夜のクラゲは泳げない3話「渡瀬キウイ」感想
理想の自分 求めた自分
前回のあらすじ
橘ののか強火厄介オタクの木村ちゃんが仲間になった! ガバガバ成功計画を実現するため、MV作成技術を持つ人が必要だ。
※この記事は【夜のクラゲは泳げない3話】のネタバレを含みます。
今回のあらすじ
でってこい。でってこい。るりるらる~。
まるで好きのバーゲンセール
文化祭で行うクラスの出し物の1つ、演劇にて「天岩戸」という謎チョイス。恐らく先生が最後に謎ダンスでバズろうみたいな考えなのか? その謎ダンスを担うアマノウズメ役だけが残ってしまい誰がやるんだという場面で、ここ最近自己肯定感ややる気が急上昇中のまひるが挙手した。おい……その先は(多分)地獄だぞ。
「そういうの好きだよ」「うわーっ!」
「めいの事も好きだよ」「〇▼××~~~!!!!!」
罪な女のファンサが眩しい! 分かっている、その好きは恋愛感情とかそういうのじゃないってことくらい! しかし、それでもぉ! それでもぉお!
グッバイ世界
一方そのころキウイちゃんはゲーム配信中。「お前らと違って学校があるんだ」と言ってクールに去るぜ。でも学校前にそんな甘い物ばかり食って大丈夫かと心配になる。今は代謝が良くて大丈夫かもしれんけど将来が不安だ…。
最強ガール(曲完成!)
別の形で推しの帰還+再度推しの友達になれたことで気分満開の木村ちゃんは1晩で曲を作り上げた。わかる。モチベ最高かつ夢中になると筆が全く止まらないし無敵モードになる。小躍りする可愛いまひるを見て花音ちゃん「絵を動かせたらいいかもしれない」思い付きで負担激増! 木村ちゃんもブレーキ役になってくれないので、ここは彼女に頼むしかないとキウイちゃんに頼るのだ。「助けてキウいもん!」
伸び悩み
Vtuberに限らず、配信者とかが陥る苦難の1つに「再生回数」「登録者数」等の減少がある。同じことをすれば飽きられてしまうかもしれない、かといって何か新しい事を始めようにも門外漢なことをするのは時間がかかるし大変だ。
しかし新しいことにチャレンジする姿勢は、それが真っ当な物なら多くの方から賛同や共感、応援の声ももらえるだろう。キウイちゃんもMV製作協力に快諾し、労せずして4人が揃ってしまった。
あと「乗っ取られた」動画の再生回数がじわ伸びして3.2万になっているの地味に凄い。みー子の慧眼は正しかった。
やっぱり…嘘だったじゃないですか
朝…ゲーム。昼…ゲーム。今日は休日かと思ったけど、コンビニから出ると学生の群れ。キウイちゃん? お前…夜も、ゲーム。何やってんだよ、キウイちゃん! 学生服もクリーニングの袋に入ったままで通っている様子無し。家でも家族との会話あまりなさそうな描写あるしで不安になるわ。ネトゲとリアルの生活は両立できないんだ。
い つ も の
2度目の来店で花音ちゃんに無茶ぶりをかます、親しさ爆発な木村ちゃん。まひるは冷静に「2度目だよね?」と突っ込むだけだが、鬼がかったファンサ力の花音ちゃんは、初来店時にむせていたジュースを提供し木村ちゃんを喜ばせる事に成功した。これが、最強のアイドル!
「ヨルのダンス見て欲しいんだけどな!」
夜の……ダンス……その映像を、出来るだけ詳細に撮ってもらえませんかね??
嘘バレ
文化祭1日目。受付をしていたまひるの前に現れる、可愛い制服のタテキタ。「生徒会長のキウイちゃん元気してる?」と何気なく尋ねてみたが、生徒会長は別の方で、キウイちゃんは不登校であることを聞かされてしまう。
その話をしっかり本人に話せる心の強さと誠実さがまひるの良いところ。本当の友達だから傷つけたくないけど、傷ついている今の状況を放っておけないと心を鬼にした。まあ当然拒絶反応で通話切られちゃうし、キウイちゃんもメンタルブレイクするからかなり荒療治ではあるんですがね。
「自分」で突っ走っていた時代
幼少期のキウイちゃんは、名前を弄られても動じないばかりか「オンリーワン」だと喜ぶメンタルをしている。この辺は自分の名前に引け目を感じていた木村ちゃんとは正反対な部分だ。まひるや他の女の子にとってもヒーローみたいな存在で、アメコミヒーローが好きな彼女は自信に満ち溢れていた。そして進学校タテキタでの自己紹介時
「ドーモ皆さん! 初めまして、俺の名前は渡瀬キウイ(カッコいいポーズ)! この世界の主人公! このクラスの事も、ガンガン盛り上げていくつもりだからよろしくな!」
いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああ
やめろおおおお! かつてハルヒに影響されてそういう元気爆発個性爆発な方向性を探って「ただの人間」でないことを強調するような文言が幾多の人のトラウマに手を伸ばす! 私は地味にあいさつしたけど、一歩間違っていたらああなっていたかもしれない!! 物凄く滑ってしまったい!
そして皆がファッション誌や韓流の話題を出す中で、スーパーヒーロー系統の話題しか用意しないキウイちゃんの順応出来なさも見ていて辛い。皆が君の背中を追いかけていた時代はもう終わっているのだ、今は集団生活の中で、いかに孤立せずに自分の好きを広めるかの下地作りなんだ。それこそ流行りのアニメでもドラマでも良いから、進学校に合わせた話題を持ってこないと誰も惹かれないって!
んで今の彼女は言うのだ「間違っているのはお前らの方だろうが!」と。
〇〇―〇〇「そうだ、間違っているのはお前ではない、世界の方だ!」
なんて肯定するテロリストの言葉は置いといて、自分の非も認められないのでは駄目だ。どっちが間違っているわけでもない。私は芸能人とかに疎くてロクに名前を覚えられないけど、別にそれは興味がないだけで嫌いではないんだ。ハマるきっかけがないのだ。沼にひき釣り込むんだ。
抱える心は金で曇る
課金額次第で強くなるゲーム。強くなったら皆のヒーロー。だからどんどん課金していくキウイちゃん。ヒーローっぽい見た目を維持することも忘れ、ひたすら強さだけを追求した結果ヴィランみたいな極悪人っぽくなってしまった。
アマノウズメ
学校に来てくれた花音と木村ちゃん。やはりだけど、平均値を大きく超える可愛らしさらしい。顔が良いのだから当然か。
某日 花音・めい 現着
そんな2人に頼んで、演劇の様子をキウイちゃんに見せて欲しいというまひるは、天岩戸の元ネタを熟知していたようだ。
※この時点で花音と木村ちゃんは、キウイちゃんが引きこもりだということを知りません。
「でってこい でってこい るりるらる~↗」
まひるはふしぎな踊りを踊った! MPが減っていく! 爆笑する会場のボルテージはアゲアゲだ! でもその後の台詞が、最後の「私のスーパーヒーローだから!」のアドリブはしっかりとキウイちゃんに刺さった。申し訳ないけど投げキッスするまひるにファンサ力を感じた。エッチすぎる!!(フリーレン世界の価値観)
木村ちゃん「呪いの踊り、素晴らしかったです!」
某日夜、木村ちゃんの暴言 現着
「いいよ」
気の置けない親友だから、少しの言葉で揺らぐことはない。
「皆の人気者」「輝いて見える」という自分に、皆は好きを感じていたのだとキウイは勘違いしていた。進学校に行ったのもきっとそういう自分を成立させるために決断したことなのかもしれない。
しかしまひるは「堂々と【はったり】をかませちゃうところ」が好きだと言うのだ。嘘でも最後は決めてくれる私のヒーロー。それならば、今も昔も何も変わっていない。
最強ガール
歌詞はキウイちゃんメインに見えて、実は全員に当てはまりそうな凄い曲。軽快で聞きやすい。イラストの動きは流石に枚数が足りずにぎこちないけど、丸っぽいぷにぷにデザインが非常にグッドです。
引きこもりを無理に救わない
一念発起して学校に通う……としても、それは相当先の出来事かもしれない。でも今はこれでいい。少しずつ自信とやりたいことを取り戻し、「最後は決めてくれる」キウイちゃんになれると、まひるは信じているのだから。
https://twitter.com/jeleechandayo
因みに上記のURLからJELLYちゃんアカウントのSNSに飛べるので、5話まで見た後チェックすると面白いです。