わんだふるぷりきゅあ! 43話「つむがれる思い」感想
良縁は結ぶに限る
※この記事には「わんだふるぷりきゅあ43話」のネタバレがあります。
前回のあらすじ
アニマルタウンカレンダー完成! みんな笑顔でウルトラハッピー!
ご機嫌ユキ
愛しのまゆから贈られたマフラー……ユキにとって嬉しくないわけがない。クラスメイトに見せつけるように闊歩し、まゆとのお揃いでこの世に2つしかないと特別感をアピール。2人はにゃんだふるぷりきゅあ!
そんなまゆ単推しのユキより、出来が良く可愛いマフラーに注目が集まって「私にも作って欲しい」と名乗り出る蟹江ちゃん。おっ、ちびまるこちゃんの給食袋回か? と身構えたが、「マフラーを編む大変さ」を盾にまゆを護り(マフラーで)包み込むユキ。
この、マフラーに包み込まれて殻に籠った状態が初期まゆ。
そこから「私が教える!」とマフラーを解いたのが、今のまゆだ。
今回はこの変化こそが焦点になるので大事なシーンである。
この毛は地産地消
各自毛糸を購入するようにとかそうじゃなくて、道具一式毛糸まで用意するというまゆ。授業料無料、材料も完備とか申し訳なさマックス。でも関わり合いになっていこうと進む姿勢は凄い成長を感じるよ。
ニコ様「毛糸ならニコガーデンにあるよ」
毛糸の原材料は羊毛……………………
悟君。バリカンだ、バリカンを以てメエメエの毛を刈り取るのだ……君のお願いならメエメエは一肌どころか丸刈りされても好感度に差支えはない。むしろ鬼畜眼鏡属性がついてメエメエの乙女心が滅茶苦茶になるだろう。
とか思っていたけどニコガーデンに染色済みの毛糸玉が沢山並んでいた。換毛期に自分で刈って自分で加工したのか? 見上げた奴だなメエメエ。
まゆのパーフェクト編み物教室
みんなー!
まゆの編み物教室、はっじまるよ-!
大切な人の姿を想って、頑張ってねー!
生徒:大熊,蟹江,烏丸,猿渡,いろは,こむぎ,ユキ
男混じっているんだが、誰に渡すんだと思っていたけど、母ちゃん相手に送るらしい。意外と母思いの良い奴だ。この年頃の男子って反抗期で母親を毛嫌いするイメージがあったけど、心配無用の様子。
「切っちゃダメ」
こんがらがる糸。リセットしたい欲求。蟹の本能。
切ってしまえば楽になる……そんな状況下に囁かれる
「切っちゃダメ」
まゆの、ASMRボイスを! 早期実装してください! 色っぽい眼差しと共に放たれる耳から脳髄を貫通するとろけるボイスを!!!
クリスマスプレゼントだよ!
いろはは努力を惜しまない。既に恋人になり、絶対に裏切らない超安パイの悟くん相手でも入念に心を掴み続ける強い意思を感じる。この場に悟君がいないから凄く気合の入った、乙女を捨てたような顔芸を披露。目がハートになっていて必死さが伝わる良い表現だ。
悟君にクリスマスプレゼントをあげるという強い心をまゆが感じ取り、さといろ過激派の彼女としては全身全霊で応援するしかない。
日記の解読
皆が毛糸玉と格闘している間、悟君は日記の解読に勤しんでいた。スマイルプリキュアにレイカちゃんいないと詰むように、わんだふるぷりきゅあには悟くんが必要不可欠だ……。
日記の内容は、狼のガオウと過ごしている内に村の人間に見つかり、二度と近付いてはいけないと言い渡されたところ。その後狼駆逐の流れになる前にニコ様とガオウが出会いを果たすわけだが……あれか? 喋れるようになれば人間と分かり合えると思っていたのに、気味悪がられて恐怖を煽り殲滅思想に激化したってこと? だとしたら悲しすぎるでしょ……。
ザクロさんの純粋で複雑な愛
いつも通り熱々カップルを羨ましげに眺めるザクロさん。それを目撃したカプ中のまゆが、まさかの会話を試みた。まゆはそのまま、ザクロさんのガオウとの馴れ初めや好きな所を聞いて心の栄養素にする気満々だったが、雪は幾度も動物をないがしろにしてきた敵と認定して噛みつく。
惚気ているけど、敵の野望が成就したら人間社会が破滅するからユキの対応も正しい。だがここで全部拒否して殲滅戦に移行したら、それこそ「分かりあう歩み寄り」をテーマにしてきたわんだふるぷりきゅあが破綻する。
だからまゆは毛糸と編み棒を渡し、マフラーを編もうと提案。この申し出にザクロさんは……ここでは拒絶した。でも、ザクロさんもトラメ同様に、過去の遺恨と同等に大事なものがあるのが分かっただけでも収穫。
元の優しいガオウ様と大切な日々を過ごしたいが、そのためにはガオウ様の願いを叶える手助けをしなければならない。動物を尖兵にして心を傷つけるなんてやり方をザクロは平然とできるが、彼女としては「私は良いけど、慈悲深いガオウ様にはやって欲しくない」とか思って良そうなんだよなあ。
縫い上げ特化リリアンネット
リリアンネットは、一回切られるごとに縫い合わせる!
一回縫い合わせたら、ほんの少しだけ硬くなる
それがネットなんだよ!
まさかの蟹江ちゃんとのやりとりが伏線。切っても切っても縫い合わせる、何度挫けても人との関わりを諦めなかったまゆの生き様を体現したかのような根競べ。スパっと切れ味抜群のハサミでも切れない硬度に到達したリリアンネットは厄介だ。
沢蟹のガオガオーンもこれにはお手上げ。疲労した&戦意喪失で睡眠攻撃が一撃で効いたので勝確。というか今回の敵、従来プリキュアならハサミを握った蟹江ちゃんの怪人化もありえたかもしれんね。
おめでとう
あのシーンでパチパチと拍手したのは私だけではないはずだ。
ガオウの考察
ずっと引っかかっていたのは、こむぎが闇落ちしかけた回。あの時こむぎを助けてくれたのは、一匹の狼の遠吠えだった。「若い頃の人間を信じていたガオウ様が、今のガオウ様を止めてくれと願ってこむぎを助けたんだろう」とか勝手に想像して補完していましたが、少し様相が変わってきた。
ハロウィンパーティー回。ガオウ様の周りに動物が集まって来たシーンを見て、こむぎは「いろはみたいだった」と感想を述べた。
今回の日記で、スバルとガオウの関係が少しずつ明らかになっていく。
もしかしてなのですが。
今のガオウ様は【ガオウを名乗っている別人】
そんな仮説が私の脳裏をよぎる。人間社会を破壊して動物を解放することを、スバルという人間の親友をもつガオウが望んでいるとは考えにくい。
スバルの日記も残っている以上、スバルを失って闇落ちした路線も考えにくい。ニコ様も今回「どうしてしまったのだろう」と心の中でつぶやくシーンがあって、心変わりしたというより、別人になった方が腑に落ちる。
現ガオウ様=スバルとして、闇落ちした経緯を妄想する
①村人に理解されないどころか狼を絶滅させようとする人間
②ガオウは人に歩み寄るために言葉を習得した(ニコ様との出会い)
③恐怖した村人によりガオウが殺される(人間の仕打ち)
④スバルが深い絶望に落ち、亡きガオウたちのために人間であることを捨てて、親友の名を借りて今に至る
ニコ様が知っているのは②の時点で、その後については知らないとか……
でもこれだとアニマルタウンがかなり厄深い場所になるからなんかなーと思ってしまう。出来ればこの考察は当たって欲しくない。当たったら朝からエグイ描写を押し出される羽目になる。
次回予告
不穏な要素は一切ないけど、ここまで長寿の犬にクローズアップするっていうのは何か……少しだけ嫌な予感がしなくもない。
劇場版で階段駆けあがるこむぎが言っていた言葉が、ここに来て公式回答出される可能性もあるのか? 「たくさんの幸せを、ありがとう」とかそういう流れ? 次回も気になります!
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