同僚が教えてくれた、「私の声」のこと
自分の声が好きだ、という人に、あまり会ったことがない。
最近、私が好きな「伊藤沙莉さん」という若手女優。
彼女の声は、低音でハスキーボイスという、とても特徴のある声の持ち主で、その個性的な声の魅力を活かし、映画やドラマだけでなく、ラジオやアニメ声優、ナレーションなど幅広いフィールドで活躍されている。
そんな伊藤沙莉さんですら、自分の声をコンプレックスに感じていたそうだ。
人は、録音された自分の声を聞いた時、思っていたような自分の声ではなく聴こえ、さらに、その意外な自分の声を、”好ましい”と思えないことが多いのかも知れない。
なぜ、自分の声が違って聞こえるのか?をネットで調べると、
周りへは気導音(空気を伝わって鼓膜を振動させることによって聴こえる音)として、そして自分には気導音と骨導音(声帯などの振動が直接頭蓋骨へと伝わって聴こえる音)が合わさったものが自分の声として聴こえているので、両者に違いが生じるため。
と、あった。
そういう私も、自分の声にコンプレックスを持っている。
それは、実家で祖母宛の電話の取り継ぎをした際に、電話の相手が「あら?モリちゃん?」と話しかけてきたのだ。
”モリちゃん”とは、私の父のことで・・・
多感な時期だった私は、父=男のような声で、相手に聞こえているんだ!と思ってかなりのショックを受けたものだ。
そんなこんなで、自分の声は野太くて、良い声ではないんだ、と、思ってきた私ですが、
昨日、会社の同僚に、人生で初、声を褒められた!
それも、「zoomを通して聞く声が良い」という、時代らしい褒められ方だった。
全く想定外の「褒め」をもらって、私は1週間分の仕事の鬱憤や疲労が一気に吹き飛んだ気がした。
同僚曰く、
「zoomで会議をしているとき、ときたさんが説明する内容は、スッと耳に入り腹落ちするんだよね。
聞きやすい声の高さと抑揚、話すスピード、話の組み立てがシンプルでわかりやすい。声がオンライン向きだと思う。その声の才能もったいないよ。」
コンプレックスだと認識していた部分を、こんなに褒めて、光をあててくれた同僚に大感謝だった。
自分の声を、自分で長所と認識することは、多分、むずかしいことだと思うから。
41歳にして、新たな自分の長所を発見するなんて、生きててよかった。
大袈裟な表現かもだけど、それぐらい、嬉しかった。
この新たな長所を、仕事にどう活かしていくか、じっくり考えていこうと思う。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、また。