違和感
中学生の時に、急性能腸炎になり手術のため麻酔をすることになりました。
背骨に「ゴリギリ」と針の入る音がして、同時にゴムの焼けるような匂い(味?)を感じました
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時は過ぎ、元旦の朝陽を観ようと、未明の東関東自動車道を巡行していました。
相当量の車が車間距離少なく走っています。
『このままだと、やばいな』
と、感じた瞬間、ゴムの焼けるような匂いがしてきたのです。
『?!』
『車のどこか、燃えてる?』
『あ!手術の匂い!』
麻酔などしていないのに、そう、「違和感を感じた」瞬間、
前を行く車2台がぶつかりました!
当然、ブレーキを踏もうします
『アクセルだ!アクセルを踏め! ハンドルを曲げるな! 真っ直ぐ行け!!』
と頭の中に声が響きました!
思いっきりアクセルを踏み、前の車の部品を踏むのを気にせず、直進します。
幸い前の2台は、ぶつかる寸前で二手に分かれたので、我々に被害はありませんでした。
バックミラーには、次々とぶつかって行く車が映し出されています。
注意しながら車を脇に止めます。
当時、自分はカートをやっていたので、その言葉が咄嗟にでたのかな?と思っていましたが、今は、誰かが教えてくれたのだと、感じています。
その後も、焦げるゴムの匂い、違和感を感じた時に、似たような事がありましたが、自分は無傷でした。
家を出る時、普段は何も言わない厳格な父親が、
一言、
「Toki、気を付けろよ」
と、寝床から声を張ったのを思い出しました。