山から街へ、街から山へ
休暇に入る前から、身体が自然を求めていた。
昔から、山への憧憬がある。その理由はもう知っている。
母が登山家とまでは言わないけれど北アルプスの登頂者で、実家の壁にはアルプスの全紙パノラマ写真があって、いつもそれを眺めて育ったからだ。
玄関を開けると海、部屋の中には山。今思えば、どっちつかずの中途半端な景色を眺めて生きてきた。それが今の僕の、山でもなければ海でもない、所謂中途半端さを生んだのだと思う。
叔母が長野でペンションを経営していて、よく遊びに行った。きのこ狩りなんかして。帰るとまた海。いつも自然が側にあった。
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