”緊張しい”な私が、ピアノの発表会2週間前から本番直前にしたこと<前編>
先日ピアノの発表会があり、ホールで、(コロナ対策のため、かなり少人数の入れ替え制で)演奏をしました。
私は非常に”緊張しい”です。
本番、ピアノを弾き始めた瞬間、指がぶるぶる震えていることに気づきました。「こんなに練習してきたのに、失敗に終わるのでは?」と心配がよぎりました。
ですが、無我夢中で弾いて、気づけば、ほぼノーミスで、むしろ練習時よりも良い演奏をすることが出来ました!
緊張は、良い演奏をしたい!と想うからこそのもので、決して悪いことではないですよね。
しかし、子供の頃ピアノを辞めたときに頭にしめていたのは、人前で演奏する”緊張”から逃れたい、ということでした。(今思うと)
失敗をおそれて、自ら舞台から降りてしまうことや、緊張のあまり普段の力を発揮できないというのは、やはり残念です。
発表会は死ぬほど緊張しますが、演奏後の達成感や高揚感は何にも代えがたいです。怖いけど、また何度でも舞台にあがろうと思うのです。
どうにか緊張を集中力に変換して、発表会を楽しむ精神状態にもっていきたい。
そこで、今回の発表会に向けて、ピアノの練習をすることの他に、
「余計な緊張は極力減らし」
「緊張してても力を発揮できる」対策を考え、色々実行してみました。
その中で効果があったと思われるものを、前編・後編でご紹介したいと思います。
ちなみに私のピアノの腕前は中級程度。演奏技術はまだまだ未熟です。そんな私が体感した内容です。
ピアノが好き。でも人前で演奏するのは緊張する、発表会が恐い、、という方に、怖い→楽しい、に変化していけるように、このnoteが少しでも役立ったら嬉しいです。
1.本番に近い環境で練習する
ピアノの発表会では、グランドピアノで演奏しますが、私の自宅には電子ピアノしかありません。
電子ピアノは(商品にもよると思いますが)綺麗に弾けているように聴こえしまうことがあります。電子ピアノで練習を仕上げた後、ピアノ教室のグランドピアノで弾くと、(繊細な曲だと特に)響きや鍵盤感覚が異なり、「えっ家ではもっと綺麗に弾けていたのに…!」と慌てることがあります。
アップライトピアノであれば、響きや鍵盤感覚はグランドピアノと近いかもしれませんが、例えば本番で、楽譜を見ながら演奏する場合は、譜面台の位置が、アップライトピアノとグランドピアノとではかなり異なるため、目線の運びの感覚にも違和感が生じるかもしれません。
本番で「いつもと違う!」と調子を崩さないように、本番近くなったら極力グランドピアノで練習を重ねた方が、本番が”いつも通り”となり、余計な緊張をせず力を発揮しやすいと感じました。
というわけで、私は発表会2週間前からは、毎日、ピアノ教室にあるグランドピアノをレンタルして練習しました。
2.色々なピアノで練習する
1とはちょっと逆の話になりますが、色々なピアノで弾いてみるというのもオススメです。
本番のピアノは「はじめまして」であり、「いつもの」ピアノではないのです。自分にとって弾きやすいかどうかは、弾いてみないと分からない。
私はこれが、結構心配のタネでした。
私は、日頃から、ピアノをレンタルして練習することが多いのですが、同じメーカーのグランドピアノであっても、1台1台調律が異なり、鍵盤の具合も異なり、それぞれ個性があります。
私は演奏技術がまだ未熟なこともあり、演奏の質が、ピアノの個性に良くも悪くも影響をうけてしまいます。
発表会2週間前ともなれば、仕上がってきて、弾き込みの時期かと思いますが、この時期にあえて、手こずるピアノを選んで練習すると、気づかなかった演奏の問題が浮き彫りになり修正ができますし、また、本番がどのような個性的なピアノであっても、「あ、このタイプね」と動じないようになります。
3.自分の演奏を録音して聴く
発表会前に自分の演奏を録音して聴いてみてください。自分の演奏の問題点がよく分かります。
好みの演奏や目指したい演奏との違いも客観的につかめ、どこをどう改善すべきかが見えてきます。
そして、本番近くなってくるとモヤモヤと頭に浮かんでくる「失敗の妄想」を打ち消し、成功のイメージを頭に植えつける効果もあるように感じます。
4.本番の衣装と靴で演奏する
私は、以前、発表会用の衣装とのコーディネートを重視して選んだ靴を、本番で初めて履いたところ、かかとが低すぎて、ペダルを踏むたびに滑り、演奏に支障をきたし、焦って緊張が増した、という失敗経験があります。
このような、演奏以外の要因で緊張を感じないためにも、ぶつけ本番で衣装&靴をおろさずに、練習の際に何度か、本番用の衣装と靴で演奏してみるのはおすすめです。
また、今回私の課題曲が「ショパン/ノクターン嬰ハ短調(遺作)」という、ペダル多めの曲でしたので、ペダリングに最善の靴の形(ヒールの高さ)とは何か?と、ネットで検索すると、こちらのサイトにたどり着きました。
ピアノシューズ専門店 Little Pianist(リトルピアニスト)
『 ピアノペダリングに特化した専用のシューズ 』というものが存在することを初めて知りました!
ヒール部分が特徴的なデザインになっています。これがポイントです。
実際に履いてみて、ペダルを踏んでみて分かる、もう手放せない!という確信(笑)
そして、こんなに機能的なのに、見た目も非常に可愛いので、どんな衣装にも合わせやすい。
ペダリングに不安や課題をお持ちの方、一度試して欲しいです。(子供用もあります)
5.最適な椅子の高さを確認する
YouTubeでとあるピアニストの方がこのように語っていらっしゃいました。
本番、自分に適した高さの椅子で演奏できないこともあるかもしれないので、普段の練習でも椅子を高くしてみたり、低くしてみたり、色々な椅子の高さの状況で演奏する練習をしておくこと
早速試してみると、高さが変わっただけで、脳が混乱するのか普段弾けてた和音が一瞬分からなくなりミスをしたり、腕が動きづらくなるせいか指がうまく運べなくなったり、ペダリングにも影響あり、驚きました。
どうも、想像以上に、鍵盤と身体、腕、目線、譜面台の位置関係が、演奏に影響を与えているようです(私の場合)。
演奏するときに、自分にとって最適な椅子の高さを調べたことありますでしょうか。
私は、試した結果、普段より少し高めにした方が、指の運びが良くなることが分かりました。
本番の椅子の高さが合わなかったせいで、音を外してますます緊張・・・という負のループに入らないように、最適な椅子の高さをあらかじめ把握し(上から何段目という風にきちんと正確な数も把握)、本番では、演奏前にまず椅子の高さの調整を行うことで、安心して演奏に入ることが出来るように思います。
6.頭と身体の状態をよくしておく
これは若い方やお子さんには不要な話とは思いますが、私は在宅勤務で長時間同じ姿勢でPCに向かう生活を送っており1日の終わりには、背中や肩回りがガッチガチになります。
1日仕事した後にピアノの練習すると、朝練習するより内容が悪いです。その理由は、やはり仕事の後は、頭も身体も疲労しているし、肩回りの動きの滑らかさが失われ、それが演奏に影響するのだと感じられました。
そこで、私は整体に行きました。
整体でなくても、鍼、マッサージ、ヨガなど運動、温泉、、などでもOKだと思います。整体後は、指がなめらかに鍵盤を走りました。気のせいかな?
また、良く寝て、頭と身体の疲労を解消しておくことも大切ですね。
頭がクリアで、身体がしなやかな状態で本番を向かえることは、良い演奏と緊張対策に有効だと感じました。
7.会場の視察をする
私は、可能な限り、発表会の会場を事前に視察しにいきます。
理由は、当日、道に迷ったりなど、演奏以外の緊張をしないためであり、一度でも行ったことのある場所だと、当日のイメージがしやすく、その分安心感が増えるからです。
できれば、演奏するホールも見学しておきたいところ。
自分がそのホールで演奏している光景をイメージしておくことは、本番の緊張を軽減することに役立つと思います。
以上、前編として、2週間前から行った対策7つ、でした!
後編は、発表会当日に行った対策をご紹介していきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、また。
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