Macで音声入力を設定する
マックの音声入力については、何度か書いてきたけれど、喋ることと書くことの間には結構大きな差があって、どうしても喋れない状況が多いこともあり、ついついキーボードをタイプしてしまう。
そういえば普段使っているUlyssesで音声入力をしていなかったと思って今試している。いつも通りダークモードにしてタイプライターモードで書く。今のところ全く問題なくかけている。
音声入力の設定はUlyssesで行うのではなく、MacbookのOS側で行う。
システム環境設定→キーボード→音声入力
その他の設定は 画面の通りで、ポイントはファンクションキー(地球儀マーク)にショートカットを割り当てること。設定したらファンクションキーを二回押すと、音声入力モードになる。これはキーボードの仕様によっても異なるので、それぞれ好きなキーに割り当てができる。
あとはユリシーズの画面を立ち上げて、普段の画面で喋ればいい。
最近のOSになってから変換精度も高くなっていて、句読点も自動で打ってくれるのでとても実用的だと思う。
だーっと、頭の中にあることを思いついたまま喋った後に、細かな修正や校正をキーボードで行う。とにかく喋るということが文字数を膨らませる。ただし、これは結構トレーニングが必要で、 最初は喋るよりもキーボードでタイプする方が楽だと感じるだろう。おそらく脳の使い方が話すのと書くのでは違うのだと思う。また口語と文語の使い方や書き分けも必要になってくる。
Ulyssesの画面で、たまに音声入力のショートカットが効かない時がある。そういう時は一度Apple純正のメモ帳などを開いて、音声入力のショートカットキーを押す。それからUlyssesのほうに戻ると入力できるようになる。これはおそらくUlyssesが純正のアプリケーションでないため起こっている。途中で入力ができなくなったらまた純正アプリに戻ってショートカットを押して、再びUlyssesに戻る、という感じで今は書いている。
もう一つ気づいたのが改行ができない問題である。音声入力中に「改行」としゃべると通常は改行されるのだが、Ulyssesのエディタでは1文字スペースができるような感じになるだけで、改行されない。これは喋りが継続している間はそのようになるが、話し終わって音声入力モードを抜ける時にエンターを押すと、「改行」と喋った部分は全て見事に改行されている。
ここでテスト。ブロックを1行空けるためには、
今続けて「改行、改行」と言葉を発したが、これでうまくいっているだろうか。
うまくいっている
ただブロック移行のために「改行、改行」と2回言うのは、なんだかロボットにでもなった気分で、はたから見ると随分間抜けである。エンターキーを2回打つ労力に勝っている気がする。そして「改行」と言葉を発する時に、脳のメモリを使うので、書きたいこととか言いたいことを忘れてしまったりするかもしれない。書くにあたり、沈黙がいかに大事か。段落分けや原稿全体の形成に関しては、キーボードに優位性があると思う。
今後は音声入力とタイピングの連動性がさらに深まっていくと思うので、このような問題も徐々に解決されるかもしれない。
音声入力である程度書けるようになると、もうキーボードが不要になる可能性もある。今年の第3四半期のAppleの業績は、iPadの売り上げがMacBookを上回っている。Apple自体もiOSに力を入れている事は明らかだし、AppleVisionとの連携性も相まって、今後キーボード不要の原稿執筆、あるいは制作がやってくるかもしれない。
IPadを使いながら外付けのキーボードさえ使わないのであれば、圧倒的に機材を減らせるし軽くできる。今後どこかのタイミングで僕もそのようなスタイルに切り替えることになるかもしれない。 ただ、動画編集に関しては、まだMacBookの方が行いやすいので、このあたりをどう解決していくかが課題だ。
音声入力に慣れてくると最初の下書きを画面を見なくても行えるので、MacBookの高さを上げて姿勢を調整する必要がない。MacBookスタンドや独立ディスプレイも不要になる。そのままデスクにMacBookをぼんっと置いて、ただ背筋を伸ばして、画面を見ずに正面を見て話せばいい。これは革命的だ。実際にやってみると圧倒的な身体の解放がある。背筋を伸ばせる素晴らしさ。そうなってくるともはやMacBookである必要がない。
最後に、音声入力の弱点としては、公共の場で喋りにくいこと。街中や移動中にスマホに向かってブツブツ言ってるのも怪しまれるので、注意しなければならない。独り言の激しい奴と思われないように。でも原稿が進むのなら、まあそれでもいいか。