父の日に、父と娘でシュウマイを食べる。
明日は父の日。
少し前に注文しておいた父の好物が、明日実家に届く予定になっているので、当日はLINEでもして会わずに済ませるつもりだった。
しかし、夫が珍しく義理父に会いに行くと言いだしたので、
「それならば」と思い立ち、急遽私も実家の父に会いに行くことにした。
訪問の時間帯はお昼に決まった。
明日は母が仕事で不在とのことだったので、父と娘、二人きりで昼食をとることになった。
父と二人で昼食をとる・・・・これは何年振りのことなんだろう???
思い出せない。それくらい、レアなことだ。
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私が10代の頃、母が不在の休日のお昼には、よく父が「中華三昧」でラーメンを作ってくれた。
普段は母が食事を作っていたので、父が台所に立つのは滅多にないことだったのだが、一人暮らしの経験もない父なのに、意外と料理が上手であった。
「もうお昼か・・・ラーメンでいいよね!?」
と、ちょっと投げやりな感じで毎回言ってくるのが特徴だった。
おそらく、これをもう少し詳細に言語化すると、
「”お父さんが作るラーメンだから、お母さんのと比べたらあんまり美味しくないし、見た目も綺麗じゃないと思うけど、そんな”ラーメンでいいよね!?」
、、というような、
父親の、年頃の娘に対する心許ないニュアンスが込められていたんだな、と今振り返って感じ取れる。
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正直、その時以来かもしれない、お昼ご飯を父と二人きりで食べるのは。
急遽決まったことだけど、なんだか楽しみだ。
何を一緒に食べようかと考え、あの父の中華三昧をまた食べたいなーという気もしたけれど、明日は父の日ですし。
中華繋がりということで、”娘の手作りシュウマイ”を持参することに決めた。
餃子は手作りするイメージが普通にあった。
しかし、”シュウマイは崎陽軒で買うもの”という認識が、潜在意識に叩き込まれていたようで、これまでシュウマイを手作りしようという考えに至らなかった。
しかし、いざ作ってみると、餃子よりも簡単で、とても美味しい!!!!ということに気づき、これが最近のマイブームとなっている。
この手作りシュウマイの美味しさを、明日、それも父の日という特別な日に、
父と分かち合えたら嬉しい。
そんな気持ちでシュウマイを包む夜は、、、、正直とても幸せだ。
父と娘の距離は、その時々によって幅があるように思う。
「大きくなったらお父さんと結婚するんだー♡」と言って、べったりしていたかと思えば、急にそっけなく離れたり、理不尽にうざがったり、煙たがったり、、そしてまた近づいたり。
これまでの歴史を踏まえると、「大人になったから」の一言ではとても辻褄が合わないような気まずさもあって、父に本当の気持ちを表現するのは気恥ずかしい。
だから、毎年訪れるこの日を活用するのだ。
お父さん、いつもありがとう。
お父さんも、明日急に私が来ることになって、密かに嬉しそうだ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、また。