被災建築物応急危険度判定
能登半島地震
今回の能登半島地震に際し、自分に出来ることはなんだろうと、一般ボランティアは募集していないし、体力があるわけでは無い。
そんな折、「被災建築物応急危険度判定員」の更新(再願)の案内がきました。 『これだ!』と思いが合点し、早速更新しました。
目的
被災建築物応急危険度判定の大きな目的は、「住めるか」と「罹災証明の礎」と理解しています。
判定員は現地において、建物の被災具合を調べ、「危険」・「要注意」・「調査済」のステッカーを建物に貼ります。
調査
建築物調査は、安全のため二人以上で行います。
調査方法は「判定マニュアル」調査票に沿って行いますが、判定員には危険が付き物です。 一見なんとも無い様に見えて、突然倒壊する危険があります。 判定員が入ったがために、荷重が掛かり、破損・傾き・倒壊を及ぼす可能性があります。
個人的見解ですが、自分は調査する時に最も注意することは、「違和感」です。 その違和感は、経験値によって変わってくるとは思いますが、判りやすく言うと、「匂い」次に「音」です。
匂い
よく、きな臭いというを耳にしますが、まさしく、「少し焦げた匂い」、「ゴムの焼ける匂い」など、他と違う匂いを感じた時は直ぐにその場を離れるべきです。
音
ころん・ころんと何かが転がる音、ギ・ッギギと嫌な音がした時も、同様です。
住民対応
調査建築物の中、そばに住民の方がいらっしゃる場合があります。 その方の眼の前で、赤色の「危険」ステッカーを貼る場合、感情的になられる場合が想定されます。 調査には判定員二人だけでなく、地元の役人などの同行が不可欠となります。
アスベスト
調査時は当然マスクをするわけですが、鉄骨造の場合、アスベストの飛散が考えられます。調査員のアスベスト被害だけでなく、付近住民の安全をも考えるべきと考えます。
調査票には、「アスベストの恐れあり」と書くべきでは無いかと思いますが、事前に当該自治体との打ち合わせをしておけば、トラブルは最小限に抑えられるかと感じます。
最後に
3.11のときには、赴任期間が3年前後でしたので、参加希望はしませんでしたが、都内での希望者による耐震診断時では、言葉遣い・表現方法に苦労しました。 理解のされ方によっては、不要なトラブルが発生する場合があります。