコン製の武具馬具には様々な魔法効果を付与できるようで。スピードを落とさず駆け抜けた馬は無事に皇帝を魔導皇国の領地に運びきった。そこはなんというか……魔法というより近未来的な要素を詰め込んだ街並みの国だった。そして自分の威厳やプライドの根底がこの超魔道都市国家なのだろう、さっきまで失禁&逃走した老人が、急に強気の態度で魔竜の迎撃を指示する。ここでさっさと降伏していたらとか思ったけどどっちにしろ悲惨な結末は変わらなかったな。



錚々たるケラウノス

 魔導皇国に点在する魔晄炉魔力炉はいわゆる発電所で、インフラの要。本来武器に転用すべきではないが、魔竜の中でも一際ヤバイ厄災の魔竜が迫っているとあり、ブリューナクとは比較にならないほどの巨大な大砲を構えた

「魔導皇国の中の全エネルギー預ける」状態。シスt……やsm……いや言うまい!

 多分これがタイトルにもある「神の怒り」、ケラウノス。調べると神話に出てくるシロモノで、皇帝曰く「裁きの光」だそうな。出力は馬鹿でかい代りに命中精度に問題ありなので追尾機能を付与。これで魔竜どころか過剰戦力もイチコロだ!

ノール「パリイ!!!」

 うん。そうだな。そうだった。この作品は【パリイ】だったな。



魔竜は避けません

 勘の鋭いノールは気絶から瞬時に復帰し、ブリューナクよりも断然強い光に特攻して見事パリイを決める。きっと厄災の魔竜は

「今私の背に誰が乗っているのか」という絶対的な安心感で避けなかった。実際その信頼はパリイされなかったが、高所恐怖症のノールはそのまま落下! いくら身体強化でもこの高さから地面に叩きつけられたら無事では済まない。ノールの運命もここまでか! 良い奴だったよ。



謀反マンだ!!

Q:パリイされたケラウノスのレーザーはどこへ行きましたか?
A:魔竜のブレスは空で爆発しましたが、ケラウノスには追尾魔法付与があります。目標目がけて当たるそれは、目標から弾かれた結果向きが逆転し、更に拡散したため「魔力の高そうな場所」に帰りました。結果、インフラの魔力炉が全滅しました。

 もうこんな国嫌だと、大臣連中は全員逃走。自分のプライドの根源である都市の破壊される有様を目の前にして皇帝は膝から崩れ落ちる。更には「国を守るために皇帝の首を敵国に献上して許しを請う」手段に打って出る謀反人が複数現れる始末。最早ここまで……という時に



オリハルコン製のボール

 運よく建物の側面に落下して衝撃を殺したノールの行きつく先は、まさに修羅場の皇帝謀反現場。ハジキリストのエントリーだ! コワイ!

 謀反人たちは誰だかわからず困惑し、皇帝は「自分から全てを奪った悪魔」だと恐怖と絶望に陥る。

 しかし至近距離の銃撃も見てからパリイするし、複数人の同時攻撃もパリイとか、ノールのパリイやっぱり変だよ……オートパリイ機能でもついているのかな?

ノール「危ない!」

 爆風から守るために咄嗟に皇帝を蹴りつける。壁にめりこんだ皇帝を玉座に投げつけ王冠を割るなど、お前じゃい案件。老人にやる事じゃないぞ!



楽に死ねると思うなよ☆

 ノールが王様を護った(?????)結果、時間が稼げたため悠々とレイン王子たちが玉座の間へ。敵国のトップ級が来たら魔導皇国サイドが絶望する展開だけど……もうこの戦は負けているため「出来るだけ国への被害を軽くする」のが最重要、だとしたら直接戦後処理の交渉ができる今は大チャンス。

 逆にノールが護って(??????)なければ、皇位継承問題や内部分裂で国が滅びていた可能性もあった。で。生きている王様に下されるのは

レイン「死んだ者たち同様の苦痛を受けたら赦す」
セイン「死人は罪を償うことは出来ませんからね」
カルー「思う存分泣き叫ぶといい」

 生きていたことを後悔するような地獄の苦しみを味わえるぞ☆

 この治癒魔法は間違って……間違ってないな。拷問にはこれが一番大事。でも、こんなシーンをお茶の間にお出しできないので、拷問シーンはパリイだ!

魔竜は大人しくしてました

 そういえば仕返しは? と思ったけど、ノールがインフラ全部ぶっ壊していたし留飲を下げたのでしょうな。そもそもノールとの約束で「人に危害を加えない」のだから、建物の破壊が成った今はもうできる事がないのでしょう。どんな状況でも主の命が第一という忠義の厚さは流石である。



ノールの戦果

 クレイス王国に迫る危機を幾度となく打ち破ってきたノール。国王様は「望むものを言ってみよ」とどんな謝礼を出すようだ。実際彼の戦果は

・あわよくば王女(リーンちゃん)暗殺も出来た牛をパリイ
・ゴブリン()を発見し撃退、魔導皇国への警戒を強める大戦果
・クレイス王国に輸送中だった大量殺人兵器の毒ガエルを撃破
・クレイス王国滅亡確定の厄災の魔竜を屈服させ国王の命を救う
・魔導皇国の戦力・インフラ施設・皇帝の威厳の全てを破壊

 なので、そりゃあまあ出して当然だろう。

ノール「褒章はいらないぞ」

 いやいやいやいやいや……!!!! 救世主だよ、どこか一つ間違えていてもクレイス王国が破滅する激ヤバ案件を全部パリイで片付けた大英雄ぞ!

 これに報酬無しなどしようものなら他の兵士たちもやる気失せるから!

 相手の厚意はしっかり受け取るべきだ、今なら「リーンちゃんを嫁に下さい」とか言っても満場一致でOK貰えるし、リーンちゃんも絶対に断らん。まあそういうお願いはしないと分かっているけどね。

 でも、マジでノールは「良い暮らしがしたい」とか「金持ちになりたい」とかそういう欲とまるで無縁だからなあ……スキル閃きのために猛毒を摂取しまくる異常人だし……黒い剣「ドブサライソード」以上の報酬って何だろうか……



マー族を受け入れよ

ノール「身寄りのないこの子(ロロ)を王都で、他の住民と同じように、普通の生活が出来るようにしてほしい」

 うむ。う……ん??? 他人の幸福を真っ先に案じるノールらしい発案だが、これって結構無茶なお願いだ。叶えれば

「クレイス王国は魔族を受け入れる国」であることを世界中にアピールすることになる。そうなると王様が言うように、仲の良い神聖ミスラ教国に対する背信行為だ。だが、ノールがいなければ今頃滅び去っていたことを考えれば、安い代償である。

ノールのいない場合のクレイス王国(妄想)

 ミノタウロスによりリーンちゃん死亡。動揺する国家にゆさぶりをかけて戦争機運が高まる。

 ノールとリーンちゃん不在でゴブリンエンペラーを発見する切欠のクエストは受けられず、王都への魔族の動きを感知できない。また感知できても王女暗殺で国中動揺しているためその処理に忙殺され、事前準備無しで大群の奇襲を受ける。

 6聖も後手後手で大多数の民を護れず、黒死竜がクレイス王国に到達し大量の死者が出る。さらに追い打ちの厄災の魔竜を撃破出来ない(黒い剣をクレイス王が持っていても、全盛期より老いて使いこなせない)ため、王家はここで途絶。

 その後、生き残れたとしても最後の最後に魔導皇国の1万人の軍勢が殲滅にかかるためクレイス王国は確実に滅亡。

 ……こういう運命すらパリイしたのだからやっぱ規格外だよ。



当然ノールは知りません

 マー族を受け入れる事がどういう事か、そういう政治的な事をノールは知る由もない。まあ、知っていても望んでただろうけど。

 ノールから見たらロロって「魔竜を手懐けたスーパーテイマー」だから、評価は滅茶苦茶高い。本当は魔竜が言う事を聞くのはノールのお陰なのにな! でも通訳してくれたのはロロだから、決して何もしてないわけじゃないのがまた性質の悪いすれ違い。

ノール「ロロがいなければ戦争はすぐには終わらなかっただろう」

 魔竜の背に乗って魔導皇国潜入なんてことは確かに出来なかった。不安の種を一気に根ごと引っこ抜けたのは本当にでかい。

 畳みかけるように、「これ以上はいらない」「今は復興にお金を使ってほしい」と、先ほどの褒章はいらないという発言に背景をつけ足すことで、クレイス王からの評価は「リーンちゃんを嫁にくれ」と言っても2つ返事で了承しそうなくらいには爆上がり確定だ。



美味しいごはん

 やはり、可哀想な境遇の子を救い、良い暮らしを与えて幸せにするというジャンルは普遍的な需要がある。そして年上の女性との同居というのもまた需要がある。最高だよ。

 恐らく次回は復興で終わるのかな? 12話で最終回だろうから……めっちゃロスになりそうで怖い。

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